2011-08-12

隠し子は私です

http://anond.hatelabo.jp/20110812223148

トピックでは「未成年訴訟を起こせないか法定代理人にやってもらわないといけない」と書いていましたが、

実は未成年でも法律行為を行うことができる場合が例外的にあるんです

婚姻相続認知など身分行為に関わることは人事訴訟という形で未成年でも単独で調停訴訟を起こせます

から私は未成年とき調停を起こしました。

何であえて未成年では裁判できず母親も代理人としてやってくれないから困っていると書いたかと言うと、

母親認知養育費は要らないといっても、子供は要求するということをわかってもらいたかたかです


本来は「認知養育費を求める権利」は子供権利であって、母親がどうこうする権利なんて全くないんです

民法家族法にも認知を求めることのできる権利主体は「子供(またはその直系卑属)」と明記されており、「母親」とはどこにも書かれていない。

ただ子供には判断能力がないか母親が代わりにやってるだけです

日本では昭和40年代に14歳の娘の認知養育費母親が要求する裁判を起こして、

「意思能力ある子供権利を左右する法律行為法定代理人である母親が行ってよいか」という点が議論になり、

結果、子供利益考慮して母親法定代理人として(子供同意なしに?)訴えを起こしてもよい、という判決が出ました。

そして以降の裁判でもそれが踏襲されて、いつの間にか認知養育費については母親が父親と取り決めるものだという認識が広まり

本来子供利益を守ることを目的とした(?)判決が、「認知しない」約束であっても子供抜きで両親間で勝手に取り決めていいんだという誤解を生んでしまったのだと思います


でも本来はそれは間違っている。

本来は母親子供同意を得た上で認知養育費については父親と決めなければいけないが、

胎児幼児認知養育費意味なんてわかるわけもないはずで、

いくら女に「認知養育費は払わない」と言って彼女が納得したところで、

成長して物がわかるようになった子供はきっと納得しないだろう、ということです


あと、認知してもらったら恩恵を被るだけとは限らず、不利益だって背負わせられる。

遺産相続できるが、負の遺産、つまり借金だって相続しなければいけません。

父親が借金を残して死んだら、子供が代わりに返済しないといけません。

また介護の義務も生じる。

遺産は介護の貢献度に応じて配分されますし。

父親が借金を肩代わりさせようとか自分の老後の面倒をみさせようとかい目的認知をすることもあり得るので、

子供が成人になって以降は、認知する際には子供同意が必要なんです

まり母親がいくら「子供認知して」と父親に要求しても、

その父親がすごい借金持ちで要介護者だったら、子供は「認知しないでくれ」と言うでしょうからね。

父親の認知の要不要母親の意思とは全く関係ない。子供の意思による。



で、私たちの場合調停で決着がついたので裁判までは行かずに済みました。


本当は裁判して強制認知させてもよかったんだけどねえ。

正直「任意認知させてしまった」ことは失策だったとも思います

「強制認知させられた」という証は永続的に戸籍に残る。

「この男は自分子供認知せず要求されても逃げて無理やり認知させられた最低の卑怯者です」というメッセージがそこに書かれるわけだから

本当はそうしたかった。でも現実的に裁判をするエネルギーはもうありませんでしたので諦めました。


DNA鑑定、男性は拒否することもできますよ。

でも拒否すると言うことは自分子供だと認めるという意思表示に他ならないので、そこで強制認知が成立します。

しかし、いつでも成立するとは限りません。

女性が複数の男性セックスしていた場合、これは男性に鑑定を拒否されたら強制認知は成立しません。

わかりやすい例が風俗嬢妊娠した場合

あの客が父親だといっても職業上他の男性セックスしていることは明らかだから、鑑定で立証できなければ強制認知させることはできません。


ここでおわかりでしょうか、なぜ売春という職業が法外に高給取りなのか、社会的に蔑まれるのか。

妊娠した時に責任をとらせる強制力を持たないという多大なデメリットに対する補填だから

「孕んだ子供を高い確率で不幸にするから、不幸から免れさせるためには殺さなければいけない(中絶から」なのです


私の場合は最終的にはDNA鑑定で立証できましたが、拒否されていたときは、母が父親以外の男性と関係を持っていないことを証明する証拠を集めるのに苦労していました。

父親と関係を持っていることの証拠よりも「他の男性と関係を持っていないことを示す証拠」が重要なんですね。

から女性貞操観念社会的に重視されるのです

ちなみにDNA鑑定の費用は30万円ぐらいかかりますが、敗訴(私は裁判はしていないので正確には申し立てられた方ですけど)した側が全額負担ですよ。

弁護士費用などはもちろんこちらもちですけどね。


養育費は私は出生時点からさかのぼって払ってもらえると思っていましたが、

遡及できるのは「合意があった時から」で、私が調停を申し立ててから大学入学以降の費用しか認めてもらえませんでした。

ここに「子供権利から子供が要求すれば認められる」理論には限界があって、

私みたいに物がわかって自分裁判起こして認知養育費の支払いを求めて認められたところで、

払ってもらえる金額は「自力で裁判を起こせるような大人になって以降」の微々たる金額しかない、

成人になってから裁判を起こしても養育費は払ってもらえない(せいぜい大学の学費ぐらい)わけだから

将来的に介護負担とかさせられること考えたら、多分認知調停訴訟を起こすのは割に合わないと考える人が大半でしょう。

結局実務的には母親認知させないと意味がないという制度になっています


から男性に逃げられても諦めてはいけません。

行動を起こした時期が遅れれば遅れるほど、もらえるものは少なくなります

続きます

追記

ブクマコメントICコーダで相手との会話を収録することの違法性について。

収録すること自体は違法でも何でもありません。

実際民事訴訟では証拠として同意なしに録音したテープがよく採用されています

が、これを使って相手をゆすると脅迫罪になります

ですので正確に言うと私は違法行為をしたことになりますが、

その前に父親も「調停を起こしたら殺してやる」と私を脅してきましたから、

父親の違法行為で私が免罪されるわけではないですけど、おあいこということでしょうか。

そもそも脅すネタになり得るような「人にばれたら恥ずかしい行動」をしている方が悪いんだからね。

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