キズナアイが引退すると聞いたときに最初に思ったのは「はぁ?」って感じだった
ワンピースでいうなら、グランドライン半ばでルフィが「俺、船降りるわ」っていうようなものだったから。
キズナアイはVTuberの先頭ではなかったと思う。単純に数字で見ても瞬間風速と一番長い活動歴で築いたチャンネル登録者数以外、動画の平均視聴数や配信の同時接続数は他のVTuberに劣るからね。
それでも"バーチャルな存在"としての格は間違いなくトップで、ここにキズナアイの功績があると思ってる。
日本でVTuberが大流行し始めたのは2017年冬。キズナアイの切り抜きがバズると、すぐさま数少ない同様の形態である電脳少女シロやミライアカリ(あとばあちゃるとか)が注目を集めた。その後は雨後の筍のように様々な個性的なVが登場して、毎週のように現れる新人Vを特集する切り抜きが作られ、その中に輝夜月やときのそらがいた。人の言葉を話すバラエティに富んだバーチャルな存在が次々と出てきて、異世界の動物園で見たことない動物を見ていく時のような不思議な感覚で凄くおもしろかった。
年が明けてしばらくすると二次元アバターを利用した生配信中心スタイルのにじさんじが活動を始めた。これは2回目の大流行といってもいいくらい衝撃で、ここでVの進化経路というかスタイルが分化した感じがする。
にじさんじ登場後はVTuberのスタイルが動画勢、配信勢というような区別がされたけど、この区別はあんまり好きじゃない。Vtuberに限らずインターネット上に実名とは違う名前、容姿で活動するものに大きく2通りあると思ってる。
①現実とは一切関係がなく、インターネット上にのみ存在するもの
②インターネット上に存在するために3Dモデルや2Dアバター、ニックネームを利用するもの
①はまさにキズナアイが特に強く推し進めた概念で、徹底的なロールプレイ(※ひたすらキズナアイに徹すること(例:食べ物食べたことない))と何よりも説得力のある柔軟に動く3Dモデルによってもたらされた。
一方で、②はにじさんじを始めとして今現在のVTuberの多くがこちらに分類される。”バーチャルな存在”じゃなきゃいけなかったわけではなくて、ネットで活動するためにこれが適していたからこうした形式を選んでいるというタイプ。
最初の流行直後の無数のVTuberは①が多かったけど、生放送中心のVTuberが登場すると、一気に風向きは①→②へと遷移していき、アイドル部が隆盛を極める頃にはキズナアイやミライアカリといった①のVは相当キツくて、唯一ゲーム部プロジェクトだけが成功していた。
VTuberの人気が増していく一方で低迷が続くキズナアイは、いくつかの炎上もあった後、ただの「インテリジェントなスーパーAI」だけでなく、「VTuberの親分」としての自身を強烈にプッシュする方向に進んだ感じがする。具体的には数字的には劣るものの、「VTuberの親分」としての看板と共に今の大人気VTuber(多くが②に当たる)とのコラボを沢山するようになったのだ。
そうしてある程度「VTuberの親分」に恥じない立場といって良いくらいには人気が回復した矢先の引退発表だった。
俺はキズナアイが生み出したネット上にだけ存在する生物のような、現実と隔絶された存在の仕方に魅力を感じている。今でも銀河アリスだったりおうまゆうのように①のタイプのVTuberは居て、自分が知らないだけで3Dモデルを利用してインターネット上だけの存在として活動(存在)している人はVRchatとかにいると思う。
キズナアイは「VTuberの親分」としてライブを終え、大勢のVTuberとそのファンがキズナアイを送り出す言葉を書く。その中に「あなたがいなければ今のVTuberは全員いなかった」みたいな書き込みがあった。それは嘘でしょ、と思った。今のVTuberの本流は②のタイプで、これはキズナアイというよりかは月ノ美兎とかのおかげだから。キズナアイがいなきゃありえなかったVTuberっていうのは昔のミソシタや春日部つくしのような存在なんじゃないか。
①の象徴のキズナアイを別にキズナアイの文脈じゃない人たちが多くを占める中で感謝と拍手で送る感じ。これがなんか歪で嫌だった。
上がってたエントリも読んだ。
結構なことでしょ。Vの価値はインターネット上っていう仮想空間だけに”存在”することにあるんだから。Vは既存のIP(漫画、ゲーム、絵、アート、映像、本)の一つなんかじゃなくて、存在の方法が新しかったから衝撃的で魅力的なんだよ。キズナアイが後世に残ろうとも残らなくてもどうでもよくて、ただ存在し続けてくれることが大事だったんだよ。
というかこのエントリはなんか鼻に付くな。なんでVTuberに中の人を見るのか。お前はアニメとかもいちいち声優気にするタイプか。昔アニメの声優がテレビに出ているのを見て物凄く失望した覚えがある。画面の中であれだけ活き活きと生きているキャラクターは私たちが演じてましたよつっておばさんおじさんが出てきて。アニメやゲームのように、人が幻想と分かっていても本気で入り込むものに急に現実を結びつけるのは大嫌いだ。現実に空想・ファンタジーが入り込む余地がどんどん失われて、現実に現実しかなくなるから。そういうものと離されているからこそVは素敵なのに。インターネットの中だけで存在できるから幸せなのに。
話が逸れた。要するにここまで書いたけど幼稚園児の駄々こねみたいなもので、言いたいことは
キズナアイが生み出した”バーチャルな存在”としての存在方法が魅力的で、これが確かな権威をもつ前にその先駆けであるキズナアイ自体が下りてしまうのが悔しいってこと。
人々をVに駆り立てたゴールド・ロジャーであり、自身がVであるルフィみたいな存在が下りられたら困っちゃうってこと。色々な黎明期のVが辞めてったけど、まだキズナアイがいるから、みたいな最後の一枚岩的な期待を勝手にしていた。
つい最近ホロライブで契約解除になったライバーがいた。そのキャラクターは死んだけど、いわゆる中の人はすぐに自分のyoutubeアカウントを作成した。その人にとってはVだろうが自分自身だろうがどっちでもよかったのだ。この瞬間、"バーチャルな存在”だったそのキャラクターは、中の人がインターネットで活動するための道具・手段だったことになってしまった。元々②よりのVTuberなので最初からVのキャラクターは手段だったかもしれないけど、このとき、明確に。
VTuberと密接な関係のある3DモデルにもNFTみたいな少しきな臭い利益を求める思想みたいなものが入ってきてるように思える。さっき挙げたミソシタとかは今はNFTにドップリだ。
俺が"バーチャルな存在”にすごく夢を抱いていた一方で、その文化が少しずつ思ってたものと変わっていく。そうした中で、キズナアイだけは変わらないものの象徴というか柱だった。
だからそんなキズナアイが引退することは”バーチャルな、バーチャルだけに存在する”という概念が潰えてしまうことも結びつくし、それに追従して生まれた幾千もの個人的Virtualな存在にとってなんか絶望的だ。
キズナアイの活動休止をどう捉えるのかは色々と解釈があるようだ。 2016年の最初期から追ってきた古参の見解を述べると、これは『バーチャルユーチューバー・キズナアイ』という作品...
キズナアイが引退すると聞いたときに最初に思ったのは「はぁ?」って感じだった ワンピースでいうなら、グランドライン半ばでルフィが「俺、船降りるわ」っていうようなものだった...
①のほうが多くね?
VTuberは中の人がコンテンツの要でありアニメの声優以上に重要なんだから、中の人を気にするのは当たり前だろ。 「低迷が続くキズナアイ」って書き方でごまかしてるけど、低迷の原因...
幼い頃にサンタさんの正体知った時かなり落ち込んでそう
V豚は日本語もまともに書けないのか
豚が日本語書けるわけないだろ
🐷<豚に人権ってある?
ただ休むだけじゃないの? 引退なの?
打ち切り漫画の「第一部完」みたいなもんだろ。
5年やって打ち切りはないだろ
嵐が活動休止で解散じゃないのと似たようなもんでは? 復帰する可能性もあるけど今のところ見通しは立ってないっていう。
てるやらいと引退してたんか
長いよ。 もうちょっと要約してほしい。 あとスリープするだけで復活しないわけじゃないよ、って匂わせてるのにそんな重ったるい受け止め方して大丈夫? 復活したときどうするの?...
復活したら復活したでいいんだよ。 復活しても復活しなくてもどっちでもいいようにするための手法がスリープなんだから。
V豚は日本語をまともに書けないからな。
たぶん本当に言われるの嫌だろうけどフェミ煽らなければ生き残ってたよ そこでムーブ間違えた 何があっても状況をみて判断し背景や理由を踏まえて正しいと判断できれば戻るという客...
キズナアイの悲劇(?)は当の本人がこんなに長い旅路になると思ってなかったことだろうな。 2017年末のVtuberブーム後に参入してきたVたちはキズナアイを見て、興味を持って、理解し...
文章読めない人は無理してコメントしなくていいよ
初音ミクは歌声だけてあとは何も設定がなかったから皆で作ってアイドルとしてのストーリーを作ることができたけど キズナアイは中の人がいるからそう勝手なことは出来ない。 分裂騒...
こういうのってたまーに書いては やーめたって消してたんだけど、 今日だけ私の想いを少し。 私の18歳までの人生は控えめに言って 悪い意味でドラマみたいな人生でした。 ...