2024-09-24

アライさん界隈→鬱病まめっち界隈や「バカカプ」の話

2017年1月放送開始のけものフレンズに登場したアライさんというキャラクターが、

発達障害知的障害精神障害など様々な障害を抱えた弱者自分語り用のアバターとして用いられるブームがあった。

アライさんをそのように使うことで救われる人と、その使い方(権利侵害である)に対して反発する人との間で軋轢が発生した。

今の「アライさん」は「鬱病まめっちであるらしい。たまごっちキャラクターまめっち」に公式鬱病の設定などは無いが、

鬱病だという設定を付加したまめっちの暗い絵や漫画を描いて自分語りをする、というのが流行しつつある。

そしてアライさんのときと同じように、鬱病化したまめっち創作への反発も起きている。キャラクターの改変乗っ取りであるというものだ。

 

キャラクターを改変して公式に怒られたケースとして、「しゃぶまるこ」の作者がちびまる子ちゃん権利から警告を受けてツイート削除した件は記憶に新しいだろう。

(ちなみにしゃぶまるこ作者は謝罪・削除後、ちいかわのハチワレがシャブをやる漫画を描いており、とにかくオリジナルキャラクターでやる気はなく、

 既存キャラクター知名度デザインに乗っかってシャブ漫画を描くのだ!という強い意志を感じる)

発達障害者や鬱病シャブ、に続いて恋愛解釈についての例を挙げると、

日本では「バカカプ」と呼ばれ、英語圏では「Proship」という言葉罵倒されている、原作キャラクター設定や関係設定を無視した恋愛二次創作群がある。

主人公総受け溺愛」や「憎悪嫌悪反応の中に性欲を見出す」といった、性的ファンタジーにおける関係性の「好みの型」というのがかなり強力な人々がいる。

そういう人々が本編を一度も読まずにR-18二次創作を元にR-18三次創作を書いたりしている。

(本当に信じられないことだが、彼女たちにとって作品入り口とは本編ではなくpixivR-18ランキングであるらしい)

「型」にハマったカップリングpixivランキングで上位を取ると、それを読んだ原作未読の女性R-18三次創作を作り始めるので、増殖のスパイラルに入って一気に「覇権カプ」というやつになる。

しかし「神」と呼ばれている二次創作者による創作ネット無料で見るだけで、原作は未読の無銭勢がそこそこのボリュームになっている界隈では、

オメガバース、その他なんとかバース系、なんとかパロを繰り返していくうちに、キャラクター関係原作乖離した、もう原型がなんだったかからないものだらけになっていく。

そして原作だけ読んでいる人からすると完全に意味不明な「考察」なんかをそのキャラクターについて訳知り顔でツイートするようになるのだ。そうした界隈が「バカカプ」と呼ばれている。

バカカプ」は、その広がり方がネットミームに似ている。

 

チリ暴動イメージキャラクターとして鬼滅の伊之助が無断で政治利用されまくった件もあった。

アメリカ人男性が描いたカエルペペというキャラクターインセルの目にとまり白人至上主義者のインセル銃乱射事件を起こすこととカエルペペが紐づけられ、作者の制御不能になってしまうというものもあった。

この手のキャラクター解釈を奪い取るという問題はどうしたら良いのだろう。

バカカプ腐女子は狭い界隈なので原作を乗っ取ってしまうことは起こりえないが、カエルペペなどはインセルが完全に乗っ取ってしまい、イメージを元通りにすることができず、作者が「ペペが死んだ漫画」を描く事態に繋がった。

ペペ帰結に似た日本の事例は「チー牛」辺りだろうか。元々は自画像として描かれた絵が、無断転載者に就労移行支援イメージ勝手につけられ、ネットミーム化して完全に乗っ取られてしまった。

程度の差こそあれこうしたキャラクターの利用、かなり意見割れている領域であると思う。

作ったキャラクターが乗っ取られる側からしたらたまったものではないが、キャラクターを乗っ取ってコミュニケーションを取ることに依存している弱者にとっては絶対キャラクターを手放したくないし抵抗するだろう。

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