ヒプマイを降りることにした。
今までも降りたくなったタイミングはたくさんあって、けれどその都度楽曲のおかげで降りずにやってきた。CDを買って投票権を積んで、結果的に私の推しディビジョンは負けてしまったけれど、楽曲だけはどれも最高だったし、最初から投票システムへの諦めがあったのでなんとか乗り切ってこれた。ラップバトルという皮を被ったキャラクター人気投票、特定のディビジョンの人気を知っていたから初っ端からどこか冷めた気持ちで参加していたのもある。けれど結果発表が出るたびに垢消しされる絵師さんや書き手さんもいて、毎回オタクの人口が減ってはその分新規さんが入ってきた。こんなに目まぐるしく人が動くジャンルは初めてだった。
それなりにのめり込んでいたから、友達とカラオケコラボもコラボカフェも何回か行って、どれもそれなりに楽しんだ。パフェみたいな寿司を食べ、ガリを一生分食べたと感じたのも今となってはいい思い出である。
本格的にダメになってきたのは、キャストさんの言動に不信感を抱き始めることが増え、畳み掛けるようにコミカライズの連載がスタートした昨年11月頃だった。
それ以降はもう何がきても苦しかった。キャラ設定の矛盾に次ぐ矛盾、辻褄の合わないシナリオ。改悪と言われても仕方のないキャラクター崩壊や意味のないラップ。聞いててあんなに胃が痛いドラマトラックを、私は他に知らない。その後も細々雑誌やコミカライズ、CDを追っていったけれど、ついに楽曲までも、本当に格好いいのか判断がつかなくなった。唯一Stellaにはシビれたが、その感動がジャンル全体の抱える雰囲気やストーリー展開の杜撰さへの失望を上回ることはなかった。
4thライブも発表直後は行く気でいたけど、なんだかやる気がなくなってしまって、4月発売のアルバムは円盤付きのを一枚だけ買った。今となっては"元"だが、推しがトチッたり音を外したりしていると思うのが辛く、円盤は半分も見られなかった。シリアルは一口だけ応募してみたが、当然当たらなかった。
それから降りようか悩んで、曲を聴いては後ろ髪を引かれて、けれどやっぱり推しを見ても素直に喜べない日々がひと月続いた。途中でアルバムの曲がfullで公開されて、こんな商売が成立するのかと心底呆れたりもした。こんな状態でオタクを続けていて良いのか自問自答しつつ、最近の私は目前に迫ったコミカライズのCD付きコミックスを買うか悩んでいた。発売日は奇しくも推しの誕生日。けれど当日になってもなんだか手が伸びなくて、腑に落ちない付属CDの試聴を聞き、推しの誕生日ケーキを食べながらぼんやりしていた。
今思えば完全に油断していた。
5月30日の夜、公式からキャラクターの誕生日ツイートが上がった。このイラストに添えられたリリック(というにはあまりにお粗末だったが)で、降りようという意思が固まった。私は未だかつて、あんなにキャラを祝う気のないぞんざいなツイートが公式から出されているのは見たことがない。たった12人のメインキャラクターのうちの一人を大切にしてくれないジャンルにいても、これから苦しくなるだけだと思った。こんなことで、と我ながら思うけれど、ここが私の限界だった。
立ち絵に色すらついていなくて、1ディビジョンにつき二つのドラマトラックしかない状態の頃から好きだったけど、今思うとディビジョンごとのアルバムのリリースを楽しみにしていたあの頃が一番楽しかったです。サイトのキャラクター紹介も初期が一番良かった気がするよ。古参の思い出補正かもしれないけど。
これからソシャゲとかやるらしいけれど、何を展開するにしても、キャラクターの扱いで傷つく人がなるべく少なくなるようになればいいと思う。
キャストの皆様も、どうかあまりキャラクターのイメージをこれ以上落とさないようどうかお願いいたします。何もするなとは言えないけれど、ヒプマイ関係の場で言葉を選んでほしいな、と思うことが多いので。声がキャラにこれ以上ないほどマッチしているので、それだけが本当に残念でした。こんなところで言ってても愚痴にしかならないけど。
これでもう本当にこれっきりです。苦しくも楽しい一年半をありがとう!
さて、家に大量に残ったCDをどうしよう。