はてなキーワード: 敵は本能寺にありとは
あのー痴漢でない、一般男性がですね、「痴漢被害にあったのはかわいそうだけどオレは痴漢じゃないし」「痴漢とそうでない男は分けて考えるべき」っていうのは分かるんだけどさ。というか別に「男=痴漢」と思ってる女性なんて、よほど男性不信に陥った人でもないとまずないと思うし、そんなことはそもそも思ってないわけですよ。別に誰も一緒くたにしてないわけですよ。
男性に話すのはさ、なんていうんだろ、当事者性を感じて欲しいとか、そういのがあるんじゃないかと思う。
あのーこういう言い方は何なんだけどね、要は痴漢でない(また、あわない)一般男性は、いともカンタンに「痴漢にあったのはかわいそうだけどオレ違うし」ってことで、「痴漢問題」そのものから全くノータッチ、逃げてしまえることが出来るんだよね。逃げるっていうと、また語弊があるかもしれないけど、女性は逃げることすらできないのね。痴漢でない男性も、痴漢被害者の女性も、要はどちらも何の非もないのに、でも逃げられるのは男性だけなのね。
だからなんていうんだろう。別に「あんたは男なんだから痴漢!」とか言う気はさらさらないけど、社会全体の問題としてもうちょっとそういう普通の男性にも問題意識を持っていてほしいんだよね。関係ないから、でどっかいっちゃわないでほしい。こっちは、そうやって逃げられないんだから。「だってオレは痴漢じゃないし」って、私らだって痴漢じゃないのに。非なんてないのに。「女と痴漢の問題じゃん」っていってどっかいっちゃわないでほしいわけ。社会の一員として問題意識持ってて欲しいだけなんよ。強盗とか、殺人と同じように。性犯罪だけ、なぜか、「痴漢と女の問題」ってことで終わっちゃいがち。それ以外の人たち、男に限らず、都心に住んでいない女性とかは「関係ないし」で済ませちゃうけど、犯罪を「当事者の問題、オレワタシ関係ないし、チャンチャン」で終わらせんといてよ、って思う。まだ、女性なら「あなたもあうかもなんだよ」(ってこの言い方で言いくるめるのって脅しっぽくて個人的には嫌だけど)って言えばまだ自覚するけど、男性の場合関わろうとしないでいれば、目を瞑っていようと思えばそうできちゃうわけじゃない。だからこそこっち側からしてみると、勘弁してよって思ってしまう。被害者と加害者に丸投げせんといて、ただでさえキツいのに。またただでさえ男社会なのに「女の被害者と加害者の問題」とかポイ投げされちゃうとホントどうしようもない。そもそも性犯罪の時点で被害者は声をあげ辛いのに、被害者以外は「関係ないし」で目を瞑る。必死に声をあげても、やっぱりなんだかんだで日本は男社会、警察だって男社会なわけで、女被害者だけの声じゃ「ホントにぃ?」「大袈裟にいってんじゃないの」な視線・声がくるわけで。
その上最近では冤罪問題が出てきて、一般男性も無関心ではいられなくなったけど、その怒りの矛先は女性に向けられちゃってるわけで…ますます「お前の勘違いじゃないの?」「痴漢とかマジであったわけ?」「ほとんど冤罪なんじゃないの」って、今まで「俺関係ないし」で逃げていった男性陣が、自分たちも被害にあうかもとわかったらノコノコ戻ってきて、ようやく一緒に真剣に考えてくれるのかと思えば攻撃される。もうどうすればいいのか、分からない。それでも全ての男性がそうじゃないって、寧ろそこにすがるかのように考えてるけど…本当キッツイよ。女性専用車両も優遇だ、女ズルい、と非難されるばかり。乗ろうとすれば「女ズルイ」とか、「乗ろうとしてるのはこんなブスだけ。美人は乗らないっていってる」的な画像がネットじゃ貼られて嘲笑されているし、といってそれに怯えて乗らなければ「なんだよ、いらねーんじゃん!痴漢なんてほんとうはなかったんだ」の無邪気且つ残酷な一言。もうさ、どうすればいいの?女であることが悪いことなの?ってマジで思えてくる。今まで「俺には関係ないから」っていってどっかいっちゃってたくせに今頃自分らに被害がかかってくるからって戻ってきて、戻ってきたかとおもえば突然女性が痴漢被害にあってるのをすっとばして「女によって無差別に男の人生が終わらされる!!どうすれば!!」なんて言ってる。なんだかさぁ、これまで痴漢問題に対して全然ノータッチだったくせに、それはないんじゃないの?(ノータッチじゃなかったよ、関わってきたよ、って男性は勿論別だし、感謝したい)はぁぁ。ホント、どうすればいいんだよ。私たちはただ、被害にあいたくないだけなのに、なんで「お前たちはいいよな、俺らの人生ぶっこわせるんだから」とか言われなきゃいけないのか。優遇だとか言われなきゃいけないのか。痴漢なんて本当はないんじゃないのかとか言うけど冤罪はそうはいわれないのはなぜ?ふぅ。
一般男性に被害にあったことを打ち明けてる女性が皆そう言うことを考えて言ってるわけじゃないだろうけど、対策を求める以前の話として、とりあえず一緒に「当事者性」を持ってくれってのはあると思うんだよね。「対策がないから」っていうけどさ、こんな社会問題レベルの対策なんて、今ちょっと話を聞いた素人が、それも今まで「いや俺痴漢じゃないから、関係ないし」で当事者性をもってこなかった素人がポンと名案を持ってこれるわけないし、そんな大きなこと求めてない。そんな壮大な対策を練ろうとする前にまず当事者性を持って欲しいだけ。いかんことだ、けしからんことだ、とマジの怒りを抱いて欲しいだけ。共感してほしいからじゃなくて、まずそういう心情を持ってもらわないことには先に進まないから。ちょっと聞いただけで素人が小手先の対策を、なんて、そんなことはいっちゃなんだけど無理だから。いきなり対策を考えます!だなんて、今まで当事者性を持ってこなかった男性(もっていた男性は何度も言うけど別ね)にとっては背伸びしすぎだし、そんなことする前に、そういう人にはただ本当に「いかんことだ、なんとかせねば」精神を持って欲しい。対策を…なんていうのはそこからの話だと、私は思う。
ちょっと前に、男はマジで知らないよ、みたいなエントリが伸びた事があったけど、あの推測が正しいか間違ってるかは(まぁブコメの反応見る限りどうも違うようだけど)別として、ああいう疑惑を抱く気持ちは私には分かるんだよね。だって、(ほとんどの)男性が「俺は関係ないし」って耳を塞いでノータッチしちゃうのって性犯罪だけじゃない?さっきもいったけど、殺人とか強盗とか、カルデロン一家の事件とか、皆全然自分は関係ないのにわいのわいの盛り上がってどうすべきああすべき言ってるわけで、殺人やったやつは死刑にすべき、いや死刑はまずい云々言ってるわけじゃない?なのに性犯罪となると多くの男性が「いや、男性=痴漢じゃないから。俺は男だからといってもそういうことするやつとは別だからシラナイし」で去っていっちゃう。(もともと、全ての事について「自分に関係ないことはしらねえ」という人は男女ともにいるだろうけど)それってなんでなんだろうと。
何にせよ痴漢じゃない男の人にはこれを機に痴漢撲滅の道を共に考えてもらいたい。テレビ上じゃ女性が強くなったなんて見かけだけされてるけど、その実まだまだ男社会の日本で、「被害者女性」だけじゃ太刀打ちできまへん。数的にも、権力的にも。
それは具体的に策を考えるとまでいかずとも。そうすることによって結果的に冤罪も減るわけだから。結局痴漢被害者の女性と冤罪になるかもしれない男性とがワーワー言い合ってて、一番得をするのは誰って、元凶の痴漢なわけでしょ。許せまへん。敵は本能寺にありじゃないけど敵は痴漢にこそあり。ここをぶちのめすべきであって非の無い男女同士が言い合っててもしゃーないとおもうんよ。
「痴漢撲滅と、痴漢冤罪撲滅のためにも痴漢を滅する」と考えてる男性はカッコイイ、みたいな風潮が女性の中にできたらいいかなとちょっと思った。そういうモチベができれば男性も参加してくれるかも。