2019-05-02

令和時代はてサ基準


自分は割とはてサだと思っていたのだが、(はてな歴15年、韓国語中国語話者死刑廃止派、立憲民主党支持、LGBTQ当事者生活保護受給者障害者)一昨日レインボープライドパレードを歩いた後に教えてもらったこTogetterまとめを読んで自信がなくなってきた。

https://togetter.com/li/1306444

ここにはいわゆる「トランス差別」を行う「ツイフェミ」のツイートがまとめられているのだが、実はこれらは「トランス差別主義者の晒し上げ」と簡単に言えるものではない。

フェミニズムの動向に関心がある人ならば知っていると思うが、今世紀に入ってからフェミニズム界隈で、特に韓国を中心に「ミラーリング」という手法流行っている。

話には聞いていたものの、実践されているところを見たことがなかったのだが、まさにここでまとめられているものミラーリングであり、それを読んではてサ観のアップデート必要だと感じた。

彼女たちはトランス差別をしているように見えるが、実は違う。男が女にやってきた差別暴力を物真似しているだけで、これはパフォーマンスなのだ。男には男から女への差別が見えないので、それを見える形に直す作業としてミラーリングという手法が使われる。

から男の子が死んだ事故に「あと一年ホモビに出られたのに」と言ったり、逆に事故で死ななかった子供を「間引き損ねたか」と言ってみたりするのはミサンドリーではなく、これまで男たちが女に言い続けてきたミソジニー発言に対するミラーリングとして計算ずくでやっているパフォーマンスである

男女問わず、これらの言葉に反発を感じる時点で差別なのだ。よく男がフェミニズムに理解を示すと「男に理解されるためにフェミニズムをやっているのではない」「男であるお前が思いつくような理論理論への反論は全て的外れであるか、もしくは既に女によって提出済みである。お前の脳はフェミニズムに何も貢献することはできない」というようなことを指摘するのがお決まりになっている。これとある意味で似ているのだが、ミラーリング実践者によって日々ツイッターに書かれる「男への呪詛」で女のオリジナルは一つもない。どのミサンドリー発言も全て男による実在差別発言の原型が存在するので、試しにオリジナル差別発言を考えてみようとしても、差別発言の全てのパターンは男によって既に提出済みなのではないかしか思えないほどだ。男が女にする差別発言には鈍感なのに、これらの女が男にする差別発言には敏感に反応してしまう男(これをまとめた「トランス女性」もあえて含む)は、自分たちが行ってきた差別がどのようなものであったかミラーリングされて初めて思い知るのである

で、なぜ冒頭に書いたようなことを思ったかと言うと、私も含む従来はてサと呼ばれてきた我々の多くがぬるま湯に浸かったリベラル気取りの特権側に過ぎないのではないかと気付かされたからだ。本来はてサという称号最先端に立って導く人のためのものだと思う。「ツイフェミ」と呼ばれる彼女たちは我々以上にはてサ的であり、彼女たちを見習わなければいけない。彼女たちこそ真のリベラルであり、あのレベルに達していない「はてサアカウントなど全員ネトウヨである自覚しないといけない。なぜなら、ミラーリングの「過激さ」に眉をひそめてしまうような感性そもそもネトウヨをはじめとする差別主義者特有のものからだ。はてサを気取りながらこれまでミラーリング発言をしてこなかったアカウントは「なぜぬるい発言にとどまっているのか、それではアベのケツを舐めるのと何が違うのか」という問いにどう答えるのか。自ら自分に対してトーンポリシングをしているのではないか。それでは肉屋を支持する豚だ。(悲しいことだが、私の見る限りはてサ彼女たちに負けないレベル言葉の「強さ」を持っているアカウントは1人しかいない。残りは全員ネトウヨ自覚がない分より悪質なネトウヨに過ぎない)

はてブではトランス差別に関する議論はあまり盛り上がらず、韓国差別など別の話題が盛り上がる傾向があるが、それにしたって「さべつはよくないとおもいますぅぅ」とかネトウヨでも言えるぬるいことを言うのではなく、ネトウヨにも分かるようにミラーリングで同等の強さの「差別」をぶつけてやってこそ令和のはてサなのではないか

そんなことを思ったのだが、私自身は争いごとを避けるタイプなので、平成はてサを脱することができない気がする。

ストーンウォール50周年の今年に何をぬるいことをと叱られそうだが、令和のはてサ若い人に託すことにした。

私自身は令和のはてサからネトウヨ扱いされ断罪されてもいい。

それで社会が前に進むなら、私だけでなく今のはてサが全員ネトウヨ側に分類され直したとしても、それだけの価値はある。

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