タイトル | モンスター娘のいる日常 | セントールの悩み | ヒトミ先生の保健室 | 亜人ちゃんは語りたい | ふだつきのキョーコちゃん |
---|---|---|---|---|---|
作者 | オカヤド | 村山慶 | 鮭夫 | ペトス | 山本崇一朗 |
人間は? | いる | いない | いる | いる | いる |
モンスターは | 別種族 | 別種族 | 思春期に発症 | 突然変異 | 不明 |
モンスターが対象の法律は | 他種族間交流法 | 形態差別禁止法((思想強制所あり)) | - | 亜人生活保証制度((バンパイアに血液を支給)) | - |
モンスターの存在は? | オープン | オープン((人間がいない)) | オープン | オープン | 秘密 |
登場モンスター | ラミア | 人馬 | 単眼 | バンパイア | キョンシー |
ハーピー | 翼人 | 不死身 | デュラハン | ||
ケンタウロス | 竜人 | 透明人間 | サキュバス | ||
スライム | 角人 | 雪女 | |||
人魚 | 長耳人 | ||||
ソンビ | 南極蛇人 | ||||
単眼 | |||||
オーガ | |||||
ドッペルゲンガー | |||||
アラクネ | |||||
デュラハン |
いくつか漫画を読んでいて、モンスターものっぽい漫画が溜まってきたので、それぞれの要素を比較してみた。
取り上げている漫画は、モンスター娘のいる日常、セントールの悩み、ヒトミ先生の保健室、亜人ちゃんは語りたい、ふだつきのキョーコちゃんの5作品。
あるいは、人間の中の一部にモンスター的な人間が生まれるという設定。
全て、人馬(セントール、ケンタウロス)、竜人などのモンスター的な外観を持っている。
モンスター娘のいる日常は、基本的にお色気系モンスター娘萌え漫画だから読者を投影する対象として主人公の人間が必要なのだろうなという気はするが、セントールの悩みに、何故人間が出てこないのか。
モンスター娘のいる日常と、セントールの悩みでは完全に別種族。
その他3作品は思春期に発症したり、突然変異で人間の中から生まれたりするので基本的に人間なのだと思う。その割にデュラハンとかいて、首が外れるのは突然変異でどうにかなるレベルじゃ無かろうという気もする。
モンスター娘の日常では、他種族間交流法ができて、人間とモンスターが交流するようになったところから話は始まる。
具体的な条文は出てこないが、人間からモンスターへの攻撃が禁じられていたり、モンスターが人間の家にホームステイする制度などがある。
ただ、「他」種族という名称は、人間中心主義的で差別的だという批判がありそう。多種族交流法くらいに法改正しておいたほうが良さそうだが。
セントールの悩みでは、形態差別禁止法があって、思想強制所もある。
ただ、思想強制所の存在は言外に匂わせる程度で、基本的にこの漫画はほのぼの思春期日常もの漫画なわけだが、微妙にディストピアっぽい世界感である。
亜人ちゃんは語りたいでは、亜人生活保証制度でバンパイアに血液が支給されている。
現金が支給される訳ではないので、生活保護制度よりも、義手や義足に保険が適応されるようなイメージだろう。
デュラハンは首が取れるという、外観上の大きな差異があるが、この外観の差異に対して亜人生活保証制度は適応されていない。
外観を「普通」にするための、義手・義足的な義首が開発されていてもおかしくはないのではないかと思うのだが、この世界ではデュラハンは全世界で3人しかいないようなので義首はあまり普及はしていないのだろう。
個人的に気になるのは、人間とモンスターが共存する社会におて、年金などの社会保障制度がどうなっているのかなのであるが、そのような制度に言及する作品はない。
例えば、人間よりも極端に長寿命や、人間よりも極端に多産な種族と共同の社会保障制度を構成することができるのか?という疑問があるが、それを描く作品は見たことがない。
おそらく北欧型の税金を投入して全国民を対象にした制度を構築するのは政治的に難しいので、ドイツ・フランス型の職能集団別の制度になるであろうけれど、それを漫画にして面白くなるとも思えないので別に既存の作品で社会保障制度に言及が無いことに不満が有る訳でもない。
ここでは取り上げていないけれども、まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」とか、ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えりみたいな専門知識+異世界ものの作品が流行ってるっぽいので、社会保障制度に詳しい人の書いた異世界ものの小説や漫画があれば読んでみたい。
ほとんどの作品でオープン。人間とモンスターの後流や軋轢を描く作品が多いのでオープンでないと作品が成立しないためと思われる。
ここで取り上げた中では、ふだつきのキョーコちゃんのみ妹がキョンシーであることが秘密にされている。その点でふだつきのキョーコちゃんはモンスターものというよりは、コメディ要素の方が強い。
登場するモンスターの種類は圧倒的にモンスター娘のいる日常が多い。
表に挙げたのは実は、主要なキャラクターのみでゲスト的に1回だけ登場したモンスターも入れればもっと増える。
亜人ちゃんは語りたいも種類は少ないが、バンパイア、デュラハン、雪女、サキュバスと既存のモンスターが登場する。
一方で、ヒトミ先生の保健室では、モンスター状態に名前がついてない。
舌が超なが~くなる、体が極端に大きく、小さくなる、体がバラバラになっても死なない、などではあっても、それには名前がついてない。
記号のついてない生の状態とでも言えばよいのか。そういう描かれ方をしている。
ふだつきのキョーコちゃん|ではキョンシーということになっているけれども、それほどキョンシーキョンシーしたキョンシーではない。札じゃなくてリボンでいいことになってるし、ぴょんぴょん飛び跳ねたりもしない。怪力で血を飲むと言った程度。正直、キョンシーじゃなくてもコメディとして成立すると思うので、モンスターものと呼ぶのはやや無理があるのだが、「チノアジガー。」のセリフがカワ(・∀・)イイ!!のでつい入れてしまった。