2008-12-26

小学校で同級だった男の子電話をした。

http://anond.hatelabo.jp/20080913153317

http://anond.hatelabo.jp/20081201015818

の続き。

メリーメリークリスマス

メールが届いた。

クリスマスは、わたしは家でクリスマスケーキを食べて過ごした。

いつもは買わない上質なケーキを買ったので、大変おいしかった。

ケーキを食べながらテレビを見ていたときに飯島愛が亡くなったことを知った。

特に好きなわけでもなかったが、誰もいないマンションの部屋でひとり死んでいくのはとてもさびしくて辛いことだったろう、と考えたりしていた。

そんなときに、メールが届いた。

この間会ったときに

「『あけおめ』みたいな略語は俺は嫌いだ」

と力説していたので、ああなるほど、「メリクリ」もきっと使わないんだな、と思った。

クリスマス、楽しんでますか?」

と返信を送ると

仕事終わって、会社の人たちと飲んでるところです。

 そっちは?」

と返ってきた。

誰か親しい女の人とふたりきりじゃなかったんだ、よかったよかった、と素直に安心した。

ケーキ食べてた。おいしいよ。

 何飲んでるの?」

「すでに焼酎いってます。

 ○×関係(←業界用語)の人たちに飲まされてやばい」

とか書いてくるので

「ちょっと大丈夫(笑)

と返したら、電話がかかってきた。


「今一人?」

「うん。」

「おー。クリスマスイブに一人。」

「いいじゃんw」

低い笑い声が聞こえた。

それから(こんなふうに話題にして申し訳ないとは思ったが)飯島愛が亡くなった、というニュースについて

「びっくりしたー。何があったんだろう。」

「なんかノイローゼだったみたいね。」

「病死の可能性もあるって言ってたけど。」

とか、今日飲み会ではどんな料理が出たとか、そんな話をした。

向こうはもう結構な酔っぱらいで、この間とは少し違ったテンションで、よく笑い、よくしゃべってくれた。

それがわたしには居心地がよかった。余計な気を遣わずにいられて、話していてとても楽だった。

「まだ電話してていいの?」

「あー。うん。ちょっと外出てきたから。」

「気分悪い?」

大丈夫大丈夫

 そっちも電話、よかった?」

「え、うん。

 わたしは別に。暇だしw」

ここで一瞬間をおいてしまった。

だから、妙にかしこまった言い方になってしまった。

すぐにさらりと言えたらよかったのだ。

ありがとう。」

「え?何が?」

電話してくれて。」

「ああ、いやいや。そんなw」

改まってお礼なんて言っちゃうのが、きっとわたしの悪い癖なんだ。

こういうのはきっとなしくずしに、暇ならとりあえず電話するのが当たり前、みたいな関係に持っていくと、うまくいくんだ。

ああ、そうだ、そもそもわたしは、うまくいかせたいのかどうなのか、それが自分でもよくわかってないんだった。

だからこんな風に、近づきたいような距離を置きたいような、本意をつかみがたい言動を繰り返してしまうのだ。

いかん。こんなことではいかん。

どちらにしても、もうちょっとわかりやすい言動を心がけなければ、と思った。

あなたと話していると、ささいなことでも楽しく感じられるし、会話のキャッチボールはとてもスムーズだし、だからわたしはあなたと話すことができて、すごくうれしい。

電話してくれてありがとう

また、話がしたいね。

好意とはいつでもしっかり伝えるべきものだ、と思う。

だからわたしは、それを伝えなければ、と思う。

でも、これっぽっちのことを伝えるだけなのに、やっぱり何か余計なものが混ざってしまうのだ。

「余計なもの」とはわたしがそう感じているだけで、この年頃の男女の間にはごく一般的にあるものだということはわかっている。

これを言うことで、相手が自分のことをどのように意識するか、「狙っている」発言、相手の「気を引く」発言、好意を「アピール」。

恋の「駆け引き」。

それでいいじゃない、と声がする。

わたしは彼に恋をしている。

これまで付き合ってきた人たちとも、はじめはそうやって距離を縮めてきたじゃない。

ありのままに、まっすぐに気持ちを伝えるだけのこと。

それだけのこと、と思えばいいのだから。

でも、それは本当に「まっすぐ」なのかな。

女性からこのようなことを言われて、年頃の男性が一般的にどのように感じるか、ということをわたしは知識として知っている。

そして、だからと言って何ら悪びれるべきことはないということも、もちろん知っている。のだけれど。

とか、ごちゃごちゃとくだらないことをわたしが考えていたら、

「ああ、俺も思ってた」

と突然向こうが言ってきた。

「え、何が?」

「こないだ言ってた『こういうふうに何でもしゃべれる関係って貴重』って」

「そうなんだ」

「気取るわけじゃないけど、やっぱり相手を選ぶよな」

思考回路が似たもの同士なのかな、って思う」

「俺もそう思うw」

「やっぱり、そうだよね。」

「うんうん。そうだろ。」

ふたりで同じことを言い合って意気投合しながら、気持ちがだいぶ軽くなった。

そうそう。

わたしたちは気の合う友達なのだ。

当時もそうだったし、今後もきっとそうなのだ。

ひとまず、それでよしとしよう、と思った。

錯覚なのかもしれないが、向こうも同様の感触を得たらしく、晴れ晴れとした声で

「ごめん、俺そろそろ戻るわ」

と言ってきた。

わたしはまったく友達に言う口調で

「うん。おつかれさま。またねー。」

と答えた。

「おう。またな。」

と、彼は電話を切った。

すっきりした気分でお風呂に入り、あがってくるとメールの着信ランプが点滅していた。

「こないだ会ったときに思ったんだけど、ミッチョン(仮名・わたしのこと)、きれいになったよな。

 別に変な意味じゃなく。

 また飲みに行こうな。おやすみ。」

あばばばばば、ってなった。

記事への反応 -
  • 最近、小学校で同級だった男の子の夢を見る。毎晩のように見る。 父が転勤族だったわたしは4年のときにその小学校に転入して、卒業と同時にまた遠くに引っ越した。 同窓会に参加し...

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    • 元増田です。ブクマがいっぱいついていてびっくりしました。 「誰にも読まれずにひっそりと」とかそういう状況ではなくなっていた、ということがわかりました。 素直にお礼を申し上...

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