2024-10-24

ボードゲーム史上最も重要ゲーム5選

エルグランデ』

このリストが『カタンからまらないことに驚く読者も多いだろう。しかしここに『カタン』が入る余地はないのである。『カタン』は建設交渉の傑作であり、ボードゲーム商業的な歴史を切り開いたが、ゲーム内容的に大きな道標となることはなかった。『カタン』以降に毎手番サイコロをふる傑作などほとんどないことを見てほしい。

エルグランデ』が1996年SdJ世界で一番すごいとみなされているボードゲームの賞)を獲得して以降、ボードゲームゲームデザインは新たな一色に染まった。つまりマジョリティゲーム」の時代である。『モダンアート』はオークションゲームとして商品になることを証明したが、『エルグランデ』がそれをさら前進させ、オークションの変形であるエリアマジョリティボードゲームという歴史背骨になった。

プエルトリコ

プエルトリコ』が役割選択と出荷のゲームだと思っている皆さん! それだけではないんです。

実は「特殊能力のある建物」という概念を真にボードゲームに導入したのが『プエルトリコ』だった。『カタン』にも建物はあったが、それはどれも同じ効果を持つジェネリックものだった。『プエルトリコ』の建物にはそれぞれユニーク効果があり、ゲームの基本ルールねじ曲げ、組み合わせによるコンボ可能性を拡大した。現在ほとんどのゲームが「資源建物得点」のRBSモデル採用しているのは、このゲーム存在したおかげである

アグリコラ

「いやでもゲームの基本ルール破壊する効果なら『コズミックエンカウンター』の方が大事でしょ?」と思った君たち、それは一面的には正しい。だが『コズミックエンカウンター』はボードゲーム文脈で豊かな子孫を残すことはなく、その血脈隣国開拓であるマジック:ザ・ギャザリング』に受け継がれた。

そしてその『マジック』に育まれゲームデザインの血を再輸入し、新たにボードゲーム文脈に大々的に引き入れたのが『アグリコラ』だ。『アグリコラ』には『マジック』のように大量のカードがあり、それらの組み合わせが生み出す超大量のコンボがある。しかもそれらがボードゲーム文脈に則った重厚ゲームシステムの中で活き活きと機能している。さらには、『マジック』を参考にしてカードテキストテンプレート化され、プログラミング言語のように機能することも見逃せない。もちろん、プレイヤーインタラクションクリーンかつシンプルな形で「見えない化」したワーカープレイスメントの実質的な祖としても重要だ(『バス』じいちゃん、『ケイラス』兄ちゃん……ありがとう)。

実はこの席には『ドミニオン』が座ることもできる。『アグリコラ』も『ドミニオン』も、どちらも『マジック』のゲームデザインをボードゲーム呼び戻した者であり、ユーロアメリカンの2つの血脈を再度つなぎ合わせた者だからだ。

パンデミックレガシー

レガシーゲームの祖は『リスクレガシー』だが、市場的な成功を収めて歴史に影響を与えたということでこちらを挙げる。

結局のところ、「レガシー」というジャンルがやったのは、ルールブックにシールを貼ったり小箱から新たなコンポーネントを出したりカードを破り捨てたりすることではなく、ゲームという商品本質が「物品」ではなく「体験であるということを衝撃的な形で改めて示したことだ。そういう意味では、『アンロック』や『グルームヘイヴン』とも歴史上の役割は近かった。

そして5つ目

そして5つ目は……きみが決めてくれ!!

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん