2018-02-03

まれたくなかった話

私は晩婚家庭の子で、上に兄が一人いる。母は出身海外日本語が覚束ないところがあるため、まあまあ高齢なのもあって働き口がほとんどない。父は数年前に定年退職し、しばらくは非正規雇用で食い繋いできたが、とうとうそ仕事もやめた。両親共就業していない、年金生活である。私はまだ、未成年高校生だ。


別に今が不幸だとも思っていない。生まれてこなければよかったとかぜんぜん思ってない。というか、幸せなのだ。生まれてよかったー!

家族はいいし、何回か病気や怪我で死にかけても見捨てられていない程度には愛されてはいるし、まあ貧しいほうではあるだろうけれど貧乏すぎて食べるものに困るとかもない。

学校だってまあまあ楽しいアルバイト先の従業員同士も仲がいいし、業務内容も自分に合っていると思う。

趣味はとても充実してるし、将来やりたいことだってはっきりしている。たどり着けるかは別だけれど。


けれど。それにしたって思うのだ。生まれてこなければどうだったろうか。

進路がどうだとか、就職がどうだとかのことに不安にならずに済んだ。バイト先に来るセクハラ客にイライラしなくてもよかった、とか。小学校の授業で"親が子供の頃に流行った遊びを調べて発表しよう"という課題が与えられたとき、周りのみんながファミコンとかのゲーム機を挙げる中で一人だけ"メンコ"だなんて言って笑われることもなかった。父と歩いていて、「今日はおじいちゃんとお出かけ?」なんて声を掛けられて哀しくなることだって病気とか怪我で何回も死にかけて、怖い思いをする必要もなかったんだろう。

両親も、兄も、貧しさに喘ぐことがなかったのではないだろうか。


両親のエゴで生を望まれ産み落とされた私が、自分エゴで自らの生を否定する考え方をしているのが悲しい。

まれなければ無でいられたのだ。何かになることを求められずに済んだろう。

私にはゆっくり考える時間が用意されていない。一刻も早く、一人で生きていくことを迫られている。学校だって卒業が着々と近づいているし、両親はもしかしたら5年くらいで死んでしまうかもしれない。やりたいことはあるけれど、そこに向かってのんびり歩いて進んでいる場合ではない。最短距離で辿り着く方法を見つけ出し実行するまでを、一年半以内くらいにはしないといけない。それを、5年も前からずっと急かされている。そういう環境にあるものから、まだ華の10代なのに、なんか疲れてしまった。楽に、なりたいなあ。


生きていたくないんだよなあ。今すぐ死にたいとか思わないけど、50歳くらいで死にてえ。

とか、50歳になったときにはきっと覚えていないけどさあ、でもさあ……。

やりきれないんだよなあ。








現代文先生に「相手に伝えたいことを明確にして文章を作りましょう」だとかよく言われるけど、これを読んでいる人に伝えたい事なんて特にない。ただの愚痴を長々と書いて、最後まで読んでくれたあなた時間無駄にすることで少しでもすっきりしたかったのだ。ここまで読んだそこのおまえ、ざまあみろ。ありがとう

けれどせっかくなので覚えておいてほしい。

結婚妊娠出産権利である義務ではない。子供を作るか作らないか最後にどうするかを決めるのはあなたで、どちらを選んでもあなたエゴだ。産めば少なから子供に恨まれるだろう。産まなければ少子高齢化がどうたらこうたらとか、孫の顔を親に見せないなんてどうたらこうたらとかを言われるんだろう。

迷ったなら、特に迷う理由お金なら、きっと産まない方がいい。産むな。産まないでくれ。産むとしても、金を用意できないことの責任子供押し付けないでほしい。「お金がない」を言い訳に使わないでほしいのだ。

お金がないか大学進学を諦めてくれ」と呪いのように毎日言われ続ける子供なんて、私だけで十分だ。幸せだと思い込んでいないと一人で立っていることすらできないのだって、私だけがいい。

(私だって、一人で立っていられるようになりたいけれど。可哀想とか言われるの、嫌なんだけれども。)




やること成すこと、ぜんぶおまえのせいだ。押し付けるなよ、絶対に。

おまえが子供を産んだ責任は、おまえがちゃんと取れよ。

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