金ねえんだよ!!!!!
そっかぁ。超現実的だね。叶いそう!
無限ループってこわくね?
車のガレージとかは欲しいな
付き合ってから数カ月後にそれを告白されたが、それはもう後頭部をハンマーで殴られたかのような衝撃が走ったのは覚えてる。
ドラマや映画で「そういう」シーンを見て大げさにショックを受ける男優を見ては「意味がわからない」「別に作らなきゃいい」「そんな欲しくないし」とは思っていたが、まさか自分が実際にその立場に立たされるとは思わなかった。
当時、10代の立場の俺から言えたのは「心配ないよ」「気にしないよ」なんてありきたりすぎる言葉ばっかりだった。
キザなセリフをいくつか言ってつよがって、優しくあたって見たが、結局彼女はもっと傷ついただけだった。
何かあるたびに彼女が「子供が産めなくてごめんなさい」と謝り、俺はついにはかける言葉が見当たらなくなってきた。
当たり前だ。彼女は数十年その事実に向き合い、そして自分を慰めてきたのだから。
たった数カ月の付き合いの、浅い考えの言葉なんて届くはずがない。
彼女は妊娠はできる。身体に育てる機能がなかった。だから、もしできてしまったら堕ろさなくてはならなかった。
最初は気にしていない俺ではあったが、徐々にそのことに頭が支配され、いつしかそういうことを一切しなくなっていた。
程なくして、別れた。
先述のことと直接的な関係はないが、要因としてあるのは否定できなかった。
口では「いらないよ」とは言っていたが、何かモヤモヤとしていたのは事実だったし、そういうことをしなくなったのも消しようのない事実なのだから。
彼女は最後にも「子供が産めなくてごめんなさい」と謝っていた。
俺はその姿を後ろに去るばかりだった。昔の話だ。