2013-08-12

大卒大卒高卒大卒

姉と兄は、自分と3歳差ぐらい、妹は5歳年下。

で、妹が大学卒業した。キリもいいので、ここらへんで何故このような状況になったか振り返ってみたい。

まず、僕達の親は、どちらも大卒であり、子どもに対する教育も当然のことながら熱心であった。

姉と兄と妹は大学進学を選択し、僕は就職(とはいっても僕は浪人してからから既卒就職)の道を選んだ。

姉は、国立理学部だった。両親はとても喜んだ。

そして一人暮らしのために、最初に家から出て行った。姉の顔は、希望に満ちていた

兄も、国立。とても優秀だった。確か、工業系の学部だった気がします。

しかも、宮廷だったから。両親は、本当に嬉しそうだった。

からおもちゃを分解して壊すのが好きなひとだった。だから当然とも言える。

姉と同じように、巣立っていった。笑顔だった。


さて僕の番だ。僕は一応姉や兄よりも高いレベル高校にいた。

99%の人は大学に行く、15名ほどが東大に行く、そんな高校

一度目は落ちてしまった。国立経営学部だった。経済的な問題で、私立には行く気がなかった。

すると両親は浪人を勧めた。僕も当時はそのとおりだと思った。浪人した。

1浪で、どっかの国公立でも、と思っていた。成績は悪くなかった。

それでも、何故か落ちてしまった。高望みしたわけでもなかった。けど落ちた。

両親は、私立を勧めた。僕は嫌がった。

で、「就職します」とある日告げた。

そりゃ、めっぽう怒られた。特に親父から

大卒者ですら厳しいのに、何で就職なんだ。もう一回浪人しろ

とは言われても、当時の自分には辛くて仕方なかった。

確かに、そこそこ進学校だし、「大学いけ」というのは間違っていなかったと思う。

それでも、受験勉強は辛くてしょうがなかった。

両親はほとほとに諦めて、頷いた。

それで、一人暮らしのために家を出た。涙目だった。

上京して、せっせと働いた。スーパーコンビニパチンコ、衛生設備など色んな所で働いた。

プライドなんてかなぐり捨てて働いた。(※それでも飲食店バイトはしなかった)

22ぐらいの時に、「経理」というモノに興味を持った。

簿記勉強は楽しかった、2級も、1級も取れた。

そこで、「経理事務」の仕事を探すことにした。

もちろん、税理士とか公認会計士とかも興味はあったけど無理だと思ったのでやめた。

「経理事務」の正社員は意外と早く見つかった。実務なんて全くなかったのに、運が良かったと今でも思う。

このとき22、3ぐらいだった。


同じ時期、上2人の方は卒業していた。正確には、姉の方は1年留年して、卒業した。

兄の方はもうとっくの昔に内定が決まっていた。しかし姉は少し就職に困っている様子だった。

4年の半ばが来ても就職できてなくて、よく知らんがこれはまずいらしい。

姉は、「就職浪人」なるものを選択することに決めた。


兄は、大手企業に勤めだした。

姉は、大学でもう1年職探し。

僕は、相も変わらず「経理事務」の仕事を続けていた。性に合っていた。

妹は、大学合格した。私立の経営学部だった。


姉は、1年我慢しても希望の職に就けなかったらしい。いったん、実家に帰った。

両親は愕然としていた。それでも、励ました。そして、大学院に進むことを決めた。

兄は、順調だった。でもいつものような笑顔は無かった。

受動的なコトが嫌いなのは、よく知っていた。兄は、今にも仕事を辞めそうに見えた。

僕は、働きながら転職を考えていた。「企画」の仕事につきたいと考えたからだ。

もちろん「経理事務」も性にあっていたが、チャレンジがしたくなったのと面白そうだと思ったのが理由だ。

多くの面接で落とされ…なんてこともなく、これまたすんなりと転職できた。しかもそこそこ大手。平社員だけど。

妹は、家族の不穏な空気を感じつつも、地元大学に通い出した。





この辺で、僕は25ぐらいになっていた。

姉は、院に進んでもまた就職に困っていた。

結局、中小企業正社員になった。(※僕はそれでも十分だと思うんだけれども)

兄は、会社にしがみついているようだった。僕の推測なので、はっきりそうとは断言できないけれど。

頻繁に電話するのは、兄ぐらいなもの何だか辛そうだった。

それでも、給料はいいし賞与も沢山出るし、兄は満足していたかもしれない。

僕は、「企画」の仕事を楽しんでいた。

はいっても、営業のようなこともしなくちゃいけないし、大変な部分、嫌な部分もあった。

けど、「経理」の経験も活かせて楽しくできていた。

妹は、3人分を見てきているので、就職に余念がない様子だった。大学3年だった。





現在、僕は27になった。

姉は、正社員生活わず半年で辞めて実家に帰ったらしい。

今は、非正規雇用仕事をしていると両親から聞いた。

兄は、入社した大手会社で今でもずっと働いている。立派だ。

どっかの部署の「室長」になって、新人指導もしているらしい。

今は楽しそうだ。

僕は、今も「企画」の仕事を続けている。

課長」とかではないけど、少し平社員からランクアップした。給料も上がった。

しかもそれなりに仕事楽しい

妹は、卒業して、地方公務員になった。実に堅実な妹だ。

多分兄弟の中で一番堅実だ。

初任給の時は、お祝いの電話が何故か僕にかかってきた。

というのも、大学行かずに就職した自分の事件が価値観を変えたそうで。

良かったのか悪かったのか、よく分かりませんが。



最後になりますが、

このご時世就職というのは、もはや運のような気がします。

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