大坂なおみが休場した。
終わったな。僕はそう思った。
僕は大坂なおみの「マスコミの在り方について」の投げかけは、方法は少し間違っていたかもしれないが、正当性が全くないとは思っていない。
政治家にスポーツ選手に、タレント、被害者を含む事件の関係者にに投げかけられるマスコミの質問の中にはマジでアホで下世話で品性のかけらもないような下劣なものも少なくない。「自社の記者に話した」という絵面のためだけに何回も同じ質問をしたりもするし、自分が欲しい回答が出てくるまで延々と誘導尋問する記者も普通に存在する。
はっきり言ってこの状況は異常だ。
勝って気分がいい時ならともかく、負けて落ち込んでいるときにアホの相手なんかやってられんというのは心情的に理解できる。
この台風は大坂なおみが何故か同僚を敵に回したり、主催者との対話を放棄して大荒れ模様になってしまった部分はあったが、続けていればもう少し何らかの展開が見られた可能性もなくはなかった。
そのことで大坂なおみを責める論調は一変した。だが、それは決して大坂なおみが望んだ方向にはいっていないはずだ。
病人だったらしょうがないよね。病人をイジメるのはよくないよね。
そりゃそうだけど、そりゃそうだけどさ。だったら健常者をいじめるのはいいのか。スポーツ選手は強者の立場だからバカなマスコミのクソ質問をいつまでも甘んじて受けなければならないのか。うつ病の診断書を出せば記者会見は回避できます。それでいいのか。
本来は記者会見の在り方、すべてのマスコミとすべての選手の関係性、そういった話をしないといけなかったのに、大坂なおみがうつ病者という「特別」な存在になってしまったことで、今回の件は「特例に対してどう対応するか」という問題にすり替わってしまった。
もちろん、一部マスコミではこれまでのマスコミの在り方について自省的な報道を行っているところがあるのも知っている。だが、いまだに多くのマスコミは「大坂なおみさんは病気だったのに責めてごめんね」といった論調が主流だ。
大坂なおみの乱は、大坂なおみが欠場理由をうつ病としたことで終わってしまった。
この件で思い出したのはM・ナイト・シャマラン監督の2004年の映画「ヴィレッジ」だ。
もう17年前の映画なのでネタバレしてしまうが、ヴィレッジは「犯罪被害者だけで集まって二度と犯罪が起きないように鉄の掟で守られた『犯罪が存在しない』はずの集落で殺人事件が起こってしまう」という話だ。
結局、犯人は集落で暮らす精神障害持ちの若者だったんだけど、僕はこれに心底がっかりしてしまった。
犯罪被害者が集まって、犯罪が起きそうな要素を細部にわたって取り除いてその中で犯罪を知らない世代を育てていく。その中ですら犯罪が起きてしまう。秩序を守ろうとしすぎるあまり秩序にゆがみが生じている描写もあった。
僕はこれを「人類において犯罪というものはどれだけ避けようとしても起きてしまう原罪なのか」という問いだと考えていた。「悪意というものはどれだけ排除しようとしても生まれてしまうものなのか」
でも実際には精神病患者という「特別」な人間による犯行だった。
しょうもな。なんなら「どれだけ犯罪が起こらないようにしていても、制御不能な精神病患者は犯罪者になる可能性がありますよ」まである。はっきり言って害悪だ。アホか。
「普通の人間」がそうなっちゃうから主題が活きるんじゃないのか。特別な人間だけがそうなっちゃうならそいつを排除すりゃいいだけじゃんか。今後は精神病患者が出たらそいつを村から追い出せば、「悪意を人工的に取り去った」村では永久に犯罪は起きません。そうか?本当にそうか?
対象が「特別な何か」になってしまった時点で、普遍性が失われてしまう。
問題の根本は「精神的に弱った人間」だけの問題では決してなかったはずだ。
非常に残念である。
なおみは今後は「うつ病になったかわいそうな人」扱いされるのかねぇ
女性で黒人でアジア人で鬱病って弱者カードを振り回せる上に、プロテニスプレイヤーとしてはトップレベルとか最強手札の持ち主じゃね
もともとも「選手に負荷かけすぎ」みたいな主張は建前だけで 本意が「私の好きなようにさせろ」なのは明らかだし 鬱アピール展開にしたのがそれを裏付けてるとしか思えん
BLMでマスクつけてアピールしたら、ポリコレメディアからおかわり要求されて嫌になっちゃんだろ? 活動家はジャンヌダルクが火あぶりになるまで許してくれない 病気だから勘弁してく...
スポーツ選手は、スポーツだけしていればいい。 結果を残すことが1番の恩返しでありファンサービスだ。 と、誰か言わないのかな。
シャマランの「サイン」を思い出して震えた。 めっちゃこわい。
政治家相手ならイソ子だって持ち上げるくせにな
ヴィレッジは凡作だけど、作中の情報の開示順を考えたらこんな見方になるかぁ?
はっきり言ってギミックのためのギミックでしかないよな あの設定全部 後からもう一回見直してみたらそういう見方もできなくもないかもしれない程度
(自分との)試合に負けて泣きじゃくる15歳の選手を無理やり引きずり出してメディアの前に晒し者にした時の彼女の満面の笑みは語りぐさになってたりする
切り落とした獲物の生首を誇らしげに掲げる蛮族の顔つきだったな。
物事の関連付けが多面的で好き。ある種のクリエイティブって、関連性の薄い複数の物事を結びつけて、そこから独自の視点を捻り出すことよな。
西洋におけるテニスの歴史・社会的機能を全く知らない人が議論をしている。 ビリー・ジーン・キング、マルチナ・ナブラチロワのことをご存知ないのでしょう。 テニスがアメリカにお...
スポーツ興行は見世物だ。 スポーツ興行の見せるという部分にスポンサーがついて選手が「注目される」「広告になる」という期待に対してカネが出ている。 見せるにあたって十分な技...
スポーツなんてやってる場合じゃないな。あれは見るのが苦痛だから。
問題がすり変わったのはなおみさんがそうしたからだよ。SNSはやったけど一方通行。 運営側は試合を辞退する前になおみさんへ対話の機会を設けて健康診断の申し出もした。 けれどなお...