ってほんと救いようがないよな。俺のことなんだけど。
この歳になってくるとさ、自分の周囲の同年代の友人も結婚する/したって話を聞くこともちょっとずつ増えてきた。
もちろんそれはおめでたいし純粋に祝福するんだけど、同時に自分自身に対する焦りか、自己嫌悪か、あるいは諦観か、よくわからない感情も渦巻く。
何もないのはお前だけ。
って書くと、なんだか恋愛コンプレックスとか結婚コンプレックスみたいだよな。本来そんなんじゃないはずだったんだ。
昔からアニメ・ゲームに漬かって生きてきた典型的な陰キャオタクで、恋愛とか交際とか結婚とか、自分には全く関係ない話だと思っていた。
いや正確には、都合良い言い訳ばっかり考えて目を背けてきた。自分のことを騙してきたと言ってもいい。
「俺のこと好きになる女の子なんているわけないし、期待なんて持つだけ無駄」
「今の時代、結婚して一人前とかいう昭和な価値観ではもう無いんだし」
「好きなことして生きて行く方がいいに決まってる」
…
なんと耳触りのいい言葉だ。
もちろん、それで独身のままの人生を貫いてる人もいるし、それも立派な生き方だと思う。
でも俺にはどうやらそれを貫く意志がなかったらしい。
ただ逃げの言い訳にしていただけだったらしい。
だからこうして悶々としながら匿名ネットの片隅に言葉を吐き出しているんだな。
小中学生の頃軽いいじめに遭っていたこともあって、自分のキモさは自覚していた。
トラウマになるようなひどいいじめではなかったけど、当時の俺は女の子と話すのを避けるようになった。
なんて考えていたのを覚えている。
高校の頃はいじめなんて無かったけど、女の子とはあまり話さなかった。
結局「俺に話しかけられても迷惑だろう」って考えは抜けなかったんだ。
流行りの音楽なんかも興味持ってなかったから、共通の話題もないしね。
大学、そして就職後はもう周囲ほぼ男しかいない環境だ。もちろん女の子と会話する機会なんてものはない。
なんて言ってるうちにほら、会話すらできないモンスターの完成だ。
できるのは業務的な会話と、男オタク同士の身内ノリのじゃれ合いだけ。
三十数年生きて来て、日常会話の経験値が中学生くらいのレベルしかない。
理想の女の子が空から降って来るなら別だけど、そういうわけにもいかないので、出会いの場がないなら自分が動くしかない。その通り。
でも街コン?とかそういうのには行きたくない。正確に言うと、行くハードルがめちゃくちゃ高くてしんどい。
そもそも当たり障りのない日常会話ができないのに、何をしに行くのか。
「服を買いに行くための服が無い」ってやつだ。
どっちかというと、プレイ時間の長さで敵が強化されるゲームで、Lv1のまま時間だけ過ごしてしまって詰んだ、って状態か。
レベル上げしに行くための最低限のレベルが無ぇ。これも言い訳なんだけどね。
なんだ、あるじゃん。オフ会なら当然話も合うだろうし。なんで活かさないの。
出会い目的でオフ会来たと思われるのは嫌だったし、日常会話の練習の場にしたくもなかった。
相手からしても、趣味について語りたかったのに男に色目使われるのも嫌だろう。
趣味の話題だけで終始し、そこから何かあるなんてことは無かった。たぶん今後もない。
じゃあさ、風俗とか、あるいは健全に女の子とお喋りできるお店とか、そういうの行けよ。
金さえ払えば会話の練習なんてなんぼでもできるぞ。
そうなんだよ。でも行ったことない。
仮に練習だと割り切ったとして、何を話せば良いのかもわからない。
風俗は…なんか怖い。
いや性欲自体は人並み程度にはあると思うんだけど、それはそれとして、なんか怖い。
もうね、おしまいだよ。
変えたい、どうにかしたいのならせめて変えようと動くしかないってのもわかってる。
やらない理由ばっかり探して、自分から何もしようとせず、何者にもなれない。
このまま異常独身男性を経て俺もいずれ害悪おじさんにクラスチェンジするんだろうな。
女75人:男25人の市民ミュージカルなら、 理想の女の子が空から降って来ますよ!