子どもと立ち寄った書店で絵本読み聞かせイベントの準備が進んでいた。
テーブルにはどこの本屋でもよくみかける人気の絵本が置いてある。
作者本人が登場して読んでくれるという。
タイミングのいいところで来たな、ラッキーくらいに思って席を取った。
図書館や他の本屋で催される読み聞かせは、子どもたちの前で絵本を広げて読み手の肉声で行われるが今回のイベントは趣が違った。
スライドとマイクが用意されていて、絵本の絵はパワポで流れる。
読み聞かせをするとアナウンスしていたのに、最初の出し物は昔話を90年代ポップス風で歌う謎のカラオケ。
作者は「一番盛り上がってくれた人にはご褒美あるから」と
「フアッ・フアッ・フーーホゥ!!」なる酒の席みたいな合いの手を観客に要望してくる。
で結局、最前列で一番頑張って合わせてた男の子を無視してご褒美は立ち見の若いお母さんへ。
席へ戻りしな男の子にもシール一枚渡してたけど、はいはい頑張ったねみたいな、犬に餌やるようなついで感。
「今のお父さんお母さんは昔話をあまり知らないから世代の曲に載せて覚えやすくしました(笑)」って
はなさか爺さんや桃太郎も知らないでしょって馬鹿にしてんのかと。知らなかったのお前なんだろと。
「アムロちゃんの曲を作曲したこともある知り合いに作ってもらいました」か知らんけど子供と一緒に歌えないからいらないよ。
一見楽しそうに作者がしゃべっているから聞いてるほうも楽しい話をしてもらっている気になってくるけど
そもそも私がここにいるのは子どもにおはなしを聞かせてあげたかったからだ。
おじさんのトークショーだったら開始前から待ったりはしなかった。
早々に辟易していたが、作者一番人気の絵本がまだ登場していないのでそこまで待とうと思った。失敗だった。
その本をスライドに映した作者は「子どもはウンコが好きなんです」と述べると
子どもたちも元気いっぱいに「「ウンコー!」」のレスポンスを返した。
最低だ。
うちの子は固まっていたのが、まだ私にとって幸いだ。
イベントに関係ないお客さんが静かに本を選んでいるど真ん中で。
何を言わせてるんだ子どもに。
フィリピンだかで現地の子どもに卑猥な言葉を言わせて遊んだバカッターのことを思い出した。
一緒にいた旦那はトークショー全体の感想として面白かったと言っていたし
ノリで言ったらみんな笑って見ていたよ。
ただあれは大人向けのイベントだった。飲み会のノリでやることが事前にわかってたら避けたのに・・・
もうすっかり作者が受け付けなくなった私がとりわけ苦々しく思うのは、
子どもが好きでもないのに、子供向けの商品でお金を儲けようとすること。
子どもが好きっていうのは、子どもの考えを尊重できたり、観察眼が優れていたり、よりよい未来を提供したいという思想を持っていること。
子どもは動物でしょ、ウンコでしょ、女の子はお洋服でしょ、お母さんは感謝でしょって
それ作者本人の実感として思って無いじゃん。いらねぇいらねぇ。
子供は動物か好き"らしい"から作る動物の絵本は、作者自身が動物好きだから作る絵本には敵わない。
金儲け主義自称絵本作家はもっと自分の趣味全開の作品作ればいい
お坊ちゃまくんや学級王ヤマザキ(あと両さん?)みたいな拝金ゲハゲハ路線も小学生は大好きだからそっちのほうで才能開花してください。ぴったり。
なんでか眠れないくらい思い出して腹が立ったので増田に投下します。
長くてすみません。