2013-05-16

女性手帳の何がいけないのか?(反対派かかってこい)

女性手帳が話題になってしばらくたち意見は出尽くした感があるから僕もそろそろ書いてみる。

まず、僕は女性手帳に賛成です。

近年高齢出産による不妊症ダウン症の発生率の高さが問題になっている。これはテレビでも取り上げられていて、「卵子劣化なんて知らなかった」という言葉があったので、こういう大事なことはちゃんと教育しないといけないよなと思っていた。この記事を見たときは、「おっいいじゃん」くらいの感じだったけど、ネットを見てびっくり。反対反対の大合唱。何がそんなに問題なの?ということで、これから反対派の主張をひとつひとつ潰していこう。

理由1「少子化の原因は社会の問題である

これが一番多い理由だ。つまり、そんなものを配るより子どもを作れるような社会を作れよ、と。これは少子化に関して言えばその通りだろうね。でもね、これが女性手帳の反対の理由なのはちょっとずれてるんじゃない?女性手帳目的は「晩婚・晩産に歯止めをかける」であって「少子化を解決する」ではない。少子化の原因の”ひとつ”の晩婚・晩産の原因の”ひとつ”に妊娠出産の適齢期の無知があるから、それを改善しましょうってだけなんだが。Twitterを見ても「少子化」という観点で批判している人が多すぎる。もうちょっと落ち着いて考えようよ。

(参考)同じ意見の人がいた→【女性手帳】少子化問題と高齢出産のリスク問題は分けて考えて

理由2「一つの生き方押し付けるな」

「生む生まない、いつ生むは個人の問題で、国家が決めることではない」という主張。これは過剰反応というしかない。僕にはたか手帳が個人の生き方を決めるとは思えない。女性手帳のおかげで「若くして妊娠」という生き方を選んだ女性は、たとえ女性手帳がなくても、運よく情報を得ることができれば、その生き方を選んだはず。不幸なのは、そういった女性が知識不足のために高齢出産で苦しむこと。好きに生きたい人は”リスクを考えたうえで”好きに生きればいいし、その自由は憲法で保障されている。

この主張の代表は、弁護士伊藤和子さん。彼女人権問題にかかわっているから敏感なんだろうね。それにしても、この人の記事には「生き方押し付ける」や「上から目線」など感情的表現が多かった。「生き方を提案する」でいいし、政府施策を講じれば、すべて「上から目線」になるんじゃないか

(参考)「女性手帳」に感じる強い違和感の原因は何だろう。

理由3「そんなことは知ってる」

妊娠出産の適齢期・高齢出産危険性は周知の事実であるという主張だ。これはちょっと終わってる。それを知らない人が多いから、女性手帳をという話になったんでしょ。たとえば、今小学生女子が大人になった時に、教育女子手帳など)がなかったらどれほどの人がちゃんとした知識を得ることができるのか?今、テレビで取り上げられて問題になってきたからみんなが知ってきたのであって、ここ数年まで知らなかった人が多いのでは?(僕もその一人)自分が知っているからみんなも知っていると思い込んでいるんだろうか。残念な想像力

理由4「なんで女性だけ?男性にこそ配るべき」

ブロガーのChikirinさんの主張。要約すると、「女性はちゃんと人生設計を考えている。ナンも考えてない男子にこそ手帳を持たせろ。そして早くパパになる覚悟を持て」と。うんうん、女性がちゃんと人生設計を考えているのは本当だろうね。僕の経験から女子は真面目な人が多かった。一方、男子ははっきり言えばガキ。では男性手帳を作ったほうがいいのかというと、これは賛同できない。まず「パパになる覚悟」というが、手帳を渡されただけで覚悟ができるのか?知識は簡単に付く。手帳でもできる。さら自分のことだから女性意識も変わるかもしれない。しかし、パパになる覚悟はどうだ?そんな簡単に覚悟できるか?

男性の多くが「オレは20代でパパになりたい!」って考えるようになったら、自然女性出産年齢も下がりますよ。

これはただ当たり前のことを言っているに過ぎない。「子どもの多くが「勉強したい!」って考えるようになったら、自然学力も上がりますよ。」こう書きかえれば、仮定の部分がそもそもおかしいことに気がつくはず。その意識を変えるのが難しいんだろうが。たか手帳で変わると思っているとは楽観的すぎる。

この理由の最大の問題点は、男性意識の問題にすり替わっている点。女性結婚したいと思っても、男性にその気がない。だからナンも考えていな男性意識を変えましょう、と。なんと自己中心的な発想だろう。男性結婚する気がないのは、男性が悪いわけではない。結婚する気がないのは、結婚したいと思えるだけの魅力が女性にないか、そもそもまだ時期的に結婚する気がないかのどちらかだろう。ミスマッチというだけの話だ。ここで結婚できないのを男のせいにすると、さら結婚が遠のくということは知っておくべきだろう。

では、男性はいつまでもガキのままなのか?そんなことはないでしょ。それなりに遊び、仕事にも慣れ、収入も十分にある、家族を養えるようになって初めてパパになる覚悟ができるんじゃないのか?そのころには、女性が考えているよりもはるかに強い親になる覚悟を持っていると思うのだが。

(参考)これ以上、女性の人生を計画的にしてどーすんだか

(おまけ)

男性にも同じものを配ったほうがいい」や「男性妊娠出産の適齢期の知識は必要」という意見もあったけど、これはなかなか面白い。すでにパートナーがいる男性には女性が教えればすむ話なので、パートナーがいない男性女性手帳を配れってことなんだろう。未婚の男性が下手に知識をつけると、適齢期をすぎた女性敬遠するようにならないか?今までもそうだったかもしれないけど、もしこれが実現すれば、婚活市場における30代女性さらなる苦戦が予想できる。うーん、残酷

こうして見ると、反対する理由はないと思うんだけどなあ。まだ検討段階のようだけど、ぜひやるべきだと思う。女性手帳ではないにしても、妊娠出産の適齢期と高齢出産リスク医学的知識の普及は必要だろう。そういう観点で批判している人が少なかったように思えるけどどうだろう?なんとなく自分が悪者にされている気がする、責任押し付けられている気がするから反対しているんじゃないのか?どうだ?反論してみろ。

  • ネット上だけかもしれないけど、生物学的には女は14歳が適齢期とか言ってるロリコンがたまにいるから そういう人を啓蒙する意味でも男女ともに教育するべきだと思う

  • 理由2「一つの生き方を押し付けるな」 「生む生まない、いつ生むは個人の問題で、国家が決めることではない」という主張。これは過剰反応というしかない。僕にはたかが手帳が個人...

    • 理解が不十分だし理由4と矛盾する。女だって手帳を渡されただけでママになる覚悟ができるわけじゃない。 覚悟ができるわけじゃない(し手帳を読めば子どもを持てるだけの社会的環...

      • >女だって手帳を渡されただけでママになる覚悟ができるわけじゃない。 女は覚悟ができるってどこにも書いてないけどなあ。「男”だけ”は手帳を渡されただけで覚悟ができない(...

        • ツリー読んでないし記事もよんでない脊髄反射だけど 出来ることというのが実質覚悟しかないのに 男は「自分のすべき負担」から逃れ続ける。 覚悟ってのは何か他の有益な行動を...

          • 覚悟しか出来ることがないとしても覚悟をする必要はある。 何故なら指摘の通り、覚悟とは何か他の有益な行動を引き起こすものであるから。 そもそも覚悟が出来ていなければ何か他の...

            • 何故なら指摘の通り、覚悟とは何か他の有益な行動を引き起こすものであるから。 そもそも覚悟が出来ていなければ何か他の有益な行動を引き起こすことができない。 その事柄につ...

              • 話は出産子育てなので「有益な行動=パパになる」に結びつくものを覚悟と呼んでいる。 覚悟なしにセックスすることは出来るし覚悟が出来ていなくても子どもは出来てしまうが、覚悟...

                • 具体的に有益な行動に繋がるのでなければ「パパになる」必要も「責任を持つ」必要もないでしょう。 何かしら具体的な行動の変化を起こさなければ「覚悟」も「責任」も「パパへの変...

                  • 意味不明。 「具体的に有益な行動」を例えばどのようなものと想定しているのか?

                    • 何が有益かは相手の女性や子供、あるいは覚悟する本人によって変わってくるんじゃないの? 「覚悟をしました」「パパになりました」「責任を持ちました」と言ったって、それで行動...

        • というより、男が手帳を受け取って出来ることというのが実質覚悟しかないのに、お前の主張ではそれもできっこないという話になっている。男は「自分のすべき負担」から逃れ続ける...

          • >「手帳まで配って出生率が上がらなかったら女のせい」にされる。 されません。被害妄想です。また書くけど、女性手帳の目的は「少子化を解決する(出生率を上げる)」ではない...

            • 横だけど 社会的に環境が整わない上男に覚悟ができないのだから歯止めがかかるわけがない。 君は出生率が高かった時代は『社会的に環境が整っていた』『男が覚悟ができていた』と...

              • どこまで遡るべきかよくわからんが、適当に大戦前後くらいから。 まず第一次ベビーブームの時点、終戦を引き金にそれまでの反動で子どもが沢山産まれた。端的に言って戦時中は妊娠...

                • ありがとう。 実際戦中よりは状況は改善していた。男は地獄から帰ってきたようなものだったんで覚悟の度合いが違ってた。 ↑こっちが覚悟で ↓こっちが状況ね またライフスタイ...

                  • >『景気が良くて「男は仕事・女は家で子育て」というのが当たり前』という状況でもいい。 これは間違い。 少なくとも現代からこの時代には、例え景気が回復しても戻れない。 DVもネ...

                    • 第一これからの労働人口不足に対応できない。 労働人口ですか。 でもさ『労働力需要がありすぎる!!』みたいな話って聞く? いまの不況は人材が足りないから起きてるの?違うでし...

            • まず、晩婚・晩産に歯止めはかからない。社会的に環境が整わない上男に覚悟ができないのだから歯止めがかかるわけがない。未婚化は進むかも。 そして欠陥が判っていて政策が通っ...

              • 横から茶々入れるけどさあ おし、言って来い。テレビのドキュメンタリーで見たからな。「ネットを検索すれば情報を得ることができたのだから、それをしないのは自己責任。たとえ...

              • 横だけど、適齢期のうちに子供を養うのに不安がないくらいの経済力をつけられる女なんてどれだけいるんだ? 無理難題をやれと言うのは教育として正しいのか?

                • 夫婦で子供を養うだけの経済力だよ。女性に経済力を求める男性は少ないから、無理難題とは思わない。

                  • 女に経済力を求めない男性だって、20代のうちは経済的な不安があって結婚に踏みきれないケースが多いでしょうし その男性と付き合ってる女性だって、男性が結婚を考える年齢まで待...

                    • 言ってることは正しいけど、女性手帳を配っても配らなくても関係ないよねっていうのが僕の主張ね。 これ以上踏み込むと議論が膨張して収拾がつかなくなる。 もちろんそういう問題も...

              • 一応、言っておくと増田にはおかしいオバサンがいるのよ。ソースださねぇし。 自分ロジックを何度も主張するだけだし。 個人的には朝方と夜中22:00-24:00までに見かける。 自分の主張...

                • あたまのおかしい「煽りくん」もいるよねー。

                • サヨクを叩くことをお仕事としている人は、夕方6時まで勤務して、それからまたサービス残業をしているようだけど。 夜中の4時にもお仕事を開始することもあるから、官僚もびっくり...

  • 大変残念ですが反対派はいませんでした!

  • 反論じゃなくて同意だけど。 理由1。まさにその通りで、数ある施策の一つにすぎない。AかBかでしか考えられない奴が多すぎる。 理由2。そもそも国がやるのは何でも「押しつけ」。徴...

    • 男は金があれば30代後半でも40すぎても相手を探すのは難しくないから。 そもそもそこまで金がある男は殆ど居ない上にそこまで金ある男の大半は40過ぎる前に結婚しているのでは・・...

    • 理由4。男は金があれば30代後半でも40すぎても相手を探すのは難しくないから。まあ男にも別のを配るというのはありかもな。 今はそうでも、そういう時代は長く続かない。 男女の...

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