2024-01-12

松本人志強気だった理由の推測と今回の問題点

※読みづらいので断定口調で書くけど、あくまで推測なので語尾には全部「だと思う」がついていると思って読んでください。

ブコメなんかでも指摘されていることだけど、彼が強気である根拠は「同意がある相手しかしなかった」に尽きる。

松本人志にたどり着くまでにいくつかのフィルタリングがあって、それが要するに彼らにしてみれば「同意フィルタリングとして機能をしていた。

若手の飲み会に参加しますか?→同意

場所参加者が変わる飲み会に参加しますか?→同意

この後、偉い人も来るけどまだ参加しますか?→同意

松本人志とのみますか?→同意

松本人志と個室に行きますか?→同意

いたしますか?→同意

この一連の流れの中で一度でも拒否があれば、絶対深追いしないと決めていたのだろう。

当然自分スキャンダルを起こすリスクは十分に承知していて、最後にたどり着くまでかなり慎重に対応していたであろうことが予想できる。

本人はこのフィルタリングが厳格に運用されている限り安全であると考えていたので、当初の強気発言が出たのだと考えられる。

記事には手淫強要してきたと書かれてはいるが、それが事実ならもみ消す前提でここまで強気には言えないことを考えると手淫については同意があったのではないかと考えられる。

「俺の子供を産んでほしい」までは本当かもしれないが、拒否をされれば強制はしなかっただろう。

まり、彼としてみれば自分にたどり着くまでに幾つもの同意を経ているわけだから、そこに問題がない。=事実無根という認識で居たのだと考えるのが妥当だ。

事実、もしこれが本当に正しく運用されていれば、「既婚者による女遊び」という倫理観以外には問題がない。

正しく運用されていれば、である

松本人志トーンダウンしていった理由は、その運用が正しくされていなかったことがわかってきたからではないだろうか。

例えば、若手が成果を上げたくなってチートした場合だ。

具体的には、飲み会の参加にロイヤリティペナルティを匂わせる場合などだ。

「参加すると番組に紹介してもらいやすくなるよ」

拒否するとプロデューサーの期限を損ねちゃうよ」

今日女性を紹介できないと自分立場が悪くなるから協力してほしい」

フィルタリング同意の中で、一度でもこうした理由をもとに同意を得てしまっていたのであれば、このフィルタリング意味をなさなくなってしまう。

不同意性交罪、不同意わいせつ罪は次のような要件がある。

同意しない意思形成、表明 又は 全うすることが困難な状態にさせること、あるいは相手がそのような状態にあることに乗じること」

また、そうなってしまう原因として、経済的、又は社会的関係上の地位に基づく影響力による不利益の憂慮がある。

あくまで8年前にはなかった法律ではあるが、法が施行されるということはつまり過去の事例が問題視されていたということでもある。

罪に問われなかったとしてもイメージを重視する芸能人としてみれば致命的と言えよう。

これもブコメで指摘のあったことだが、水曜日のダウンタウンで行われた「怪しい自称プロデューサーから“100万円で『水曜日のダウンタウン』に出してあげるよ”と言われ払ったらホントに出演できるホントドッキリ」についてだ。

まさにそうした状況の中において100万円という大金の支払いを迫っている事自体問題があり、「払ったから出演できた」「払わなかったか問題ない」以前の話であるということには留意しておきたい。

しかし、現実における認識は、その程度なのだ

100万を払わなかったのだから問題ない。

100万円払っても番組に出演できたのだから問題ない。

相手から拒否されてセックスしなかったのだから問題ない。

相手同意を得てセックスしたのだから問題ない。

これらは理屈としては実に類似している。

しかし、問題本質はそこではなく、如何にしてその選択を迫ったかの部分にある。

番組としてはドッキリという形で終わってはいるが、そのような話が事実として存在していなければ、ドッキリとしてそもそも成立しない。

出演者はドッキリと明かされるまではその交換条件について真剣に悩んだわけで、それが嘘で済まされるなら詐欺未遂の全ても嘘で済んでしまう。

ここらで一度整理が必要な話だとは思うのだが、この「実害がなければ問題ない」という認識はそろそろ改めるべきだろう。

そうでなければ詐欺未遂はし放題であり、目の前で止められたはずの被害者を救うことができなくなってしまう。

実は、これらに共通する視点がもう一つある。

それが、関係者全員が緩やかに共犯関係にあるという点だ。

例えば飲み会女性を連れてくる若手芸人は、連れて行った女性の行き着く先を知っている。

それにもかかわらず、自分がやっていることはただ、飲み会に誘い出すという行為のみで、そこだけを切り取れば何かしら問題があるわけではない。

そうして罪の意識を軽減しながらも、しかし、問題が発覚すれば他人事ではないことも理解しているはずだ。

さらに言えばセックス同意した女性さえ、例えばそれによって自らにロイヤリティがあったりと、セックスを何かの代償行為に置き換えているのであれば共犯と考えるべきであろう。

例えば100万円の支払いと同じく、有名番組への出演権を得ているとすれば、それは正規手段ではなくまごうことな不正行為だ。

この場合、本当の意味での被害者はこのシステムの外にいる真面目に取り組んでいる人たちになる。

こうして関係する人間誰もが緩やかに共犯関係にあることで得られるメリットは2つ。

一つは関係する人間たちだけで利権を牛耳れること。

そしてももう一つは、組織不正を明らかにすることがつまり自らの不正を認めることになるために、内部告発しづらくなり発覚が困難になるという点だ。

思い返せば、2023年を賑わせたニュースにもこの関係性は多く見られた。

ジャニーズの性被害問題

宝塚いじめ問題

ビッグモーターによる保険金詐欺問題

バイトによる強盗事件

政治裏金問題

これらの問題全て、関係する人間が時に被害者であり時に加害者でありと、それでいて一つの利権を牛耳るという緩やかな共犯関係にある。

そして本当の被害者は、その外にいる不正を行わずに真面目に取り組でいる人達であり、搾取だけされて放り出された人たちだ。

こうしたこと社会問題として注目されるようになった結果とも取れるニュースではあるが、こうしたハラスメント連鎖によって作られる閉鎖的な組織についての研究もっと進んでも良いかもしれない。

言うなればハラスメントチェーンによる組織隠蔽を利用した不正組織が世の中にはまだ多く存在しているということだ。

その上で、セックスをさせることが前提で組織が組まれ、そこに誘い込まれ被害者が「自らの選択だった」と後悔することすら許されず、周囲からも「同意があった」とセカンドレイプすらされかねないようなシステムを善と言えるのだろうか。

お礼メールを持って「同意」を確信した松本人志本人は、今頃周囲から指摘を受けてやってきたことの問題の大きさを後悔していると信じたい。

そのシステムに組み込まれていた後輩芸人たちも、自らの責任希薄であることを良いことに自分に罪はないと開き直るべきではなく、もし自分の妻や恋人、愛する娘がそうしたシステムによって権力者に食い物にされたらどう感じるかを考えて見てほしい。

それがどれだけグロテスクであるかが理解できたなら、先輩芸人のためだなんて偽善を捨て、自らの罪を認めて事件の解明に協力するべきだろう。

ジャニーズの次は吉本かなーなんて年末にのんきな話をしていたこともあったが、まさか現実になるとは思わなかった。

テレビ役割が本当に終わったのだと感じる。罪は罪としてちゃんと償いましょう。

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん