2017-02-23

結婚式の余興ムービーを作る人へ

最近ムービーを撮るのも編集するのもずいぶん手近になった。

年間5~6回は結婚式に参加するのを何年も繰り返していると、感心するものと見ないものがよくわかる。

自分でもムービーを作っているが、その時に気をつけていることを含めて

「こんなムービーを作るな」ということを提言したい。

ちなみにこれを書いたのはそんなムービーに参加させられようとしているから。

身内ネタはほどほどに

いや、いいんだ。仲の良い友達の余興なんだし、思い出話もあるだろう。

でも「君たちにしかからない」ネタを延々流されると見てる方はうんざりだ。

せいぜいエピソードの1つにとどめて、他の列席者が見ていることを忘れないようにしてくれ。

しこたま内輪ネタを放り込みたいなら、それは後日食事会でもなんでも開けばいい。

「せっかく作ったからたくさんの人に見てほしい」なんてのはエゴだ。

その時間があるなら高砂新郎新婦と喋りたいし写真撮りたいんだ。

~秒程度、メッセージくださいは愚の骨頂

多いよね。各自デジカメとかでメッセージ撮って送ってください系。

ただ、かぶるんだよ。というか、同じことしか言わないでしょみんな。

「(新郎名前)、(新婦名前)、結婚おめでとう!!

 二人仲良く幸せな家庭を築いてください」

みたいな、テンプレになるんだ、どうしても。

それを1020人と繋いだところで、飽きるんだよ。

気が利く人は、そういうのを避けてくれるけど

大勢の中の1人」であることを理解して送ってくれる人はそんないない。

サプライズなんてものは基本ない

「2人は内緒で!」みたいなのも多いよね。

特に女性に多いんだけど、何が何でも隠そうとする。

でも、何かしらあることぐらいわかるんだって

黙っていることとサプライズ根本的に違うんだよ。

「驚き」を持って迎えて初めてサプライズなんだ。

結婚式というそ自体日常イベントの中で、

本当にびっくりさせることはとても難しい。

ちなみに、本当にサプライズがうまくいった時は、

当人たちでない列席者から感嘆の声や笑い声、拍手自然と起こる。

起きなかったらそれは、予定調和だと思ったほうがいい。

ネタの使い古しに気をつける

テレビ番組CMPVマネをするのは

相応に技術がある人がやってこそ成立する。

例外は(ネタとしては枯れたが)「恋するフォーチュンクッキー」だな。

一時期地方自治体企業なんかがこぞってやってたのは

「とりあえず踊ってさえいればそれを継ぎ接ぎして成立する」という

稀有フォーマットだったからだと思っている。

同じノリで他のものでも成立するかというとそうでもない。

そう「恋ダンス」を同じようにつなげても失敗するだけだぞ。

あれは同じセット、ライティングで違う人(または合成)で、

しかダンスクオリティが高いから成立するんだ。

あれを画角も大きさも背景もバラバラな状態でつなげたって

何一つおもしろくないぞ。だったら現場で踊れ。

じゃあ、具体的にどうすればいいの?

という話になると思うので要点だけ。

列席者を意識する

ムービーを見るのは、ムービーに関わっている人よりも、関わってない人の方が多いんだ。

・ここはどこなのか

・何をしているのか

・何の話をしているのか

というような5W1Hに見ながら気づけるか、気が付かないならテロップで補足するなど

新郎新婦の片方しか知らなかったり、自分たちを知らない人であっても

パッと見でわかるような作りを心がけてほしい。

多人数からメッセージをもらう時はテーマ制にする

自由メッセージをください、って言うから何も言うことがなくて、

結局ありきたりなメッセージが集まってしまう。

学生時代エピソードは?

・どんなお嫁さんになって欲しい?

・初めて会った時の印象は?

というようなテーマをいくつか決めて、それについて喋ってもらえ。

「(新郎名前)さん」「ご結婚おめでとうございます」みたいな部分はもちろんカットだ、

新郎に言ってることぐらいわかるし、めでたい気持ちもここで言わなくていい。

画用紙にテーマを書いて喋ってもらうか、テロップで何について話しているのか出せば、

視覚テーマ理解しながら聴覚メッセージ確認できるのでおすすめ

飽きさせない工夫

メッセージでも触れたけど、同じようなのが続くと飽きるんだ。

カット割や画角を変える、喋ってる最中写真差し込む(音声はメッセージ)、

というようなアクセントをつけるだけでダラダラ感はなくなる。

テレビバカにされることが多いけど、

自分で作ってみると「視聴者意識する」「自分エゴを出さない」

っていうのが難しいことがわかる。

主役はあくま新郎新婦であり、列席者の時間を取っていることを忘れないでほしい。

編集BGM

ムービーの良し悪しの半分以上は編集と言っていい。

要するにテンポの良し悪し。あとはBGMの使い方と音量。

せっかくのお祝いの言葉を切ったりするのは悪い、と思うかもしれないが、

喋ってない時の間や、同じこと言ったりしている部分はバッサリ切れ。

喋りのプロじゃないんだからノーカットで見せれる人なんて少数だ。

ひどいときにはデジカメスイッチON/OFFとかも本編に入ってたりする。手抜きか。

単純に時間が長いことよりもテンポが悪い方が飽きるんだよ。

可能な限り素材は短くするように心がけて、

素材同士の音量差、BGMとの音量差に気をつけるだけでも随分と変わる。


こんなところだろうか。

Youtube見てると「自作」「感動」「号泣」って題名についてたりするが、

80%ぐらいは「別に…」ってなるのはこの辺ができてないからじゃないかな。

  • 結婚式の余興で弾き語りしたり楽器演奏してる動画がyoutubeにあるけど、結婚式の場を借りたただのリサイタルと勘違いしてるのが多すぎて痛々しすぎてみてられないんだよな~~

  • 本当にマジでそれ。 当事者だけ泣いて感動して、後の人は生暖かい拍手してればいい方、 普通に飯食ってる人がどれだけ多いか。 プロフィールムービーで延々ラブラブ写真見せてきた...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん