100人の凡才より1人の天才の方が生産性が高いから論、これよく言われるけど疑問なんだよなあ。
同じソフトを100個売るのと1000万個売るのでコストがほとんど変わらない。
サービスだともうちょっと事情が違うにしても、そこが圧倒的に違うような。
1人の天才の方が100人の凡人より生産性が高いのが当たり前の世界、ってのは、尖った機能を持ったソフトウエアライブラリや、単機能モジュールなんかは確かにそうだと思う。けど、一定以上の規模があると1人の天才じゃ物理的に対応ができなくなるよね。
例えば、超優秀なAIを開発したとして、それをサービス化するための作業はひとりじゃ無理。天才的能力は必要ないが、時間がかかる仕事は山のように発生する。
だから、ソフトウエアも労働集約型の性質を持っているんだよ。(もちろん例外はある)
そこで、ひとりの天才はソフトウエアアーキテクトは超高給を得られるのは当然としても、それ以外の凡人も他の産業よりも高給になっているのは何故か?
それは、限界費用がゼロに近いからだよ。それで収益力が高いからだよ。
超優秀な1人の生産性が凡人100人に勝るのは、エンジニアリングの世界ではわりと不変的な事で、ソフトウエアに限らないと思う。
その証拠に、数が出ないサービス、フルスクラッチのサービスの制作に従事する人々(増田が言う「SIerとかいうガラパゴスビジネスは労働集約型産業」のやつ)はお給料が安い訳よ。有象無象の中小企業よりはそりゃ出てるけど、大手製造業に比べると見劣りする。
そういったガラパゴスSIerので今何が起こっているかというと、収益力の高いビジネスの影響を受けた、ソフトウエア技術者の人件費高騰と人材不足。
自社はそんな収益力の高いビジネスをできているわけではないのにね。
で、SIerが一品モノの開発ビジネスから脱却して、オファリングだのルマーダだのユーバンスだのもがき苦しんでるってのが最近の話だよな。
従来はパッケージは最小限のモジュールしかなくて、、受注したら各社ごとにカスタマイズして売るって商売だった。そのカスタマイズこそが人月商売で安定した利益が望めるってんで、SE部隊と関連する下請け会社を食わせてたわけだ。各社導入時に必ず追加するような機能までコードを流用せず別開発したりして、それで商売していた。
一方で、人口減少の時代と需要爆発による人材不足に、更にカスタマイズ大杉問題によるシステムの肥大化、各種コスト上昇に加えて、株主に物言う株主、アクティビストが増えて、高収益を求められる時代に。そこで、
に行こうとしているわけだよ。
うまくいってないけどな!
うまくいってないけどな!!
うまくいってないけどな!!!
あと、パッケージ化のしようがなくてフルスクラッチで作り続けなければいけないシステムってのはどうしても存在するのも各社頭痛の種だよな。収益率低くてリスクが高いわりに儲からないし、優秀な若い人ほどやりたがらない。アクセンチュアとかが絶対手を出さない領域。
切りたいけど切れないやつ。
需要なんて無いよ、気のせいだよ
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