私はしがないアルバイター
ボケーっと生きて若さだけが取り柄で税金はかろうじて納めている20代の女だ。
その際に30歳以下の偶数年齢の女性は無料で検査が受けられますと記載されていた。
あ〜そういえば中学生のときに子宮頸がんのワクチン受けろって国から言われたけど受けてない気がするな〜……なんかあったら怖いし検査しよっ!
って思ってボケーっとした頭なりに私の命の危機管理能力(笑)が突如として発揮され、そのままの勢いで申し込んだ。
健康診断の日まで子宮頸がん検査の体験談とかネットで調べて見た。
AVでしか見たことないような足パカーってする機械に座るのか〜ちょっと怖いな〜女の先生だったらいいな〜
エロビデオの見過ぎで非現実的な展開も一瞬頭によぎった。ハタチ過ぎた処女は男子中学生並みにエロい(かもしれない)事に敏感に反応してしまうのである(主観)
少し痛いって体験談も読んだ。
え、痛いの?いや、まぁ、そりゃ硬いもの入れるし痛いのか……えー…痛いのは嫌だなぁ…
でもまあ私生理の時タンポン使ってるし!1番細いヤツだけど……!まあ大丈夫デショ!!!
当日。
健康診断をする病院で案内され、たくさんの人が順番に検尿身長体重視力聴覚血液採取などを済ませる。
人によって検査する内容が違うので早く終わる人もいれば半日かかる人もいる。
私はただのアルバイトなのでいつもなら最低限の検査しかしないが、去年と違って子宮頸がん検査がある。
子宮頸がん検診のブースに行くと、診察室の前で待機してる人が全く居なくてアレ?って少し思った。すぐ呼ばれちゃうじゃん!ココロノジュンビガ…
ブースに入ってすぐに看護師さんのおねえさんに呼ばれてしまった。
ハタチ過ぎた全員がセックス経験者だと思うな!!馬鹿野郎!!!!
(この恥ずかしさには「いい年して処女=彼氏がいた事が無い=モテない劣等感」も含まれている)
…え!?恥ずかし!!!!え、じゃあやらなくていいならやりたくないです……
って思ったけど、「まあ、一応やっときますか」って言われて結局検査することになった。
申し込んだ検査をキャンセルしたらダメかなと思ったし「じゃあやりません」って言うのも子供っぽいし逆に恥ずかしい。だから処女なんだよと思われかねない(劣等感からの被害妄想)
オッサンに股間見られるのは普通に嫌だったけど、まあ医者なんてこんなの見慣れてるだろって思ってあまり意識しないようにした。
ビクビクしてる風に見られるのも嫌だったからさっさとパンツを脱いで足パカーってなる椅子の上に座って、足を広げて、足を固定されて、台が上がって、背もたれが倒れてってところまでとても素早く行われた。
私の後に検査待ちの人とかいなかったけど、サササッとやってくれたのはありがたい。
トイレ以外で下半身丸出しなのってなんか心細いような気持ちになった。
「触りますねー、入れますよー」って少し広げられて、グッとクスコが入ってきた。少し冷たかったような気がする
穴の少し入り口のところが無理矢理広げられてるからヒリヒリしたけど(このくらいならまあちょっと太めのタンポンだと思えば…)って思ってたら、「広げますねー」って言われてクスコがグアッと広がった瞬間
「い゛ッッッ!?!!?!?!!!!!?!!!!…!!!!?」
いてぇの何のって
痛いっていうか、びっくりしたというか、苦しいというか、うん、まあ痛い
千切れるみたいな痛さ?爪のささくれを無理矢理引きちぎろうとする時の痛みが股間にダイレクトアタック
でも鈍痛っぽくもある。とにかく痛ってぇ…マジで。
一言叫んだあと痛みを逃すためにめちゃくちゃ呼吸が荒くなった。
過呼吸になるんじゃねーかってくらい浅い呼吸を繰り返してた。
私はこれで非処女になってしまったかもしれんって本気で思った。
私が暴れるんじゃないかと思ったのか看護師さんに一瞬足を触られたけど、私は足をガタガタ動かすほど理性は失っていなかったから足は動かさなかった。偉いね。
「はい、もう終わりですよ」って言われてすぐ足を下げられて終わった。
一瞬には感じなかったけど、私以外の世界には本当に一瞬だったと思う。
ありがとうございました(?)ってお礼を言ってパンツを履いてガニ股歩きで私は診察室を出た。
後日検査結果が届いて結果はもちろん何もない。
何もないのに私は処女なのにオッサンにモジャモジャの股間をクスコで広げられたのか…って思うとすごい後悔した。
これ以上私のような馬鹿で無知な処女が子宮頸がんの検査を受けないようにこの日記をネットの海に残す。