同人活動やめようかな、という迷いの話
タイトルも含めて、とりとめなく自分の同人活動を振り返ったり脱線したりするだけの話です。
ありきたりな前置きですが本当にまっとうな思考の人間による文章ではありません。
小中学生の頃は、好きな作品に触発されながら、毎日のようにノートやコピー用紙に絵を描いていた。多いときは週に10作品以上ビデオ録画をしてアニメを観て、絵を描いていた。
当時SNSがあったのか知らないけれど(それこそ2chしか記憶がないし、2chはSNSではない)、とにかく今のようにSNSが当たり前の時代ではなく、また家族にも友人にも、誰にも披露するわけでもないのにアニメの感想やゲームレポをイラスト付きでたくさんかいていた。多少、「アニメディア」や「ファンロード」の影響があった。
はじめて二次創作の本らしきものを作ったのは中学2年の頃だった。鉛筆で描いた漫画をコピー用紙に印刷して、ホチキスで留めただけのもので、しかも複製せず一冊しか作らなかった。
次に本を作ったのは高校1年の頃で、友人3人と合同誌を作った。その時はペン入れしたりトーンも使ったりしてアナログ原稿を作った。オンデマンド印刷本だった。はじめてイベントに出て本やラミカを頒布した。
ほぼ同時に、その頃から徐々に界隈に広がりはじめたデジタル原稿にも挑戦して、これもオンデマンド印刷ではじめての個人誌を作った。
どちらも、自分の漫画はネタも作画も本当に拙くて酷かったのを覚えている。
漫画を描くのは普通にイラストを描くよりも、何倍も難しかった。
それからしばらく受験や何やらで忙しくなって、本は出さなかった。暇を作ってはイラストを描いたり、鉛筆描きの短い漫画くらいは描いていた。
高校を卒業したあたりからpixiv、Twitterを始めて、二次創作の世界を広がりを感じた。自分はpixivにらくがき程度のものを少量しかアップせず、ほとんど見る専と言ってもよかった。
大学生になり、大きなジャンルにハマって、描く量が一気に増えた。人生で最大級に大きなハマりっぷりで、グッズにも相当お金を使ったし、それまであまり買っていなかった同人誌もたくさん買うようになった。大学生で時間もあったのか、熱に浮かされたようにずっとそのジャンルのことを考えていたし、ずっと絵を描いていた。Twitterの二次創作アカウントも作り、大学2年か3年のあたりだったか、ついにそのジャンルで本を出し始め、イベントにも出はじめた。
大学院に入ってからは、1年目はびっくりするほどイベントに出ていた。2~3ヵ月に一度はイベントに出ていた。これは自分にとっては驚くべき頻度だった。ジャンルがとても盛り上がっていたこと、また院生の研究生活がわりと孤独だったことも大きな要因だったと思う。いろいろなご縁をいただいて、アンソロジーに寄稿させていただくことも何度かあった。
この頃——というよりずっと昔からだったが、自分は本当に締切が守れない人間だった。個人誌についてはそれが顕著で、新刊を落とすか、割増入稿をするか、常に二択だった。
ただ本当にだらしないせいだと思うけれど、病気か?と本気で疑いたくなるくらい、ギリギリになるまで原稿に手をつけなかった。心を改めるどころか、年々それは酷くなっていった。
さすがに研究論文の執筆が佳境を迎えたころは同人活動を控え、修了までの1年間は本を出さなかった。イラストはたくさん描いていたけれど。
社会人になってから、以前よりずっと絵を描く時間が減った。社会人になってからの同人活動は大変だと聞いてはいたものの、身にしみてそれを感じた。社会人1,2年目は本は出せないだろうな、と学生を終える前にも思っていたけれど、いざその状況になってみると、それでも本を出したい、という思いが湧いてきた。同人活動をしばらく抑えていた反動だった。
久々に本を出した。……酷かった。
全然時間が足りず、というよりは原稿計画がしっかりしておらず、後半の作画は目も当てられなかった。ストーリーも読み返すと良くなかった。
かなり、後悔した。
それでも買ってくれる人や、感想を送ってくれる人がいて、とても励みになったし、次は頑張ろうと思った。
わりと昔から自分の作品を貶したくなる癖があった。癖というか、実際本当に、自分は話作りが下手だったし、それを補うほどの努力もできていなかった。
それでも、見てくれる人、買ってくれる人がいる中で自分の作品を貶すのは失礼だと思って、なんとかこらえてきた。
また新しい本を出した。
……前よりもっと、酷かった。
あんなに前回後悔したのに、まるで活かされていない。反省できていない。明らかに時間をかけられなかった。努力できなかった。
イベントから日が経つほど心は冷え冷えとしてきて、多少通販もしたが、これ以上世に出すのが耐えられない、と感じて、早々に打ち切った。
最低限、きちんとした本——手抜きせず、自分が納得できるもの——を出すことができなくて、自分の所業ながらただただショックだった。
「何がなんでも出さなきゃ」、という思いだけがあまりに強かった。
納得できないならどうして無理矢理出してしまったのか。落とす、という選択肢はなかったのか。いつもすべて過ぎてから、後悔が襲ってくる。
今はかなりマイナーなCPを描いていて、こんな自堕落ぶりで同じ界隈の人にも申し訳なくなったし、自意識過剰かもしれないけれど、CPのイメージが悪くなるのではないかとまで思っている。それでもまだ、好きだから描きたいという思いはある。
しばらく、休んだほうがいいんじゃないかと自分でも思う。実質最近は大きな仕事を任されていて、同人活動は休止状態に近い。
でも今までの休止期間以上に極端に絵を描かなくなっていて、それが少し怖い。
もしこのまま、絵が描けなくなってしまったらと思うと、漠然とした不安が頭を埋める。
絵を描くこと、同人活動をすることは、自分の人生においていつの間にかとても大事なことになっていた。10年くらい前は、なんとなくいつかは絵を描くこと、同人活動をやめる日が来るんじゃないかなと思っていた。「こういう職に就いてこういうことをしたい、それに打ち込みたい」と、自分の創作とは関係しない夢を当時は持っていて、同人活動の時間が自然に淘汰されるのだろうという予感があった。けれど今になって、これからもしばらく同人活動を続けていきたいと思ったし、その終わりが見えてしまうのが怖くなった。
同人活動は趣味に過ぎないと思う。つらいなら、できないなら、やめてしまえばいいと思う。
休止じゃなくて、……本当にもうやめてしまおうか?
そう思う時もある。でもそれがやっぱり怖い。
自分の不甲斐なさで好きだったことがつらくなって、自滅以外のなにものでもなくて、本当に馬鹿だなあと思う。
いい年になりつつあるが、浮いた話もとくにない。結婚というのも、同人活動をやめるきっかけとしてよくあることなのだろうか。知り合いでは結婚しても同人活動してる人がたくさんいるけれど。
仕事をして、日々が、月が、年が過ぎていく。仕事は嫌いではなく、むしろ好きだ。でも絵を描かない日々は、少しずつ自分の心を色褪せさせている気がする。
これからどうするかは、まだ決められていない。
「同人活動続けようよ、あなたの作品は素敵だよ」と言ってくれる人よりも、「あなたの作品はこういうところがダメ。活動姿勢もダメ。改められないなら、つらいならやめてしまえば?」と言いきってくれる人がほしい。
でもそれも独りよがりで、続けるきっかけ、またはやめるきっかけが他人からほしいだけなのだと自分で思う。方向はどうあれ、背中を押すか蹴るかしてほしいだけなんだと思う。
よしなしごとは、以上です。
弱気なこと、不安なことを言える機会がなかったので、ついここにしたためてしまいました。
読んでくださりありがとうございます。
毎度毎度似たような文体のクソ長い愚痴ご苦労様です クローン軍団みたいに襲来してきやがってさっさと巣に帰れ、しっしっ
こんなに長い文章が書けるなんて憧れちゃいます!
出ぬ名作より〜 という言葉もあるので、クオリティに納得していなくてもそれはそれでそういう結果だったということは置いておいていいんじゃないだろうか。 絵は意外と期間が空い...