統一協会への危機感を語る人たちの説明は、下手すぎるということになるのかもしれません。
「統一協会への危機感を語る人たち」、気持ちは凄くよくわかります。
私も「統一教会」絡みについてはもっと警戒すべきだとおもってます。
ただ、警鐘を鳴らしたいのであれば「統一教会のやばさを知らない人」に対して、そのやばさを説明するべきだと思うんですよ。
でも実際は、「知ってる人向け」に語っていて、知らない人をバカにするような語りばかりが目立ちます。
これ、2015年くらいまでのインターネットならそれでもよかったと思うんですけど、
今って多分これは「限界集落村」のやり方であって、それだとただの愚痴にしかなってないし、
もっと言えば批判してるつもりで、その目的に逆行して敵を作ってしまうだけになりがちなんじゃないかなと。
やばさをよく知ってる人からすると、もうそのやばさって説明不要なものなんですよね。
だから「これだけやばいやばいって言っておけば自分で調べてやばさを実感するだろ」って期待しちゃう。
でも、それは「今の」インターネットユーザーの標準レベルを考えると、期待しすぎなんだと思います。
https://hokke-ookami.hatenablog.com/entry/20210930/1633010640
これとか、もう完全に老害の戯言くらいに処理されちゃうんじゃないかな。
YouTubeの人気動画って、本当にわかってる人間からしたら
「え、そこから?そこから説明するのか?」って感じちゃうレベルのところからめちゃくちゃ丁寧に説明するんですよね。
こういう記事もありましたが、「わかってる人」にとってみたら
20分くらいの動画で、「そんなん知ってるわ」って内容しか語られてない、みたいなことが結構あります。
https://togetter.com/li/1781714
そういう意味で情報密度はすごく低いです。活字で情報摂取する人からしたら「効率悪すぎてつらい」っていう感想が出るのはよくわかります。
逆にいうと「死ぬほど丁寧」なんですよね。
文章と違って、テレビと同じようにぼーっと見てるだけで向こうから情報が来てくれることもあり
「特に興味がない人」や「今まで何も知らなかった人」への入り口としては圧倒的に強いなと感じます。
「すごく初歩的なこと」ほど時間をかけて丁寧に説明することが大事だと思うんですが、
「特に興味がない人」や「今まで何も知らなかった人」、勉強したくない人って文章で長々と書かれてたらやる気でないじゃないですか。
だから、この部分ってどんなに頑張ってもブログではカバーしきれない部分があったんだと思います。
でも今はこうやって動画コンテンツという形でその人たちにもリーチできる。
YouTubeがブログよりもはるかに多くのアクセスや反応を得てるの凄くよくわかります。
今まではそのあたり、金儲けにつながるものであれば
「いかがでしたか?」ブログとかアフィリエイターが一生懸命頑張って解説記事を書いてたわけですが
そういうアフィリエイターの人ほど、YouTube動画を有効活用することを考えてる。
タチが悪いのは、YouTubeを見てる層が今のインターネットの主力になってしまっているということ
そもそも話題に興味がなかったので、あんまり政治とか宗教とかみたいなめんどくさい問題に意見を述べることはしなかったのですが
今はこういう人たちが入門コンテンツだけに触れて意見を述べるなんてのが当たり前になってきました。
こうなってくると、この人たちは「自分たちがネットの標準だ」と思ってふるまうようになってきます。
現状において特定の話題について「知ってることを前提で話す」ということ自体がすでに傲慢という扱いになる。
まして「知らないこと」や「自分の意見と違うこと」をけなすような発言をする人間は憎悪の対象にすらなりうる。
「知らないこと」「基礎的な事すらわかってないこと」に対して寛容になりその人たちにもアピールしていかないと、
中途半端に警告を発しても「かえって敵を作る」ことになりかねない……。
こういう状況だと、開きなおって「知ってる人だけ読めばいい」スタイルか「0から丁寧に説明するね」のどちらかでないとやっていけないのかなという気持ちになります。
そりゃもうブログなんかやってられませんわ。
ある程度自分たちが選んだ人たち、「少なくとも話のレベルに差がありすぎなくて、いちから説明しなくても良い相手」にだけ情報を発信できるSNSにこもりたくなります。
老害っていうよりか、改行の使い方も分からん人かなって感じ。 ネット向いてないよ。