2024-02-21

Amazonラスト1マイル劣化している件

最近Amazon配送サービス劣化がすごい。

なんといっても「梱包材を一切使わずビニール袋にも包まず、商品をそのまま封筒に突っ込んで送ってくる」ことが常態化している。

商品保護されていないので「本の表紙が破れる」「ボックスの角が曲がる」状態で届くのが当たり前。

外が硬い段ボール箱なら良いが、でかい茶色紙袋みたいなものだとビリビリに破れていることも多々ある。

昔は「Amazonは過剰包装だ!」と怒る人をときどき見かけた。

その反動分からんが、最近Amazonはびっくりするくらい荷物梱包しなくなっている。

SNSAmazon配送について愚痴を垂れると、かなりの速度でAmazon Helpが投稿を見つけて反応をしてくる。

このあたりの発見速度はさすがの技術力。

ヘルプと言うてもフローチャートを辿って「返品・返金処理をした上で、新品の再注文を促す」「破損した商品我慢する」の2択の選択に持ち込むわけであるが。

このあたりは完全マニュアル化されているし、データ蓄積もあるはずなので手際が良い。

間違っても「あなたのために新品在庫を探して取り寄せて、特急配送します」「事故の原因を突き止めて報告します」なんて特別対応はしない。

お金返すので、それでチャラね」が彼らの親切やサポートの上限であり、それを超えないサポート方針を徹底している。

対応窓口担当者には権限はなく、顧客の怒りが収まるまでのサンドバッグ機能がついたチャットbotに徹している。

このあたりは彼らの企業努力合理化コストカット)の結果だと思う。

なぜここに来てAmazon配送サービスの質が劣化しているか

これはAmazon利益回収フェイズに入ったからではないかと思う。

Amazonネット通販リーダーとして日本に参入し、その後は競合他社と激しいシェア争いを繰り広げた。

Amazon Primeなども普及し、一定市場シェアも確保した。

その中にはリピートで注文するヘビーユーザーも多くいるだろう。

ネット通販体験をがっつりAmazonに握られ、買い物ルーティーンを固定している人も多いはず。

それはすなわち、ユーザーAmazonに囲われているということだ。

ユーザーAmazonを使った買い物に慣れて習慣になってしまい、他のネット通販に切り替えるのが面倒くさくなっている。

このようにAmazonから他社への切り替えを面倒だと感じている(=スイッチングコストが高い)ユーザー一定数出てくると、めっけものである

スイッチングコストオーバーしないように値上げして利益率を高めれば良い。

ユーザーは切り替えの手間を考えると、渋々値上げを受け入れてくれる。

Amazon場合、ここで値上げではなくて、サービスの質を犠牲に大幅なコストカットをして、利益率を高めているように思うのだ。

梱包材を減らして配送コストを下げれば、その分利益が増加する。

ユーザー全員の荷物を丁寧に梱包して発送するよりも、全員に梱包無しでガンガン送って、クレームが来た一部の人には返品対応をすれば良い。

その方がトータルで安く済むと判断して実行しているのだろう。

商品に多少の傷があっても、他に切り替えて買い直すことが面倒なので、ユーザーはそのまま受け入れてしまう。

そうすると梱包材の分だけコストが減っているので、Amazonは儲かるわけだ。

一定確率で届いた荷物が破損していることや、ユーザーからクレームが入ることは織り込み済みと言える。

そのあたりもデータを十分に蓄積しているので、発生する返品件数も十分予測できる範囲なのだろう。

Amazon提供しているのは「ユーザーが注文した商品を丁寧に配送するサービス」ではない。

「注文した商品を早く安く配送するサービスである

いつでも買えるもの、再注文ができるもの電子書籍Kindle)は迷わずAmazonで買えば良い。

しかし、大事プレゼントや高価なもの限定生産品・予約注文品など再注文ができないものAmazonで購入するのはリスクが高い。

Amazonサービス価格は、ユーザーの目に触れるラスト1マイル品質犠牲コストカットして実現している安さである

安さを取るなら今の配送サービスの質を受け入れることをAmazonユーザー要求しているわけである

  • 限定品はたいていセブンネットにもあるからなあ

  • Amazonのラスト1マイル配達が超絶劣化しているのは全く同感。ひどいよね。

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