実はCLANNADは、ゲームもアニメもモロに増田の直撃世代。
ゲーム版については、オタク男子がエロゲに最も興味を示す学生時代に自分がLinux一辺倒で、就職後はWindowsを入手したもののゲームを遊ぶ時間がなく…という流れによる。
(CLANNADがエロゲじゃないのは知っててPCゲーに手を出すきっかけがなかったという意味)
アニメの方は、ストーリーのペースが当時の自分にはダルかったこともあり、1期の3話くらいで切ってしまっていた。
とはいえ「CLANNADは人生」というミームが長らく語られてきたこともあり、ずっと気になってはいたんだよね。
(今となってはインターネット老人会でしか通じなくなりつつあるけど)
そこへ、今年になって某人気VTuberが同時視聴するというではないか。
このVTuberは陽キャでしかもお育ち良さそうというか普通にいいとこのお嬢様っぽい上に、実家とのつながりを活用して役者の道を志していた模様。
それもあってか、アニメやゲームのシナリオに対する考察やキャラの解釈における、頭の冴えが半端ない人だったりする。
つまり、アニメやゲームを並走する相手としては適役すぎて申し分ないので、これは乗ってみるかということで、本放送から実に15年くらい経ってから、ようやくきちんとチェックできた。
「確かに紛れもなく名作で、面白さも感動ポイントもいっぱいあったけど、自分には合わないかな」
という感じ。
ゲーム未プレイなうえにアニメのまとめ方が端折りすぎなきらいもあって、今でも正直なにがなにやらではあるんだけど、要するにこれって
「主人公の岡崎が周りの人物との交流を通じて善行を重ね、関わった人達の人生を好転させた結果、バッドエンドからタイムリープして救われる」
ってことでしょ?
まあ、シナリオとか作者の思想としては否定しないけど、正直個人的に全然感動しなかったというか…。
なので、ここまでおよそ4クール50話近くもあって、しかも「トゥルーエンド」に入るのが2期14話からというのに「なげーよ!」と脱力したのも事実。
途中メインの登場人物たちのエピソードで感動したときは「ここまでじっくり話を積み重ねてきたからこその感動なんだろうな」と思ってたけど。
一応、総集編のラストシーンのお陰で、なんとも余情あふれる幕切れになったので、終わりよければということで名作みたいな。
2期のOPとEDが、最後まで見ると感動的な歌に化けるのも良かった。
あと、ゲームではアニメと比較してもっと主体的に動かざるをえないというか、プレイヤーとしてここに至るまで何度もいろんなキャラでエンディングを迎えた後でのトゥルーエンドだろうから、感じ方は相当違うんだろうけど。
でもそのためだけに今から100時間以上かけてゲームをフルコンプするかというと、ちょっと躊躇する。
ちなみに「途中メインの登場人物たちのエピソードで感動した」と書いたけど、一番のお気に入りはことみ。
最後は感動を通り越して美しさすら味わってしまったし、この美しさはおそらくアニメじゃないと表現できないと感じた次第。
あとは1期で、ただテニスを観戦しているだけなのに、智代・杏・椋が朋也を諦めるシーンも、わずか4分で各キャラの心情が、語らずして手にとるように分かるのがあまりにも凄すぎて痺れた。
そういうの含め、流石は在りし日の京アニ作品だけあって、全体的にシナリオも絵も安定していたのはgood。
そのうえで異常に作画が優れていた回がいくつかあって作監・作画スタッフを確認したら、後年けいおん!で名を馳せた堀口悠紀子氏の名前があり、ちょっと感動してしまった。
あと、ロケハンもこの頃からしっかりしていたようで、主人公たちが通う学校の施設、学校までのアプローチ、駅、公園、橋と、印象的な場所がいくつも実在するのは流石。
ということで、京アニの復活を祈って筆を置くことにする。
100時間もかからんだろ。
少し調べたら平均して60~80時間らしいね。 それだって普通のゲームの数倍はかかるプレイ時間なわけで、充分なげえわ。