https://www.tyoshiki.com/entry/2021/08/25/221310
https://togetter.com/li/1709770
ネットの巷で有名なポリコレアフロが出てくる「ミステリと言う勿れ」を4巻まで読んだ。ネットで有名なのは「子供はバカじゃないです」と「父親教室の体験学習でテスト」のくだりだろう(子供はバカじゃないですのくだりは3巻P37、テストのくだりは3巻P133に出てくるが、ぶっちゃけ3巻だけ買って読んでも前後の話は大体つかめる)。
ざっくりいうと「アフロで偏屈な大学生がうんちく垂れながら事件を解決していく漫画」なのだけれど、ネット受けしやすい部分が変に切り取られて無駄に拡散しちゃってるだけな気がする。
脳内インデックスから似た作品を探してみて、「ちひろさん」と「クロエの流儀」が出てきたけど、「ちひろさん」はショムニの作者の主義主張を元風俗嬢に喋らせてスカッとコンテンツに仕立てたいわば海辺のショムニで、「クロエの流儀」は「ちひろさん」をものすごく邪悪にした作品だけど、ポリコレアフロは「ツッコミ役のいるちひろさん」かなって最初は思ってた。
でもポリコレアフロは育児家事を母親任せの昔ながらのザ、父親が大嫌いで「男も主体的に育児をやろう」的な言動がものすごく目立つだけで、別にポリコレ部分はない。というか真偽不明なうんちくがクソほど多くてそっちに飽きてくる。
というか、アフロの話をスルーしたり首根っこ掴んで遮ったりして登場人物にすら飽きられている。
しかもそんなうんちくやら女尊男卑気味な言説を初対面の人間にもれなく高説垂れるもんだからほとんどの人間にはウザがられているし、なんならキレられてる。
テストの説教のくだりにしても「ネットでちらっとみた記事で詳細はわからない」と前置きしているし、しかも説教の相手は容疑者の父親で容疑者の子供を預かっていただけで、名前も不明な実質モブだ(ちなみにこのオッサンはその後本編に出ない)。
距離感バグって「FF外から失礼するゾ〜」を地で行く人物で、正直友達には欲しくないし職場の新卒でこんなのいたら「あ〜またアイツなんか言ってるよ」で終わるやつなんだよね実際。
でも相手を貶めようって悪意だとか自分が絶対正しいって独善性のようなものは全然感じられなくて、ネットや本で見た知識をひけらかしたい一種のアッパー系コミュ障のようにも感じた。
まあ1巻の後書きで作者が「閉鎖空間で主人公がひたすら喋るだけの漫画」と書いてるくらいだから、そういうのがハマる人にはハマるんだろうけど、自分は例のテストのくだりが出るまで我慢してKindleで買って読み進めていたけど肝心のミステリー部分はなんの驚きもなく内容を覚えてもいない有様だった。
うんちくも量が多くてうんざり気味だし、ミステリー部分も読んでてめんどくさいので4巻の広島八つ墓村編から先を読もうかどうか迷っている。
ところで、自分がこの作品を読んで仮面ライダー龍騎の北岡弁護士の名言(?)「英雄ってのはさ、英雄になろうとした瞬間に失格なのよ。お前、いきなりアウトってわけ」を真っ先に思い出した。
(それはそうと公式が百科事典的なコンテンツを写真付きで提供してくれるのは本当にありがたい)
https://www.kamen-rider-official.com/zukan/character/1723
言ってること自体は正しいようにも見えるし実際言葉だけ切り取られて変に論争されているのも観測したけど、本編を見たらわかるようにアレは相手を撹乱させるための出まかせ(そもそも北岡弁護士は悪徳弁護士である)で、相手によっては「英雄になろうとする意思が強いやつだけが英雄になれる」とか真逆のことを言いそうでもある。
コンテンツを雑に切り取られて変に拡散して本編を見てもない人らで不毛な言い争いが続いているのはなかなかしんどいものがあるっていうところは、ミカンの人に同意する。