はてなキーワード: 半笑いとは
処女の頃、「エロいことはカッコイイ」という謎の思い込みにとらわれてた。
久保帯人あたりの影響もあったと思う。エロ=スタイリッシュ!!というタチの悪い中二病。
自習中に「シックスナインって何?」「スカトロって何?」なんて男子に聞いてみたりして大爆笑を取りつつ、
「男子とエロ話をあけすけにできるボーイッシュなアタシ素敵!」なんて自己陶酔してる、
どうしようもない状態になってた。
彼氏に処女捧げてから、今まで何をあんなに必死になって下品な言動してたのか全くわからなくなった。
下ネタを全スルーするようになったし、服の着こなしもコンサバになったし、
「スタイリッシュで先進的な女」より「誰とでも無難にやっていける女」を目指すようになった。
見た目的にも中島美嘉に憧れてたのが、小林麻央を真似るようになった。
(中国旅行記 読者より)
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四川省の成都にいます。午前中、杜甫草堂、そして武侯祠に行ってきました。かなりゆっくりと回り十分に堪能しました。
成都と甲府が友好都市になっているようで、草堂の記念室に銭其シンや楊尚昆らのオートグラフに並んで石和温泉などのパンフレットが並んでいたのには笑ってしまいました。
しかしなぜ甲府なのでしょうか? もしかして盆地つながり? まさか。ともあれ、いにしえの中国人の偉大なる事績に触れた後、宿を取っている春煕路の付近をぶらぶらしました。
連休も最終日とあって、繁華街は若者たちが多く繰り出してたいへんな賑わいです。そんなところではよく見かける光景ですが露天の物売りが多く店を開いています。串肉を焼きながら売るリヤカーのおばあさん、串飴を背中に担いで歩くおじさん、バッグ類やアクセサリーをボロ布に広げるおばさん、自転車の左右のカゴに果物を満載したおねえさんなどなど。
その中にいた30前後の女性が三輪自転車の荷台にかけたビニールシートをはずしました。大量の映画DVDが載っています。知らない作品ばかりですがちゃんとパッケージされています。
一瞬、ホンモノかと思いましたが、紙に挟んだだけのパッケージはいわゆる海賊版でしょう。何人かの人が目当ての盤を捜し始めたころ背後から怒鳴り声が聞こえます。黒制服姿の若い警官2人です。彼らはパッケージを20枚ほどわしづかみにしました。
そしてにやにやしながらパラパラとめくって見ています。物売りの女性は手を合わせて返して欲しいと頭を何度も下げようやく返してもらいました。そしてすぐに荷台にカバーをかけて立ち去っていきました。
サボテンや観葉植物をビニールの小鉢で売る自転車のおばさんも警官に呼び止められました。
彼らは、きれいに手入れされたサボテン鉢を数個ばかり地面にたたきつけすぐに立ち去るように命令します。おばさんは半笑いの表情でサボテンを拾い砂をすくっています。
事前に買った人も同情して一緒に砂を拾っています。おばさんはその人に律儀におつりを手渡し、警官の背中をふり返りながらその場から離れていきました。
次に警官は飴売りのおじさんの背中から商品を引き抜いて何かまた怒鳴っています。
警官の手に何本かの串はありますが、3、4本の飴が折れて路上に落ちました。
おじさんは走って路地に逃げ込んで行きました。しばらくすると落ちた飴がなくなっていたのでおじさんが拾ったか誰かが持っていったのでしょう。
これはどうみても警官と言うより、地回りのチンピラという印象を受けました。折り目も消えて薄汚れた服装もだらしなく、制帽も身につけていません。おまけに上着のすそから柄ものシャツがはみ出しています。彼らは串飴をもったまま物売りたちを次々に怒鳴り退散させています。
一方で、同じくゴロツキ風の若者に肩を組まれてなにやら笑顔で話してもいます。
物売りたちは警官の姿が消えるとまたすぐに店を広げます。文字通りいたちごっこを続けていました。
こうした様子は日本からの旅行者の目にはもの珍しいのですが、地元の人たちからすれば日常茶飯なのでしょう。すべて衆人百目の前で起きています。
権力をカサに着た傲慢非情な警官と苦労しても報われない可哀想な物売りたち。貧民たちの警察に対する怒りはまだまだ蓄積しているように感じました。「偉大なる中国」の事績を見学した直後に目撃した光景だけに印象に残るシーンでした。
そういえば似たような経験がありました。古代ローマ人の造った壮大で緻密な遺跡群を巡った後、いい加減でその場しのぎな現在ローマ人と接した時です。
いま中国では建国60年に合わせて公開している映画「建国大業」がたいへんな入りなようです。
春煕路の映画館でも大入りの様子です。抗日戦争から建国までの指導者群像を描いた作品です。この前のレポートで書いた「解放」と似ています。なにやら172人のスターが登場するらしいのですが、毛沢東役にはもちろん例の唐国強。
ジャッキー・チャン、アンディ・ラウ、ジェット・リー、レオン・ライ、チャン・ツィイーなどの豪華スターも出演しているとか。
こちらのテレビでは相変わらず国慶節関連の番組をやっています。
成都でも西安でも観光地は、というより人が集まるところはどこも「60」あるいは「国慶」という文字や大きな花飾りが目立ちます。ただ春煕路では国慶セールの方が目立つでしょうか。もちろん30メートルおきに銃を持った公安警察が隠れていますが。
(NS生、中国旅行中)
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(宮崎正弘のコメント)連日、精力的に中国各地を回っているようですが、食あたりに気をつけて下さい。
さて、成都と甲府が姉妹都市の理由は「盆地」だけではなく、「軍師」です。諸葛孔明と武田信玄(山本勘助)、ともに軍略の英雄ですから。
通巻第2735号
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 10:40:05.47 ID:N6SNISSI0
お兄さんに話してみ
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 10:48:45.06 ID:RnBKeftY0
弁当は無くなるものと思うようにしてました
27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 10:55:28.72 ID:GaNKx3DxO
よく机とリュックが南京錠で繋がれてて、毎回でかいニッパーみたいなの教員室から借りて切断してたwww
32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 10:57:29.16 ID:lrMh3tBpO
ある日、帰ろうとしたら
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 10:58:03.76 ID:TK2TmyT00
体育の授業中に制服が隠されていて、
35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/13(日) 10:58:38.84 ID:1QsoF5jT0
買ったもの壊されたり盗まれたりが一番きつかった
買ってくれた母ちゃんに申し訳なかった
だから高校時代は何か買ってやるって言われるたびに断ってた
39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:01:02.22 ID:B7nDRcmp0
ライターで爪炙られたりテストでわざと悪い点数取る様に強制されたり
殴る蹴るは当たり前で、部室の中で行われてたから、ほぼ閉鎖空間、救いはない
気持ちが篭ってないと鉄バットでスネ殴られる、殴られてる時ゲロ吐いたらそれを飲み込まないといけない
女の前でオナニーさせられるとか普通にあった、生徒じゃない一般人にもやらせられた
授業中紙が回ってくる、命令書って呼ばれてた、そこに書いてある事しないといけない
「●●(先生の名前)話の意味が分からないから寝るわ!!」みたいな事書かれてたな
42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:01:35.03 ID:pXuyziSY0
44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:03:20.46 ID:lrMh3tBpO
眼鏡とか
「あw悪ぃwwww」
って言われて落とされて
「いけねww踏んじゃったwww」
って言いながら何回も踏み付けられて
粉々になったレンズを呆然とみてたら
「宮崎、早く片付けろよ!www」
とか言われて、泣く泣くほうきと塵取で取った中1の1学期
56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:09:13.48 ID:lrMh3tBpO
DQN20人ぐらいに囲まれて、ズボンとかパンツ脱がされて捨てられて、ボコボコにされたなあ
なんでか理由はわからない
47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:04:43.41 ID:hoPPnjogO
色々散々されたけど・・・
さすがにランドセルを自分が見てない時に、男子全員にサッカーボール代わりに蹴られてたのを目撃した時は死にたくなった
おばあちゃん(超ハイパースーパー苦労人)が孫にはいいものをって苦労して買ってくれた本革のランドセルなのに・・・
ひどすぎる・・・
と思ったら悔しくて涙出た
自分が刃物で刺されるとか、突き飛ばされて車にひかれたとかはまだ耐えられた
でも親が買ってくれた教科書や体操着や上履きがめちゃくちゃにされると、ほんと悲しくて死にたくなった
ってな訳で次の日自殺未遂を試みるも失敗
しかしその時に色々悟り、耐える事を選び、耐え抜き、今に至る
今は幸せだお(多分)
59 名前:47[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:12:21.01 ID:hoPPnjogO
しまった小学校の時の事を書いてしまった
その時に車のライトのプラスチックが割れて目から口までの長いキズが出来た
(ちなみにメスです)
彫刻刀とキリで手刺されて右手親指のケン?が切れ、今でもちょっと動かない
給食は一週間に一回食べられればよかったかなあ・・・
66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/13(日) 11:16:05.85 ID:ns7p+aCe0
78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:20:49.24 ID:lrMh3tBpO
どっかからもってきたベビーカーに乗せられて
堤防を全力で突き落とされた俺と良い勝負だな
川はかなり岸が近いのに足がつかんし、さすがに死ぬかと思った
72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:18:23.81 ID:lrMh3tBpO
ロッカーで思い出したが
誰かが置いたままだった、賞味期限を半年過ぎたおにぎりを食わされた
米じゃなくて、説明できんな、真っ黒よ
口に入れたら、あああああ……
手足をジタバタさせながら洗い場に直行
アレは死ぬぞ
79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:21:34.78 ID:2Jkbm9pV0
修学旅行先でもあったな。
スキー場で雪に顔面押し付けられたり・・・・。あれはマジで死ぬ
いや、俺が死んでも奴らは笑うような連中だったからな
81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:22:28.00 ID:lrMh3tBpO
服着たまま、いきなり岩から突き落とされたのも思い出した
83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/13(日) 11:23:14.78 ID:DtbdjcPW0
125 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:41:38.53 ID:kx+azdTs0
男10人程度に呼び出され、集団でボコボコにされ、気を失った。
女子の悲鳴で目が覚めると女子更衣室の中。ガムテープで全身をぐるぐる巻きにされてた。
そのまま教師を呼ばれたんだが、教師も周りの女子も半笑い。
俺が「警察を呼んでください」って言ったら「警察?ばかじゃねえの?」って態度だった。
結局その件は泣き寝入り。
後日、「首つりごっこ」とか言ってごっこでもなんでもなく男数人に抱えられて
強制的に首つりをさせられそうになったので、今度こそ警察に通報。
その件に関わった奴らは全員退学になった。
137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 11:49:51.06 ID:+jFDvmWz0
私服登校だったのだが
靴やらフードやら机やらに画鋲いれられた。
当時は勉強しかしてなかったからか成績がよかったため目をつけられたのかも
あとはいすにカッターの歯がささってたりとか。
150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2009/09/13(日) 12:01:44.41 ID:4r3UA0QN0
書こうと思ったけどあまりにもトラウマすぎて手が止まった
153 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2009/09/13(日) 12:02:53.18 ID:oIqO8wg80
めちゃくちゃ辛かったが、このスレ見てるとまだマシな方だったのかなと思う
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1252806005/より。
違う違う。
何見たか知らんけど、カーテンコールは出演者の為のものじゃなくて、客の為のものだ。
舞台芸術、っていうかまあ演劇系だな、しかも四季とか東宝・松竹なんかの大手だと特にそうなんだけど、演者にファンがついてるから、演者の役をはずれた姿を堪能させる為に何度も出る。
あんなの、客がアンコール拍手しなけりゃ一回で終わるんだよ。金払ってる客が要求するから何度も出なきゃいけないだけ。
自分がもう満足したな、こいつらもう出てこなくて良いなと思ったらそこで拍手やめればいいの。
拍手が鳴り止まないってことは、その人達はまだ演者を見足りないわけ。演者じゃなくて客の満足な。「これだけあなたの出ているお芝居を愛しましたよ」のラブコール。名作だと演目にも固定客ついてるから長くなる傾向はあるね。
レ・ミゼラブルであまりのカーテンコールの長さに子役がぶーたれた顔をしたのとか見たことあるよw
あとこれはお笑いだけどラーメンズの地方公演で、3,4回目のカーテンコールあたりでコバケンが半笑いで「もうね、なんにも出すものはありませんよ」っつって拍手強制終了させたりとかもあったな
「片付けが大変なんだ!」とかも言ってた。こういう笑いに誤摩化した切実な叫びはでもやっぱり笑える
数年前の夏休み、私は青春18きっぷを使って田舎から東京まで鈍行の旅を楽しんでいた。
ムーンライト(夜行電車)は使わずに、昼の東海道線を乗り継いで、
お腹が空いたら途中下車してその辺の店に入ったりと、一人旅を満喫していた。
やたら車内をうろついていることに気がついた。
たくさんいたので、皆で座れる、空いている席を探しているのかな、
くらいに思っていた。
私は旅のお供であるiPodを聞きながら、パーカーに書いている文字を眺めたりしていた。
やがて、あることに気がついた。
彼らが普通に車内に一人でいる、若い人に次々と声をかけていることに。
うざったそうに彼らを振り払い電車から降りていく人も、何人かいた。
そんなときだった。
私は4人がけの席に座っていたのだが、向かいに、ごぎれいにお化粧をし
ワンピースを着て、ティファニーのペンダントをつけているような
可愛い女子が一人で座っていた。
そこに地味めな女性が二人やってきて、
「こんにちは♪学生さんですか?」と声をかけて空いている席に腰をおろしてきた。
※ノーメークでTシャツにチノパンという適当すぎる格好をした私の存在は無視
↑ | 進行方向 | ↑ |
---|---|---|
窓 | 私 | A |
窓 | 女子 | B |
B「どこまで行かれるんですか?」
女子「え…○○です」
女子「はぁ…」
B「私たちセイカの勉強をしているんです」
A「セイカの世界ってとっても奥が深いんですよ」
B「一緒に勉強しませんか?」
セイカって何だ。と思ったのだが女子もあっけにとられている。
Aはおもむろに小冊子を取り出し、何やら見せながら
セイカって……聖歌だ。
これは明らかに宗教の勧誘だ。そうとは言ってないけれど。
女子は明らかに迷惑そうな顔をしている。
しかしA,Bの二人はそんなことはおかまいなしにマシンガントークを繰り広げる。
ちょうど電車は終点まであと2、3駅まで近づいていた。
彼女が降りると行った駅は終点からさらに乗り継ぎが必要な駅。
そこへ例のパーカーを着た男がやってきた。
A,Bに「やってるね」みたいなことを話しかけ、
「よかったら一緒に僕たちと勉強しましょうね」などと言って
また去っていった。
やはり仲間だったか!
勧誘というのは良くない行為のような気がする。
私は恐れを知らない学生だったので、
「あの、そろそろやめてもらえませんか? 迷惑そうですよ。」
と、iPodを外してAとBに言った。
私のことを空気のように扱っていた二人は驚いた表情で私を見た。
空気がしゃべるなんて思わなかったのだろう。
しかし。
この状況、私は少し仲間はずれにされたような気がしていて
ちょっとイラッとしていたのもある。思い切り不機嫌な顔をして、向かいの
Bを睨みつけた。
しかしそんなことでたじろぐBではなかった。
私の顔を見据えると、
「私たち、キリスト教徒なんです!」
と言った。
;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブフォッ!
思わずこんな顔になってしまった。
私は半笑いになりつつ言った。
嘘ではない。だが、キリスト教徒でもない。
聖書に書いてないと思うんですけど」
「いやがってる、なんてあなたにどうしてわかるんですか!」
気色ばむAとB。ほんと空気読めないなこの人たち。
そこへ車掌が通りがかった。
私が何かを言う前にA「大丈夫です!」
車掌は困ったような顔をして通り過ぎた。通り過ぎちゃったよ。
本人たちが大丈夫と言ってる以上、
あんまりこういうの介入できないし難しい立場だよなぁ。
私はAとBを相手にしてもしょうがない、と思った。
「私にはいやがっているように見えます。
正直、どうですか?この人たちの話って面白いですか?
もっと続きを聞きたいと思いますか?
キリスト教っていってもかなり怪しいやつですよ。
嫌ならはっきり言ったほうがいいと思いますよ」
と女子に聞いた。
女子はおろおろしながら私とA,Bのやりとりを見ていたのだが、
「迷惑……です」
と、答えた。
完全勝利。
「じゃあそういうことなので、お引き取り下さい」
「長旅の中大変ですね。でもあんまりこういうのしないほうが良いと思いますよ」
と、私は二人を席から追い出すことに成功した。
女子に感謝されたのはいうまでもない。
降りる駅を相手に教えてしまった女子には
一つ電車を遅らせる等、気をつけるように伝えた。
夏休みも近づき同じように旅をする人たちも増えると思うので書いてみた。
※追記
「私たちキリスト教徒なんです!」はたぶん相手の失言だったと思うけど
(つまり布教活動ではないと言い逃れができる)
「人と人が意見を交わし合う」って時に、「自分は一切譲らずに、相手が100%譲るまで絶対動かない」って人居るじゃないですか。
そういう人と言葉を交し合ってる時の絶望感ったら、ない。それでも仕事だから話さないわけにはいかないんだけど、虚しさしか残らない。
「はっ、バカじゃないの?」(はなっから自分=正解、相手=不正解としか思っていない態度)
「いいかい、君が間違ってるんだからそこを認めてくれないとこの話は始まらないよ?」(一切譲り合う気のない態度)
「一応君の言い分を聞いてみたけど、・・・全部無駄だったwこの時間返してよ、ねえww」(半笑いで勝手に勝利宣言)
「だって君が俺に知識・経験・キャリアその他あらゆる全てで勝ってるところなんて一つもないじゃん。イコール、君の意見が俺より正しいなんてありえません」(もはやこの自信ははすごい)
「そんなの知らないよ。別に俺は困らないし」(なんか話が摩り替わってないか?)
「いや、これは会社命令であり、俺からの上司命令なんだから君はうんと言えないならもう会社来なくていいよ」(結局最後はパワハラに頼る)
カツカツの現場からは「これ以上シフトを絞るなんて事務所の人間はどういうつもりなの!?」とどやされて、
バカ総務は「フロアの連中が納得しないのは君の人間力が足りないから悪いんだよ。俺が説得すればみんな喜んで納得してくれるだろうね。絶対行かないけどw」とはなから相手にされなくて。
この部署はいわゆる男性の職場で、今は女は自分だけ。過去にも女性がいたことはあるものの、比率は常に一割以下だったよう。そんな環境で伝統的になのかもしれないが、職場では勤務時間中にごく普通に猥談がされる。
昨夜のAVの話だとか、好きな体位だとか、アイツのセックスはきっとこうだとか、生々しい内容だ。
業務ソフトの起動音を女性のあえぎ声にして大喜びしたり、タラコのおにぎりを卵子だ卑猥だと騒ぎ立てたり、社内メールに縦読みで性器を入れようとしたり、そんな小学生っぽいものも多い。
話に混ぜられたらやっかいだなと思い、最初はそれらの話を聞こえないように仕事をしていたのだけれど、すぐに私にも話題を振ってくるようになった。
純粋に驚いた。このハラスメントやらコンプライアンスやらうるさい世の中で、本当にこんなこと言う人たちが存在していたことに。しかも彼らは30歳前後の人たちだ。猥談が好きなのはもっと上の世代だとばがり思っていた。
驚きのあまり、思わず笑ってしまった。ひきつった半笑いで「いいから仕事してくださいよー」と返した。
これが大失敗だった。
彼らは私のこの態度で「増田は猥談OK!」と思ったらしく、以後躊躇なくそういった話を振ってくるようになった。
私は自分の性生活やら性癖を人に話す気はさらさらないし、そんな話は飲み屋でやってくれと思う。しかし彼らは就業中のコミュニケーションとして猥談を使う。前述のような話が頭上を飛び交うのはストレスだ。自分に話が向けられて、答えを期待したニヤニヤな視線を投げられるのはさらにきつい。
深夜作業の翌日は、「昨日は増田さんが誘ってきて大変だったよ」
一同笑う。有り得ない話だから冗談として面白いのだろうが、ネタにされている自分は謎の吐き気を感じている。
髪を切った次の日は、「増田さんを見て Aくんが勃起しっぱなしだよ」
Aくんはそういう話に加わらないおとなしい人。彼に対しても思いっきりハラスメントではないか?
でも自分と彼らとはこの先もうまくやっていかなければいけない。チーム仕事なので男性陣との間に変な壁を作れば自分の不利益になる。「これだから女は…」なんて疎まれたら、仕事が回ってこなくなるかもしれない。
そう思うと「やめてください」をはっきり言うことができず、ここまでずるずるきてしまった。
頭が痛い。私は何をしに異動してきたんだっけ。猥談のタネを提供しにきたわけではなかったはず…。
何とかしたいとハラスメント関係の本やWebを見ると、「まずはきっぱり拒絶を表現しましょう。それでも止まない時は…」とばかりで、一番知りたい「拒絶の仕方」が書いていない。
猥談を日常のコミュニケーションにしている集団の中で、人間関係を大きく壊すことなく猥談拒絶の意思を伝えるには、どういう言葉・態度をとればいいんだろう。わからない…。
http://anond.hatelabo.jp/20080913153317
http://anond.hatelabo.jp/20081201015818
http://anond.hatelabo.jp/20081226042010
の続き。
知らないうちに、彼らはスキーに行ったりしていたらしい。
小学校の同窓会にて地元組で話が盛り上がり、近場に泊まりがけでスキーに行ったことがあるらしい。
なぜわたしがそれを知ったのかというと件のやつから「せっかくだから今年は一緒に」と誘われたからなのだが、転勤族の悲哀というか、卒業と同じタイミングで学校を変わってしまうとこういうふうに図らずも仲間はずれになってしまうことがままあるのだ。
これまでは特に気にしたこともなかったけれど、今回ばかりはちょっとさびしくなった。
いいな、と思った。
わたしには「幼馴染」という関係に対する幻想のようなものがある。
子どものころからずっと一緒にいると、互いが少しずつ異性になってゆくようすを間近で見る機会が多くなる。
声が変わったり、胸が膨らんだり、背の高さが逆転したり、ちょっと重いものを運ぶときに軽々と担いでいる姿とか、ふとした瞬間の大人びた表情とか。
そういうのが、とても魅力的で刺激的なことのように思うのだ。
実際は特に意識することなんてないよ、と経験者が語るのを聞いたこともあるのだけど。
例の、本当の意味でクラスの「注目の的」だった女の子は、彼と同じ私立中学校に進学していた。
そこは中高一貫校だったので、きっと高校も同じだったんだろう。
いいな。いいな。
そしてほらまた。
スキーも一緒だったんだって。
絵に描いたような優等生だった。
なんでもできる子だった。
わたしと彼女はたまたま同じ英会話教室に通っていたのだけど、わたしの気持ちと先生の教え方が上手に噛み合っていたようで、わたしは一人でやたらと順調に力を伸ばしていた。
海外の人が何かの交流で学校に来たときに代表でスピーチをしたりとか。
なんていうか、格が違う感じがする人なのだ。
かなり緊張していた。
彼らは定期的に会っているらしいのである程度気心の知れた仲を保っているのだろうが、わたしは卒業以来初めてなのだ。
知らない人たちの輪の中にひとりで入ってゆくことにほぼ等しい。
当時特に仲の良かった子を見つけてくっついていよう、でもきっとある程度関係ができあがってるだろうし、今更加わっても迷惑がられないかなあ、とかネガティブ思考全開で集合場所へ行った。
意外と集まるものなんだ、とびっくりした。
なんか全体的にキャッキャキャッキャした浮わついた感じで、早くも不安でいっぱいになる。
なんだろう、この広瀬香美な雰囲気は、と思っていたら実際「(合コン+あいのり)÷2」な、そんな趣旨の集まりに近いのだということをわたしは後になって知ったのだが、まあとにかく緊張していた。
久しぶりだから、一応
「きゃー!!ミッチョン!?久しぶりー!!!」
「今どこに住んでるのー!?」
みたいな盛り上がりはあった。よかった。
やっぱりみんな卒業して十数年も経つとだいぶ変わるんだなあ、というのが実感だった。
顔立ちそのものもだけど、化粧をしたり太ったり痩せたりハゲたり茶髪になったりしていて、確かな年月の重みを感じさせられた。
それからバスに乗り込んだのだけど、わたしは当時の仲良しグループの子ではなく「注目の的」の女の子、さとし(仮名・女の子です)と隣どうしで座ることになった。
仲が良かったほうの子がすでに結婚していて、ご主人と一緒に来ていたからだ。ちなみにご主人は同級生ではない。
さとしは医学部に進学したそうだ。
浪人して入ったこともあってまだ学生で、本当はこんな風に遊んでる暇はないけど、と笑っていた。
彼氏もいて、まだわからないけど同じ医学部の人なので将来を考えることができたらうれしい、と言っていた。
「さとし、きれいになったね」
と、誰かさんではないけれど、わたしはさとしに言った。
本当にそうだった。
もともと色が白くて線の細い子だったけど、そのままの雰囲気で大人になっていた。
薄化粧をして髪をゆるく巻いたさとしは、小学生のころの何倍も美しかった。
さとしは少し肩をすくめて、小さく照れ笑いをした。
感じのいい笑顔だった。
さとしについてはいろいろな記憶がある。
5年と6年で同じクラスだったのだけど、5年のころ、さとしは取り巻きの子たちを引き連れていじめをしていた。
先生たちから全幅の信頼を置かれる優等生でありながら、陰で特定の子の持ち物を隠したり、寄ってたかってバイキン呼ばわりしたりしていた。
別に怖かったわけでもないのだけど、なぜかだれもさとしを告発するものはいなかった。
6年生になってその子とクラスが分かれると、さとしのいじめは自然となくなった。
野良の子猫を見つけて、近くのスーパーで惣菜を買ってきて一緒にえさをあげたりした。
さとしは「けろけろけろっぴ」が大好きで、サンリオのお店に一緒に立ち寄ったこともあった。
何となく別世界の人のように見えるさとしにも親しみを感じるひとときだった。
卒業式が近くなり、毎日のように練習が続いていた日、わたしはヘアゴムを失くした。
当時はものを失くすたびに親からこっぴどく叱られていたので、また怒られる、と思っておろおろと周囲のクラスメイトに尋ねて回った。
「ごめん、知らない」
としか言わない中、さとしだけが探すのを手伝ってくれた。
結局見つからなかったのだけど、わたしが
と捜索打ち切りを宣言しても
「いや、あそこにあるかもしれない」
とか言って机の下をのぞきこんだりしていた。
今思うに、この生真面目さが、さとしの美点だったのかもしれない。
すごく責任感の強い子で、委員会活動などで任せられた仕事はいつでも完璧にこなそうとしていた。
いじめをしていた時期も、さとしはこういう一面を失うことはなかった。
むしろそういう子だから知らないうちにストレスがたまってしまって、子どもゆえの残酷さでその捌け口を「いじめ」に求めてしまっていたのかもしれない、と今は思ったりする。
一通り体を動かし、食事がてら休憩所のストーブの前でさとしと話をしていたら、やつが来た。
いたって気軽に今日の天候がどうとか雪の積もり具合が、とか話し込むふたり。
かたや、ものすごい置いてきぼり感の漂うわたし。
相槌はかろうじて打つものの、いまひとつ会話に乗れてない。
ほどなくしてさとしが早々とゲレンデに戻ってしまったので、ふたりになった。
「今まで何回ぐらい集まったの?」
「うーん、もう5、6回になるんじゃないかな」
「そうなんだ」
「俺はスノボだけどね。ミッチョンは?」
「もうだいぶやってないよ…。大学生のとき以来」
「俺も毎回来るわけじゃないからなあw」
「それにしてもみんな、変わったね」
「あー、ミッチョンは久しぶりだもんな」
「同窓会も出たことなかったし」
「そうだな。いなかったな」
「でも、いいものだね」
と言うと、こっちを見てにやっとした。
「そう?」
「うん」
するとどこかあさっての方向を向いて
「それならよかった。」
と低くつぶやくように言った。
自分が誘ったのだから、ということで気を遣って尋ねたことのようだった。
なるほど、確かにあの女の子は古くからの金物屋さんの娘なのだ。
2年前にご主人がお店を継いで、モダンな感じの雑貨屋に改装して、小さなカフェまで併設したらしい。
それが当たって、地元でもちょっとした有名店になったのだとか。
「すごいよね。
婿養子って肩身が狭そうなイメージがあるけど、そんなふうにお店を変えるのも大変だっただろうね」
「最初は反対されたらしいけど、最近はやってるじゃん。古い家屋の味を活かして今風の店にするの。
それで、お父さんたちが今まで卸してきた品物をメインで売るのは変わらないってことも話して、
プランナーと一緒になって説得して、お父さんも折れてくれたらしいよ」
連休は書き入れ時だろうに、夫婦で来て大丈夫なのだろうか、とふと思った。
「俺も聞いたんだけどね。お父さんとお母さんが、自分たちで何とかやるからたまにはいいよ、って
送り出してくれたんだって。」
わたしは、彼女の家に遊びに行ったときにお母さんがよく出してくれていた手作りのケーキのことを
思い出した。
高級店のケーキとは違うけれど、素朴でシンプルで、ついたくさん食べたくなる味わいだったと思う。
行くたびに違うメニューのケーキが出て来ていたのだけど、いつも手作りだと言っていた。
カフェで、もしかしてあのお母さんの手作りのケーキを出しているのだろうか、もしそうだったら、なんて素敵だろう、と思った。
彼は、この金物屋の若夫婦とも
「商工会の集まりでときどき会う」
と言っていた。
自分はまだメインじゃないんだけど、あいつらはもう店主として堂々としたもんだ、と言っていた。
その縁でスキーにも一緒に行くようになったらしい。
つながってるなあ。
同じところに住み続けるとは、こういうことなのだろうか。
わたしには、わからない世界だと思った。
幼いころからずっと顔を知っている人と今でもこうして交流を保っているということが、とても幸せなことのように思える。
わたしはたまたまこいつが夢に出てくることから始まって今こうしてスキーに混ぜてもらっているだけで、彼らと同じ地域には住んでいない。同じ世界を知らない。
「うん」
「幸せ者だね」
「何、突然w」
「そうかな?」
「そうだよ」
「じゃミッチョンは幸せじゃないの?」
「え?」
「なんか、そういう話の流れじゃない?」
「ああ、いやそうじゃないけどw
でもうらやましいよ、何となく」
「うん、まあその寂しさはわかる。ミッチョン卒業式のときめっちゃ泣いてたしな」
「そうだっけ?」
「覚えてないのかよw」
「あんまり」
「ミッチョンって普段はあまり自分の感情を表に出すほうじゃなかったじゃん。
それがいきなり号泣だからな。
「やめてよ、恥ずかしいじゃん!」
「わははw」
「でも、その割にあんまり皆のこと覚えてないんだよなあ…。
なんでだろう。」
「あー。実は俺も。」
「薄情者w」
「お前もだろw」
軽い突っ込みにしても「お前」と呼ばれたのが、すごくうれしかった。
距離が一気に縮まった気がした。
わたしも、一応まだ仲間なんだよね?
そうだよ。だから心配すんな。
みたいな変な脳内会話が繰り広げられてしまい、ひとりでにやにやしてしまった。
「ていうか、小栗っちw懐かしいねー」
「元気にしてるんだろうか?」
「相変わらず熱血なのかな」
「ハゲてそうだよな」
「それ当時から言ってたよねw」
「言うとムキになるから面白くてw」
「剛毛はハゲやすいらしいよ」
「それじゃ、やばいじゃん、小栗っちw」
当時から妙に冷めたところのあったわたしは、一度小栗っちから涙交じりで怒鳴られたことがある。
クラスの子達から学級委員に推薦されて、それを辞退しようとしたときのことだった。
もう3学期のことで、めぼしい人はすでに委員をしてしまった後で(学級委員は学期ごとに改選するのがうちの学校の決まりだった)先述のさとしはそのころ生徒会をやっていたし、他にこれと言って人がいないからまあミッチョンぐらい推薦しとくか、みたいな空気を感じ取って「なんだかめんどくさそうだなあ…」と思ってしまったのだ。
「やればできるやつなのに、俺はお前のそんなところが悲しい!」
というようなことを言われた。
子供心に「そんなこと言われても」とか生意気なことを思っていたが、でも小栗っちはいい先生だった。
今のわたしとそう変わらないぐらいの年だったはずだけど、難しい年頃の子どもたちをよくまとめていたと思う。
芋づる式に、いろいろな人の記憶が蘇る。
なんだか、せつなくなる。
ところでわたしは妻夫木聡のファンではないのだけど、最近、やつの顔に少し妻夫木聡の面影があることに気がついたのだ。
長めのまつ毛と潤いのある目元が特によく似ている。
にこっと笑ったときの口元も似ている。
このところ、妻夫木聡をテレビで見ると「どきっ」とするようになった。
とか言いながら、他の元クラスメイトが来た。
当時にぎやかし担当の人たちだったが、わたしは彼らとほとんど接点がなかった。
今日は同行者だからこうしてとりあえず話しかけてきたのだろうけど、正直に言うと話題がない。
「妻夫木ここにいたんだ」
「久しぶり。ミッチョン俺のこと覚えてる?」
「覚えてる、久しぶりだね」
「やーミッチョンきれいになったなー」
「え、いや。ありがとう。大田も…大人っぽくなったね」
「ハゲてきてるって正直に言っていいよ、ミッチョン」
「まだメタボじゃねぇw」
笑いながら、同じ褒め言葉でも言う人によってこんなに心に響かないものなのか、と思った。
もちろんまだ20代だし、ハゲもメタボも言うほど目立ってはおらず、顔立ちも整っている人たちなのだ。
茶髪で日焼けして華やかな格好をしている彼らは多分人目を惹くだろう。
実際、さっきだってゲレンデでよその女の人に声をかけて何だか楽しそうに盛り上がっていたのを見た。
子どものころは大田も平野も運動がよくできた子だったし、女の子にも人気があったと思う。
あの
「誰か好きな人いる?」
に、よく出て来ていた二人だった。
でもわたしは彼らと会話のテンポが合わず、話していて何かと気後れしてしまうことが多かった。
彼らが当時「ミッチョンって何となくしゃべりづらい」と言っていたのも知っている。
その流れで、苦い記憶を思い出してしまった。
平野たちのふとした発言がきっかけで一部の女子に陰口を叩かれ、あからさまに仲間はずれにされていた時期があったのだ。
その中に、さっきの金物屋の娘の子もいた。
しばらくして和解できたので、忘れてしまっていたのだ。
なんという芋づる。
「だいぶあったまったし、俺そろそろ行くわ」
と妻夫木が言い、立ち上がりながら
「ミッチョンも行く?」
とわたしに声をかけてくれた。
「あ、うん」
と返事をしたときにはもう妻夫木は歩き始めていた。
「じゃ、またあとでな」
「おー」
「またね!」
すたすたと立ち去る妻夫木に、わたしはあわてて着いていった。
妻夫木といっしょにいるほうが、どう考えても居心地がよかった。
背後では平野たちの明るい話し声が続いていた。
妻夫木やさとしが進学したところとは志望先が違っていたが、受験組の一員だった。
このスキー旅行を毎年企画しているのは平野だ、と妻夫木から聞いた。
「ああ、平野こういうの好きそうだね」
とわたしが言うと
「半分は女目的らしいけどw」
と笑いながら言っていた。
「さっきもナンパしてたね」
「今夜あたり、何か仕掛けるんじゃないの」
「仕掛けるってw」
「あいつそういうの得意だもんw」
と、気がつけばふたりで並んでリフトに乗っていた。
わたしは「高いところに宙ぶらりん」のシチュエーションが大変苦手だ。
だからバンジージャンプは死んでもできない。するとしたら死ぬときだと思う。
加えて、隣が妻夫木だ。
楽しそうに話を続ける彼の横で、わたしは硬直していた。
よほど返事が上の空だったのだろう、
「どうした?」
と少し覗き込むようにわたしの顔を見た。
「なんでもないよ」
と笑顔を作って答えたが、その笑顔がこわばっているのが自分でもわかった。
「…いや、なんでもなくないだろ。トイレ?」
「いや、本当にどうした…あっ!」
妻夫木が、何か思い当たる節があるかのように声をあげた。
「ミッチョン、高所恐怖症だったなw」
「いや、あの…はい…」
「わははははw」
「ちょっと笑わないで!揺れる!」
「ほーらほーら」
「いやああああ!揺らさないで!!やめてえええ!!!」
「わはははは…」
もう本当に恐ろしくて、リフトを吊り下げているワイヤーにひしとしがみついてしまった。
すると妻夫木が、さすがにばつが悪そうに
「もしかして、本気でいやだった?」
と聞いてきた。
「怖いです…やめてください…」
と言うと、妻夫木はしょんぼりした。
「ごめん」
「ううん、わたしもごめんね」
「いや、ほんとにごめん」
気まずい。
でもやっぱりリフトは怖い。
なるべく自分がいる場所を認識しないように、上のほうを見るように心がけていた。
「…なんで上向いてるの」
「下見ると怖いもん」
「…ククッ」
「笑わないで!」
「いや、だってお前の格好、おかしいってw」
「おかしくない!」
「おかしいよwなんか怖がり方がすごいもんw」
「あんたに言われたくないよ!」
あとで気がついたが、このときが「お前」「あんた」が復活した瞬間だった。
夕食およびお風呂の後、男子部屋に集まって皆で飲むことになった。
女子部屋からの移動中に
「りょうちゃん(仮名・金物屋の子)ち、お店きれいになったんだね」
とわたしが話しかけると、りょうちゃんは気さくに答えてくれた。
「そうそう、旦那がなんかがんばっちゃってさー」
するとさとしが
「すっごいかわいいお店だよ。わたしもたまに行くもん」
と話に入ってきた。
「さとし、いつも抹茶ロール頼むよねw」
「あのロールケーキはすばらしい。○×屋(地元のデパート)で売ってほしい」
「何言ってんのw無理でしょw」
さとしがわたしのほうを見て
「ミッチョン、もしこっち来ることがあるなら連絡してよ。いっしょにりょうちゃんのお店行こう」
と言った。
とわたしが笑顔を返すと、さとしはにっこりと笑った。
「ああ、やっぱり!」
「なんでわかるの?ミッチョン」
「いつもご馳走になってたじゃん。さっき妻夫木から『カフェもできた』って話聞いて、りょうちゃんのお母さんってお菓子作るの上手だから、もしかしたらそうなのかな、って思ってた」
「ああ」
りょうちゃんは、何かしたり顔でにやっとした。
何だろう、とそのときは思っただけだったけど、後でその意味がわかった。
りょうちゃんは、わたしが妻夫木を「狙っている」と思っていたみたいだった。
「狙っている」というか、まあ確かに大はずれでもないのだけど、なんというか、そういうニュアンスじゃないのだ。
ちょっと違うのだ。
積極的に関係を進展させたいとは思っていないのだけど、でも、縁を途切れさせることなく続けていくことができればどんなにいいかと思っている。
まあ、それが「狙っている」ということになるのならば、りょうちゃんの読みも正しいということになるのか。
男子部屋ではすでに小宴会が始まっていて、りょうちゃんの旦那さんが
「おー!来た来た!女性陣はこっちにどうぞ!」
と、いそいそと座布団を準備しながら場所を空けてくれた。
あとでりょうちゃんに年を聞いてみたら、わたしたちより7歳上の人だった。
部屋は10畳ぐらいの和室で、エアコンとストーブでぽかぽかと暖かかった。
と旦那さんが早くも鼻の下を伸ばしているのが印象的だ。
「はいはい始まったw」
と、りょうちゃんがすかさず釘を刺した。
さとしは面識はあったらしいが、ちゃんと話すのはこれが初めてだった、と後で言っていた。
「ほら、この子がさとし。ときどきお店に来てくれてるじゃん。」
「ああ!あの医学部の!」
「よろしくお願いしますw」
「いやー!すごいね!才色兼備ってやつだね!」
「ひろし、うるさいよ」
旦那さんの名前は「ひろし」らしい、ということがこのへんでわかった。
「で、こちらは…」
「ミッチョン。小さいころ、家が近所でよく遊んでたんだよ」
「ああ、あの英語が上手だったっていう」
「いえwよろしくお願いします」
「ふたりとも頭がいいお友達なんだな。お前バカなのにな」
「ひろしには負けるけどね」
「あ、ごめんね、こいつがバカなもんで」
「もういいからw」
というふうな感じで、せわしなく繰り広げられる夫婦漫才を残りの5人が遠巻きに鑑賞しつついじる、という流れが出来上がった。
さとしを平野に取られてしまい、ひとりで所在なくぼんやりしていると
「楽しんでますか?」
と、妻夫木が横に座ってきた。
「ひろしさんがムードメーカーだから」
「でもこの集まりって不思議だよね。皆もともとバラバラのグループだったのに」
「ああ。さとしは俺が呼んだんだよ」
「そうなんだ」
「平野がね」
「さとしと会いたがってて」
「どうして?」
「さあ…。いろいろあるんじゃない?」
「男同士でそういう話したりしないの?」
「しない」
「そういうもんかなあ」
「うん」
大田が乱入してきた。
「ちょっとミッチョン!飲もうぜ!」
「大田お前大丈夫?w」
と、大田に紙コップを渡されて並々と清酒を注がれた。
「あ、ちょっと!大田!」
妻夫木がふいに焦ったように声を上げて、瓶を取り上げてしまった。
わたしはなぜかわからないけど、とっさに「妻夫木を安心させなきゃ」という気持ちが働き、あえて
「ありがとう。いただきまーす」
と明るく宣言して口をつけてみた。
あーあー、という顔をして、妻夫木がわたしを見ている。
そんなに焦らなくても、わたしは実はお酒には強いのだ。
妻夫木はそれを知らないから「清酒をいきなり女に飲ませるのは危ない」ぐらい思って焦ってるんだろう、とそのときは思った。
それにしても清酒は普段あまり飲まないものだけど、ひとくち含んでみるとなんだかとてもおいしく感じて、一気に飲み干してしまった。
「あー。これすごくおいしいねー。どこの銘柄なのかな?」
と本心からしみじみとつぶやくと、妻夫木と大田が驚いた顔をしてこちらを見ていた。
「ミッチョンって、お酒強いの?」
と大田がおそるおそるといった様子で尋ねてきた。
「まあ、それなりにw」
と答えると、ふたりは顔を見合わせて
「それなりに、どころじゃないよなあ…」
「ミッチョン、なんかイメージ変わったわ」
と大田が半笑いでつぶやいた。
どんな可憐な(しかし誤った)イメージをわたしに持ってくれていたんだろう、と思った。
一通り話をして大田が立ち去った後、妻夫木に聞いてみた。
「女の人がお酒好きなのは、よくないのかな」
「え?なんで?」
「大田、引いてたし」
「ああ、気にするな。あいつ未だに異性に変な幻想持ってるやつだから」
「でも妻夫木もびっくりしてたじゃん」
「ああ、俺?」
「うん」
「いや、俺は…」
「何?やっぱりよくない!?」
「いやいや、そうじゃなくてw」
「何?」
やや酔っていて、しつこく絡むように聞いてしまった。
「いや、だからね」
「なんだよー」
「いや、うれしいな、って」
あっ、と思った。
このお酒は妻夫木が持ってきたもので、妻夫木のおうちはもともと醸造所から発展した会社だ。
「ほら、ほんとにうまそうに飲んでくれたじゃん。
やっぱり、作り手としてはね、うれしいじゃない」
そして
「あー。失敗した…」
とかぶつぶつ言っているのでよく話を聞いてみて、もっとすごいことを知った。
妻夫木は今、若い人向けの新商品を開発する部署で働いていて(これは前から知っていたんだけど)、実は今日、販売直前まで来ている試作品のような販促品のような、まあそんな扱いのものを持ってきていたそうだ。
それを黙って周りの人間に飲ませてみて、反応を見てみたかったらしい。
「俺んちの酒ってわかってたら、みんな多分気を遣ってよく言ってくれるだろ。
でもそんなの、おもしろくないじゃない。
黙って飲ませて『うまい!これどこの酒?』って言わせてみたかったんだよなw」
そのために隅っこに隠しておいたお酒を、酔いどれの大田が見つけ出して勝手に飲み始めてしまったのだった。
でも最後のほうは、もう抑えきれない笑みがこぼれていた。
妻夫木はうれしかったのだ。
事情を知らないわたしが、図らずも思い通りのセリフをつぶやいてくれたことが。
わたしは、なんだか胸がわくわくして、たまらなくうれしくて満ち足りた気持ちになった。
妻夫木にぎゅーっと抱きつきたくなった。
妻夫木は、すごい。
「妻夫木、かっこいいよ」
と、背中をばしばしと叩いた。
「は?」
「なにそれw」
「うん、かっこいいよ」
「わけわかんねぇw」
自慢の友達だよ。
もうたまんないよ。すごいよ」
と、ほろ酔いの頭で語彙がうまく出てこないもどかしさを感じながらも、一生懸命わたしは感動を伝えた。
妻夫木は目を細めて
「おう。サンキュ」
と、わたしの頭をがしがしと撫でてくれた。
それが今回の旅行で一番思い出に残っている出来事だ。
妻夫木はすごいやつだ、と思った。
そして、わたしみたいな平凡な人間と仲良くしている理由が、よくわからなくなったりもした。
妻夫木は、わたしの何がよくて友達でいてくれてるんだろう。
我ながら卑屈だなあ、と思ったけれど、こんなことを考えていると、妻夫木に誘われたというさとしの笑顔が、小学校のころの羨望の念とごちゃごちゃに混ざって、頭の中に霧がかかっているような、すっきりしない重たい気持ちになってくる。
さとしを誘いたかったのは、平野だけなのかな?
さとしみたいな子だったら、きっと妻夫木とも釣り合うんだ、とか意味のわからないことを思った。
こういうことをうじうじと考え込んでいる自分がとてもいやだ。
さとしだって、こんなふうに思われるのはきっと迷惑だ。
そういうことを考えたくなくて、今は仕事をとにかく頑張ることにした。
妻夫木みたいにすごいことはできなくても、自分なりにやるべきことをきちんとこなし続けていたら、いつかはこのもやもやも晴れるかもしれない、と思ったりしている。
次はいつ会えるのかな。
休日はひとりで過ごすことが多く、あまり人を誘うことがないので実は誘い方がよくわからない。
自分から誘ってみれば、何か変わるのかな。
やっとケーキを食べ終わった
今日の晩ご飯
泣きそうな声を演じて売っていた
見切り品のケーキ
消費期限が25日の12時までの
見切り品のケーキを
24日の23時に買った
残業で足取りは重く
明るい店舗へふらふらと
近づいたのが運の尽き
元気の余ったお兄さんが
元気の足りない私に
値崩れしたケーキを勧める
一人暮らしで一つ丸ごとは重いよ
半笑いの私に
箱ほど大きくはないと
見た目より食感も軽いのだと
大きな声のひそひそ話
買ってくれないと泣いちゃうっておどけてみせた
その表情が可愛くて
思わず一つ引き受けた
余り物のケーキ
おすましした箱
余り物のケーキ
望まれない中身
買わないで帰ったら
自分を見捨てるような
買わないで帰ったら
半身を失うような
部屋につく
換気する
蛍光灯の
思うさま食らったら
いがいがした気持ちを
ちくちくした気持ちを
スポンジが
やっとケーキを食べ終わった
こいつが今日の晩ご飯
胸焼けするけど晩ご飯
栄養偏る晩ご飯
心を丸めた、晩ご飯。
アイマスMADのことを語るときよく言われるのが表現の幅を広げるための技術の革新で、これを語る時には決まって抜きとかエフェクトとか用語が頻出する。
そこには初めはただ単にステージで踊っていたアイドルを、その動きを切り貼りして別の音楽とシンクロさせたり、編集ソフトで作ったエフェクト効果やらアイドルのダンスをステージから切り抜いて、背景を自由に書き込んで肉付けしたりして、PVとしてどこにでも出せるような映像を作るという、今まで中心にあった狭義の意味でのアイマスMADの文脈がある。
現在ではそうした技術も高い水準に達していて、抜きの技術は公式側の援護もあって効率化され、AEなど使ったプロ級のエフェクトも専用サイトで共有化されようとしている。ここにおいては一部の人間の技術向上ではなくてそれが広い範囲で共有化されたということがわりと重要で、新人Pでも過去の時代と比べると格段のレベルの動画を上げることができた。
技術の向上によってPVの表現の幅が広がったという意義もあるけれども、むしろ「技術の向上」ということ自体にロマンを感じてしまうような内側の推進力のようなものがあって成り立っていた部分があった。
一方で抜きは765コマンドが出てしまったり、エフェクトも水準に達してしまって、3D背景ですらばりばりできるようになってる現在、技術が天井に達してしまったのではないか、そうするとこの文脈が成り立たなくなってくるのではないか、そうなると動きとして停滞してくるんじゃないか、などと心配していたが、よくよく考えてみるとこの技術向上の文脈は、アイマスSPの発売によって、ようやく今まで故意に見逃されてきた「箱○モデリングの限界」にメスを入れる段階に達するのではないかと考えた。
PV系動画はダンス時の顔の表情のバリエーションが足りなくなってきた感じ。 - とつかしね☆なの。(仮)
本物のPVと見まごうほどのハイクオリティな作品が出るほど、(俺の目には)まさに今言った「人間とアイマスキャラの違い」が気になるようになった。
特に上で書いたような明らかに公式曲に無い雰囲気の曲を使うとき、背景や演出やダンスが曲にマッチすればするほど、その薄笑いの顔が気になる。
気になる。
俺だけ?
いや、もちろん普通にマッチしてていい感じのPVもたくさんあるですよ。
でも!有名なアレとかコレとかですら!
アレちょっと怖いんだよ!
最新情報が日々注目されてるアイマスSPだけれど、その中でニコマス界隈でよく話題になったのが箱○のモデリングとの差異だった。たしかに携帯機であるPSPのスペックからか箱○版発売の衝撃ほどはないが、その分よく見れば後発であることもあって表情パターンが豊かだったりアーケード版に近い手触りのあるモデリングで、箱○版とは違った魅力がある。そしてこの両者のモデルの、こうしたバランスがすごくいいのだ。
今後このモデルを使ってアイマスMADを作ろうとしていく動きは出てくるだろうし、そうすればこっちのモデルのよさもニコマス内で広がっていくと思う。そうした時に何が起こるか。
先に言及したような形式の狭義のアイマスMAD以外でも、別の手書きで作られたアニメーションやらのPVや、アイマスの3Dモデルを作ってしまって広い意味でこれらをアイマスMADと言ったりしている。正直なところこっちの方が受けがいい。
これが従来のノーマルPVを編集して飾って光らせて抜いての狭義のアイマスMADを注目して作る/見るしている人が「ああやっぱり一般人には手書きのほうが受けるんだよね、やっぱりあれがああなったりそうなったりする技術の文脈が理解されてないと受けないんだよね」とかぶつくさ言ってるのを最近よく見るんだけど、こういう人達は「ゲームの中にいる彼女が本当の彼女達」という意識が前提にある気がする。
そうした中でPSPモデルと箱○モデルといった、バランスの良い優れたモデルが「並び立つ」というのはこうした絶対性を急激に相対化していくだろうと思う。
箱○モデルが絶対的な存在であり他のモデルがそれに追随するといった構図は崩れ、各3Dモデルは相対的に異なる魅力を持つ存在として受けいられていくだろう。
PSPと箱○モデルが相対的に優れているように、ユーザーの作った造形も「技術はすごいけど本家に比べたら」みたいな印象は以前よりもいっそう薄れていくだろうと思う。そうしていくと
一方で3Dモデルが複数共有されていくとなると、ノーマルPVを装飾していくという狭義の意味でのアイマスMADという言葉は徐々に衰退していくだろう。公式のモデルの絶対的な価値が失われると、一方にある公式モデルの限界ばかりが目についてしまう。
彼女達は創作者の意図における二次創作を目的として作られた存在ではないからだ。あくまで彼女達はゲームの中で踊っていることを目的として作られた存在であり、過去に作られたそうしたMADは、彼女達が別の意図で微笑んだことに対して、その外面をとりこんで、創作者の個人の物語に外挿したものであり、だからこそその笑顔は不自然なのだ。彼女はPCの画面の前のあなたに微笑んだのではなくて、目の前の、プロデューサー、それも「ゲームの中に存在している」プロデューサーに微笑んでいるのだ。アイマスMADの根幹にある不純さはここにあると思う。
元の増田です。追加。
「君の新しい友達のAさん、なかなか知識レベルが高くていいね。趣味もとてもいいし、私と気が合いそうだよ」
「まぁ、今の私のお給料(リアルに増田の2.5倍)が許容出来る最低レベルだね。それ以下だと労働しようって気が失せるでしょ。人生を無駄にしてるって気になっちゃうね」
「いや、まぁ君の場合は好きな事をやってるからいいんだよ。お給料なんて」
「で、一体何をやってるの(半笑い)」
「日本人旅行者って大っ嫌い。私の街で日本人旅行者を見かけると『私はコイツらとは違うんです!一緒にしないで!』と思っちゃう。だからわざと携帯を取り出して「アロー、ウィ、セ モワ」とか言うの。むこうではフランス語が出来ると日本人とは見なされないから」
暴走気味なんだぜ。一瞬だけむかぁっとするけど面白くなってきたんだぜ。
表blogじゃとても無理なので、増田じゃなきゃかけないような愚痴を言わせていただく。
客先(といっても親会社の人だけどさ)から「増田(仮名)君、最近給料上がったでしょう??。いいなぁ」と言われた。
一瞬呆然とする。なわけねーだろ、なに急に言い出すんだこの人。上がるわけねーだろ。
「いや、そんなことないですよ。全く上がったりしてませんから」
いつもの世話話のネタが尽きたのか?にしたってこんなシビアな金の話題をださなくたっていいだろうに。
そしたらその人、さらに笑みを深くし
「いや、そんなことないでしょ。上がったでしょう最近。いいなぁ」
妙に突っかかってくる。いやだからあがってませんから。
「いや絶対上がってるはず」
だ・か・ら上がってねーっての。上がるわけねーだろ貴様。時間給で割ると最低賃金+50円なんだぞ。給料だけ単純に比較したっておっさん一人雇う金でおれ2.5人は確実にやとえることはわかってんだぞあぁん?
貧乏暇なしだゴラァ。ワーキングプアなめんな。そんな事実を思い出させて楽しいのか?楽しいのか?楽しいのかおい応えろよ(号泣
まぁいい。とりあえずそこは半笑い(見方によっては泣いているように見える)でその場を閉めた。
それから、いろいろな仕事をしにいくと、いろいろな人から「給料上がったでしょう」的な事をいわれるようになった。いや、本気で上がっていない。それでもしつこく言われ、だんだんあしらうのはうまくなるが、言われるたびに何となくもやもやするものがたまっていった。
そんなある日。親会社の人のところに図面を届けに行った。するとこのおっさんもなぜか「増田君、給料上がってよかったね」などといってくる。
なんでみんなみんな同じ事いってくるんだよおい。だから上がってねえっつんだこのやろうてめえ。このたーこばーか。 もういつもの世話話のように半笑いで「いや、上がってないですよ。全然」などという。ただ、なんかいつもにましておっさん、妙に嫌みな感じだな。こっちを見ないし。
とりあえずもやもやっとしたものが噴出しそうだったので、とりあえずこの話はいつものようにこのあたりで切り上げることにする。
「給料は全く上がらないですけど、原油高のせいなんですかね、いろいろなものの値段が上がっちゃってもう……」
「何言ってるんだ」ところがこのおっさん、俺がまだ言い終わってないのにかぶせてきた。
「上がってるんだろ?金。(ため息)いいよなぁ君は。ボーナスもたくさんもらうんだろう。おかげでこっちは予算の予定が狂ってしまったがね」
な、なんですかそれは……確かに思いの外残業が嵩んでるのは事実だろうけど、こっちだってがんばってやってるんだからそんな嫌みな言い方しなくたっていいじゃないか。今がふんばりどころだって、必死になってやって、最近まともに趣味もできなくて、休みだってでて、期日までに上げるようにがんばってるじゃないか。それなのにそんなこというのかよ。サービス残業しろっていうことなのかよ。チクショウ。そうか、認められてないのか……
何となく押し黙ってしまって、本気でざっくりきて、悔しくて、苦しくなってきて、もう何が何だか。俺様には珍しくしおらしく、絞り出すように「すみません……残業多くて。もうちょっと効率よくこなせるように……」あー、なんか涙出てきた。なんかしゃべると声がかすれちゃいそうでそこでやめて、いいやとりあえず、報告終わったしもう帰ろう、と思って頭を下げてとりあえず逃げようとしたとき、その親会社の人が
「お、おい、増田君、もしかして本当に上がってないのか?」
だっ、だから……入社して4年目ですけど二千円しか上がってないですって……。と言おうとしたのだが、うまく言葉にならなかった。
「……そうか……、すまん、悪かった。いや、君はよくやってくれてるよ。いつも今日中にだとか無理を言って悪いと思ってる。いつも無理をお願いしている話だから……悪かった」
はい……。と、言ったところでもうぼろぼろと流れてきて、親会社のオフィスで涙をぬぐう羽目に。
ちくしょー、いったい何だってんだよ。俺が何をしたと……。もういやだ。とりあえず「ありがとうございます」と、声にならない声を上げて、とりあえずもう何が何だかわからんくなって、とりあえず便所に逃げ込んで顔を作り直して「体調不良!」として帰宅した。
帰宅して鏡を見たらすげえ顔をしていてもう夕日に向かってばかやろーと叫びたい気分になったがまぁそれはいい。
そ、し、て。だ。
その日の夜、なんか本当にもやもやして、いい大人が泣いてしまったことについてもう恥ずかしいやら悲しいやらで青くなったり黒くなったり赤くなったりしていたら、親会社でも比較的仲良くさせていただいている人から、プライベートのメルアドにメールが届いてた。相手も個人のメルアドだ。そこに事の真相が書いてあった。
先月の請求分から、自分の時間あたりの単価が、1.4倍に跳ね上がっていたらしい。
しかも、詳しく聞いたら前から自分の順調に時間単価は上がっていて、同じように働く同僚とは約3倍以上の差が開いているというのである!何度も言うが給料入社してから二千円しか上がってないし、周りの同僚だって給料もボーナスも全く一緒!
似たような仕事をしている強力なベテランの人たちを含めて、出入りしている人たちの中で1,2を争う時間単価だというのである。
そしてその額は自分が受け取っている給料と一桁違うところまで行くレベル。
キョエェェェーーーーー!ざけんじゃねー! キシャーーーーーっ(荒ぶる鷹のポーズで)
自分の会社は時間単位の労力の買い上げと、特定派遣を親会社にすることで成り立っている。自分も一時間いくらで売られる身である。だが、その時間単価には管理費だとか、作業に必要な各種道具だとかの代金も含まれているので時間単価であって人件費じゃないのは知っている。
しかしだ、ほかの人と同じ道具を使って、同じように仕事して、何で俺だけ単価が高いんだよ。意味がわからん。同僚の三倍で、給料の10倍以上はひどすぎる。
なんか最近妙に仕事へのプレッシャーばかり増すし、妙な責任を押しつけられるし、なんか変だと思ってはいたがなんだこりゃ。その金はいったいどこに消えてるんだよ。意味がわからん。これじゃ俺の仕事はつらくなっていくばかり、やりにくくなるばかりじゃないか。なのに全く給料が上がる気配がないってのはもうね……。
最近妙にもらう「給料あがったでしょう」発言は、みな嫌みだったわけだ……。そりゃ、嫌みの一つでも言いたくなるだろ、外注扱いで直に費用に組み込まれる俺の費用が増えれば、それだけあわなくなるのは当然だ。でもね、もうね……。
とりあえず次の日出社して、親会社のオフィスに行ったらみんな妙に優しかった。なんか全員に知れ渡っているようだった。いつもより念入りにお礼を言われるし、具体的な主語なしで「がんばってね」とか「感謝してる」とか言われるし、意味がわからん。ぎゃー!そんなポジションはいやぁ。
畜生どうしてくれよう。
いつもならblog書くとすっきりするのに、なんか書いてたらまた泣けてきた。
ここ数年一緒に仕事をしてるアメリカのコンサル屋から3人来日。
皆日本は慣れてるけど、これまではいつも移動は車だった。
( ゜Д゜) これから電車に乗ります。ラッシュアワーだけど8分だから我慢して
エッ!?かの有名なトーキョーのラッシュアワー!?
喜んで!!.+゜(・∀・ ) (・∀・ ) (・∀・ )゜+.゜
やたらwktkする3人。
ちなみに白人1、アフリカ系1、アジア系1、全員40から50代のオッサンだ。
しかし彼らを連れて電車に乗り込むと、3人ともきょろきょろしながら不満そうな顔に
そんな混んでないネー(・ω・` )
たいしたことないネー(・ω・` )
噂で聞いてたのと違うヨー(・ω・` )
( ゜Д゜) ……実は私たちが乗ったのは東京のシティーから離れていく電車なんだよ。
この意味がわかるかい?
? (・ω・` ) ? (・ω・` ) ?(・ω・` )
( ゜Д゜) ほら、逆向きの電車を見てごらん
フオオォォォォオオウ!!!!ΣΣ(゜Д゜;) ΣΣ(゜Д゜;) ΣΣ(゜Д゜;)
彼らの視界に入ったのは、まさにラッシュアワーの東京駅行き快速電車。
( ゜Д゜) ニホンではああいう状態を“スシ詰め”と言う。毎朝のことだよ。
あ、あれがスシ!?じゃなくてあれが毎朝!?((((゜д゜lll) (゜д゜lll) (゜д゜lll)))ガクガクブルブル
( ゜∀゜) やっぱり乗ってみたい?
仕方ないな、少しなら時間があるから1駅くらいなら……
Nooooooooooooooooooo!!!!!! ((((゜Д゜;) (゜Д゜;) (゜Д゜;))))
電車からおりた後、ワーオワーオ言いながらその満員電車をバックに記念撮影
こっちは迷惑じゃないかとはらはらぺこぺこしていたが、
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おれの結論としては、結局「音が良い」からだと思ってるよ。
最先端、とは言わないけど十二分に Up to date な四つ打ちで、可愛い女の子たちが歌い踊る。これ以上に機能的な音楽はないよ。
で、もう一つが「抑圧されてない」っていうのがある。
音源は加工されまくりwだけど、トークでの天然暴走ぶりは、常識的に考えてあり得ないレベル。だって「しょせん私らなんて作っていただいたものを歌ってるだけですから」とか言っちゃうんだぜ。その卑屈を通り越してある意味「アイドル現象」そのものを批評してしまうかのような……っていう話は長くなるからやめる。まぁモー娘。みたいに「交際発覚で脱退!」とかの思想統制の影を感じさせないアイドル。そのへんが最近の本音ベースの世相ともあってるのかなぁ、と。
(っていうかhype | 『マブ論』とPerfumeにまとめられてるように、宇多さんが言ってることが全て、という感じなんだが)
最後に、「語りやすいアイドル」「言及欲求を刺激する事象」っていう面もある気が。
反応。
1つめのお返事
うん、なんか、テクノポップというのがキーワードなのかな?と思った。
確かにファンの存在を認めてくれて一緒に楽しんでくれるアイドルって希有だよね。
モーニング娘。に例えたのは、ある種の「●●は俺が育てた」的な視点を
持ってるファンがたくさん居そうとか、ファン層がかぶりそうだなーって思ったとこ。
なんで「テクノポップ」が「育成」につながるんだ?
まぁモー娘の縮小再生産ぶりに絶望したファンの一部が流れてきてるのは確か。
2つめ
やってましたねー。恥ずかしげも屈折もない感じの。
で、おもしろいのが Perfume の成長と機を同じくして、ヤスタカもまた成長してる、ってこと。Perfume のプロデュースを始めたくらいから cupsel の音はどんどんフロア重視になって、それなりのオリジナリティを獲得しつつある。たぶん今年も大きく方針を変えると思うんだが(おそらく黒めのダウンビート方面)。
3つめ
確かに、声をあんなに変えたら誰でも一緒になっちゃうかもしれないね。
アイドルの本体はダンスなりトークなり、というかパフォーマンス全体にあるのであって、音楽に声の記名性ばかり求めるのは愚かだと思う。
幕張カウントダウンで「あんなのカラオケじゃん」とか言ってた馬鹿は、いちど3時間ぶっ通しで踊って喋ってみてもらいたい。
そういえば文春の「Perfumeファンは彼女たちに刹那的なものを見いだしていて、
彼女たち自身もそれ(数年後はいなくなってる、少なくともあのキャラでは)を
わかってて、その刹那さがいい」という評論はちょっとなるほどと思った。
(ただ、それをお茶の間の一般大衆にもわかるようなものでくくってしまえば、
一気に知名度上がるなぁと思った)
さっき言った「卑屈を通り越して批評的」ってやつ。ただそれがお茶の間に届くか、というと疑問だ。それは非常にアイドルとか芸能になれた人のだけが楽しめる見方だから。卑屈&暴走キャラを「低姿勢で親しみやすい天然キャラ」としていくのが良いのかも。わからん。お茶の間に受け容れられるのか、お茶の間に受け容れられる必要があるのか。
あとポイントで上げてた「テクノポップで懐かしい」「アキバ系」ってのが実感として違うような気がするんだけど、やっぱり一般的な認識としてはそうなのかなぁ。だって音的にはテクノポップでもテクノでもなくてど真ん中ハウスだし、「アキバ系」も本人たちはバリ広島弁でオタクでもなんでもない田舎のハイティーンだし、DJモモ〜イとの一件が黒歴史になってることからわかるように事務所も望んでないような気がするし。でもなんかそういうイメージはある気がする。
最後に絶望的な話をひとつ。
正月に、とある地方都市(20万人くらい)の親戚の家に行きました。
20代のいとこ3人と「いま何がおすすめ?」という話題になったので、
「もちろん Perfume に決まってんじゃん!」とツッコミ待ちの半笑いで答えたら
本気で「誰それ?」と言われました。そんなもんです。盛り上がってるのは一部です。
わたしが道を歩いていると、死神が現れた。
「しにば……死神だ!」
しばし時が止まり、三秒ほどして動き出した。わたしはため息をついてこういった。
「かんだ。減点百七十二。マイナス七十二点で終わり」
「先輩、そんな殺生なっ。かんだだけじゃないですか」
腕をばさばさして抗議する後輩死神に対し、わたしの声は冷淡だった。
「登場でレゾンテートルである所の名前をヘマる。これは緊張感の欠如に他ならない。そんなのでは最初っからなめられるのよ。というかむしろなめてるでしょ、わたしを。いちいちあんたの練習に付き合ってるわたしを。いやいややってるわたしを。よって大減点。マイナス。もう帰る」
「か、帰らんといてくださいー。本当に帰らんといてください。次は、次こそはー」
「次はない。どんな出会いも一度目が肝心なの。それを……」
「うわーん。すんませんすんません。あたしが悪かったです。だからもう一度今一度!」
後輩死神は頭を地に伏してずりずりし始めた。流石にほんのり不憫に思えてきたので、許してやる事にした。
「一度だけよ。それ以上はなし。今度マイナスだと晩御飯おごってもらうわ。それも肉を」
「う……。わ、わかりました! 次こそ見せに見せつけますよ!」
わたしが道を歩いていると、死神が現れた。
「死神だ! お前の命もここまでだ。おとなしく魂を寄こせ!」、
「……へ?」
「いやと言おうが何をしようが、お前の命はもうここ……、ま、で?」
時間が止まる。わたしは、死神、と名乗った黒ずくめを目の前に固まってしまった。
し、死神?
マジで? そんなの、想像の産物じゃないの? というかこの人、おかしい人?
わたしが逡巡している間、死神(?)はしまった、という顔で固まり続けていたが、じわりじわりと顔が横を向き、横を越えて後ろを向いて、そこで何故か半笑いになるや、こちららを向き、一つ頭を下げてから悲しさの含まれた笑いをして、
「な、なんちゃって!」
「はあ?」
「なんちゃって!! どっきりでしたー! なんちゃってー! 死神? 何の事? というか言いましたっけそんな事? そう、言ってない。言ってないー」
と、哀しいくらいにおどけた調子で喋り始めた。余りの痛々しさにわたしが何もフォローできずに呆けていると、その顔が更に死神(?)を傷つけたのか、
「言ってないーーーーーッッ!!」
と、半ばやけっぱちで叫んで、高速バックダッシュで死神(?)は視界から消えていった。
わたしが道を歩いていると、死神がバックダッシュしながら現れた。
「いきなり罵倒。減点千飛んで十二。十回失敗に相当。落第」
「んな殺生なー! というかなんで違う人がいるんですか! なんで先輩じゃないんですかー! もうー! 馬鹿??!」
バックダッシュのまま併走してくる後輩を、わたしは自慢の冷酷無比な眼差しで見つめた。効果はすぐに、後輩がバックダッシュをやめ、普通に歩き出すと言う形で表れた。
とぼとぼ、という失意に満ちた足取りでわたしの横を歩く後輩。まだ小さく「先輩の馬鹿先輩の馬鹿」と呟いている。少しうるさいので、ここは黙らす事にした。
「黙りなさい。大体ね、こういう突発時の処置がいまいちだから、再研修を課せられるのよ。それなのに失敗したからって、わたしを馬鹿扱いはないんじゃない?」
「それは後ろで笑いをかみ殺してた人の言うことじゃないですよ! なんですかあれ! 初めてみた顔でしたよ!?」
口角泡とばしてくってかかる後輩に、わたしは冷静に諭した。
「よかったわね、レアなもの見れて」
「こんな場面で見たくないですよ! それに落第って!? これ、いつから降格試験になってたんです!? その前の練習でしょ!?」
「こんな事で取り乱してたら、本番でも落第確実よ。まあ、試験官はここまで悪質なことはしないだろうけど」
「ならそんな事しないでくださいよ!?」
「さて、戯言はこれくらいにして。覚えてるわよね? 肉のこと」
「こ、これのためかっ……」
「分かってるんなら、さっさと着替えてきなさい」
戦慄する後輩を尻目に、わたしは道を歩き続きけた。
http://anond.hatelabo.jp/20070918011228
ヤリ目的で必死に口説いてくる既婚者相手に何かを
謙虚に学ぶ気になれるかぁ?と思うわけですよ。
どうでもいい話なら適当にあわせられるけど、
口出しされたらあんたにゃ言われたくないよ、って一気に冷めるわ。
で?
聞き上手になって聞き上手のオトコをつかまえて結婚したとして、
結婚後、そのオトコは若いオンナを口説くのに血道を上げる、か。
そんなのだとしたら結婚て・・・ツマンネくね?
って所がきっといけないんだろうなぁ…
「何でそんなに必死なんだ?」って
時に半笑いで、
時に小馬鹿にしたふうに、
時に憐れみを含んだ声で言われるたびに
いつも一人で泣いてきたっけな。
いつか、肩の力を抜いて笑いあえる人と
出会えたらいいな。
勝手に追記
低ラン大はバカ比率高し、なんて大学単位で学コン話に花を咲かせている増田もおりますが、多くの学生さんは、まず自分の大学でバカを発見するのではないでしょうか。
また、バカと一口で言っても程度や具体は様々。そこで今日は、同じ大学に通うバカ女<G子>を例に挙げ、“バカって何だ”という愚かしい命題解法の一助にしたいと思います。サッカーは関係ありません。
G子は、本当に困った女です。まず精神構造がメルヘンです(メンヘルではない、近いが)。自らをお姫様と称し、白馬の王子様への焦がれを周囲に訴える、成人女性です。
口癖は「なんでみんな、物事を複雑に考えるの!?単純でいいのに!難しく考えたくない!」。
BL系の素質があるのか、はたまた女には生まれつき備わっているのか、何かと知り合いの男と男をくっつけたがり、一人で興奮して悲鳴(甲高い)をあげます。
http://anond.hatelabo.jp/20070623084221(なぜ『のだめカンタービレ』はセックスしないのか)
この点は上の増田が参考になりそうです。妄想甚だしい王子様を待つ恋愛観の人間は、具体的な男性性を避けるために、BLという空想世界に浸り込むのでしょうか。そこはどのような恋愛も許されるユートピアでしょうから。
話がそれましたが、G子は通常の挙動もおかしい。落ち着きがなく、「地がぶりっ子」という究極の属性持ちです。これを「ヂブリ」と周囲では読んでいます。
精神構造はメルヘンと言いましたが、言い換えると、文化記号弱者、というのがピッタリな気がします。
例えば、結婚が人生のゴールだ、どんな占いも信じて疑わない、女性向けメディアの価値捏造にひれ伏す、といった具合です。
しかし、G子の最も困る点は、コミュニケーションできない、ということです。まず人の話を絶対に聞かない。人が話をしているとボーッと呆ける。一対一なのに。そして、何事もなかったかのように自分の話をし出す。
そこで私は、彼女が喋る間ずっと黙り続け、話が途切れた時の反応をうかがうことにしました。そしたら、数秒の間を空けて、何事もなかったかのように次の話題を展開し始めたのです。末はサンマか噺家か。
こんな彼女と、数日前にキャンパスで遭遇してしまいました。1ヶ月ほど会ってなかったのですが。たまたま用事で一緒に歩いていた友人(男)と僕をみて、「本当に○○君たちって愛しあってるのね、ステキ。私はぜんぜんモテない…」と言い出す始末。どちらかというと僕は連れの友人が嫌いな部類で、用があるとき以外は一緒に歩きたくない。しかし、こちらが「何を言ってんだ?」という空気を流しても全然動じず、目の前にあるBL刺激剤を貪ろうとする。否定する声には聞く耳もたず、友人が海外へ留学するという話が出ると初めて反応し、「○○君が寂しくなるよ??!だめじゃん!」と怒り出す。
BLの標的にされた嫌悪感で吐き気がし、この界隈から脱出しようと強引に前進したところ、私はG子と接触してしまったのです。
G子はおかしな(形容しがたい、気持ち悪い)体勢でBL語りをしていたので、すぐにバランスを崩し、ゴロリと転がる。そして半笑いで涎をダラダラこぼしながら、「砂食べちゃった」とワンピースの裾で顔を拭く。起きあがり際、パンプスの踵をすべらせ、もう一度こける。
バカらしくなった私は、手を貸したが何も問わず、その場を去りました。
バカにもいろいろな基準があるようですが、私の思うバカとは、「付き合っているとバカらしくなってくる」種類の人間です。
以上、お付き合いいただき、ありがとうございました。