2023-07-08

俺なりの

オンライン会議に入室した途端、ミュートし忘れたBBA

『〇〇ちゃん男みたいwwwwww』

と笑われた。

気を遣ったのか

ただ会議が始まる時間だったからなのか。

ホスト強制的ミュートし忘れBBAミューBBAにし、

いつも通り会議が始まった。

ミューBBAはそれでも画面の奥でケラケラ笑っていた。

無邪気な笑顔で。

20代前半の無個性女がある日突然イジリー岡田一歩手前の髪型になってたらウケるよな、そりゃ。

でも私イジリー岡田になりたくてなったんじゃないんだよ。

美容室で失敗されたわけでもないんだよ。

自分でハサミ入れて自分で失敗したんだよ。

喚いても泣いても時間金も髪も返ってこないんだよ。

20年前からそういう病気なんだ私は。

家にあるリカちゃん人形の全て髪型コシノジュンコヘアーに変身させ

母を絶句させたあの日からずっとそうなんだ。

母は美容師だった。

子供の頃は黙っているだけでそれなりのセンスでそれなりの髪にしてくた。

常連の客も学校友達毎日可愛い可愛いと褒めてくれた。

私は何もせずとも比較的おしゃれな子だった。

でもどこかで自分センスを試したいという気持ちがあったのだろうか。

前述のリカちゃん人形に加え、紐状のカーテン運動会などで使うセロファンで作ったポンポン

マフラーの先っちょいっぱいでてるアレ。

私にとっては全てが髪に見えた。

そして次の瞬間にはハサミを入れているのだ。

能動的にハサミを入れ始めるようになってから徐々に気づくのだが

私には全くセンスが無かった。

思い切りが良すぎる。大胆すぎる。雑。粗い。下手。

なんでこんなことしたの?もったいないよー!

母の呆れ声、友達困惑の表情、

床に散らばった残骸。その全てに後悔した。

だって全部不細工

残骸は何度掃除してもなかなか消えないし。

日経ってもひょっこり顔を出し、2度と戻らないものを思い出させる。

どうして上手にできないんだろう。

徐々に大人になるにつれ現実と向き合い、

あきらめを知った私は

大好きだったハサミを封印した。




はずだった。

20年後封印したはずの刃先は

一見成人して自立したかように見える私に向いていた。

どうして上手に勉強できないの?

どうして上手に仲直りできないの?

どうして上手に営業できないの?

どうしてどうしてどうして。

鏡の前にいるのが自分じゃないように見えた。

この頭からぶら下がってる長い何かを切れば本当の私が出てくるんじゃないのか。

本当の私ならきっとなんでも上手くやれる方法を知っている。

きっと幸せになれる。

きっと神になれる。

(髪だけに)

(は?)

この時が私の私による初めての断髪。

泣きながら母に電話した。

ありがたいことに母は結構遠くに住む私の元にすぐに飛んできてくれて

応急処置をしてくれてなんとか“外には出れる“状態にはしてくれた。

これと同じようなことが1年間で3回も起こって、

ロングヘアーがあっという間に現在ベリーイジリーショートまでなった。

いやごめん、今ググったけど岡田さんの方が全然かっこいいよ。

私こんなに綺麗じゃないし面白くもないし

イジリー以下だよ、以下。

母はこの20余年間で私がひどく衝動的で傷つきやす性格であることを

ハサミ入れたがる問題の他にも起こった数々の事件を通して

流石に熟知してくれていて、

今回応急処置の時に「大丈夫だよ、個性的にはなったけど、変じゃないよ」と言ってくれた。

でもさすがに今回ばかしはダメだったのでは。

だってイジリー以下だよ。救えなくない?

次の日が来るのが怖くてその日は一睡もできなかった。

みんななんて言うの、なんて思うの。

母のセンス大人になっても信じていいの。

全く姿を現しそうにない眠気を見つめていても無駄だと思ったので、

かに重くのしかかる疲労を押し除け、とりあえず朝ごはんをなんか食って

机に座ってPCを起動した。


オンライン会議に入室した途端、ミュートし忘れたBBA

『〇〇ちゃん男みたいwwwwww』

と笑われた。

気を遣ったのか

ただ会議が始まる時間だったからなのか。

ホスト強制的ミュートし忘れBBAミューBBAにし、

いつも通り会議が始まった。

ミューBBAはそれでも画面の奥でケラケラ笑っていた。

無邪気な笑顔で。

私はちょっと苦笑いをして、涙を数滴落とした。

私正直ミューBBAのこと好きで、

率直で裏表のないその人柄が信頼できると思った。

今回の発言別にわざととかじゃなくて

本当にミュート忘れてたところに思わずこぼれちゃったんだと思う。

そんなことわざとするような人じゃない。

きっと私が数時間でも寝ていれば泣いたりはしなかったかもしれない。

笑い飛ばしてたと思う。

からその場にいた数名から心配や『似合ってるよ♪』等お世辞のLINEが来て

少し元気が出た。大丈夫になった気がする。

優しさってそれぞれだな。

ミューBBAのように素直に笑い飛ばしてくれる方が時には優しさになるし

他のみんなのようにその場では一旦スルーして後からケアしてくれるのも優しさ出し

人の数だけ優しさがあるんだよね。

仕事は大変だけどこの会社の良いところだな、そう思えた。

私はどんな優しさを持ってるんだろう。

しかしたらどんな“上手さ“よりも役に立つものだったりして。







それはそれとして給料低いのと上司バカなのとこれから在宅なくなるって聞いて色々だるいんで退職しますー。

お世話になりやした〜。ペッ

  • これも、『子どもがいるので』、『あたちは発達障害だから』、『知的障害・発達障害を持っていないのにそれが原因だと自称する』の仲間だなぁ 生きづらさの原因そこに無いわ

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