2013-08-16

高校野球批判について

取り敢えず、現状、野球界でOBから指摘され議論されていることと、

一部マスコミはてなを含む全くスポーツのスの字にも関わりを持ってこなかった様な人達が叫んでることは全く別だと理解してください。

それから、夏に炎天下で無理矢理感動のため行ってるかの様な話もありますが、何も知らない人は黙っていてください。


まず、野球界で言われてることは、投手の肩を酷使することです。

プロ世界で肩は消耗品だということは常識で、メジャー等だと練習するにも肩は"球団のもの"として捉えられるので物凄く厳しい制限がかけられます

また、過去に実際、甲子園活躍して、プロでも最初の数年活躍したが、肩を壊し、結果的に高校時代酷使したのが一番いけなかったんだ、と言われてる人は沢山居て、

その人達警鐘を鳴らしている事もあります

勿論、すべての人がプロに行くわけではないし、高校最後に肩を全て使い切っても良い、と言う人も居るでしょうが

そもそも高校スポーツでその後に支障をきたすような様なことをさせるべきではないし、その様な犠牲心は必要のないものです。

自主的に制限をかけるのはその様に、後先考えない人も居る限り不可能で、一部がそうすることで、結果的に全員がやらざるを得なくなります

従って、ある日数以内での球数制限など"ルール"が必要になります

これにより、選手層の厚いチームと薄いチームで差が出る可能性もありますが、そもそも、野球は最低9人のチームスポーツで、その時点で層の暑さの差は出ますし、

その様なルールができれば、最初から少なくとももう一人まともな投手を育てる努力をするので状況は変わります

完全なワンマンチームが甲子園活躍することが減るかもしれませんが、それもルールとして取れば、新たなチームの活躍の期待も出来、

別の面白さも出る可能性もあります



炎天下での試合、という点については、まず、夏の大会、と言うのは、何も炎天下試合を行わせてその過酷さを楽しむものではなく、

日程上、一番良い時期だからです。

高校野球の1年は、まず、3月から春の選抜選手権甲子園がありますが、その後、新入生も入った段階で5月から"春の大会"というのがあります。これは全国大会はなく、

関東大会等、地域大会までです。これの県予選の結果により、夏の大会のシードが決まります

そして、夏の大会の県予選がが7月からまります夏の甲子園はその後、夏休みに行われます

その後、7月8月から敗れたチームは新チーム体制になり(一部国体に出るチームを除き)、9月から次は"秋の大会"が始まります

これは、"春の選抜選手権"の選考の参考にする大会です。この大会は県予選の後、春の大会同様地域大会まであります

主な大会はこのくらいですが、これ以外にも新人戦や地域ごとの小さな大会もあったりするので、"夏だけ"大会をやってるわけではありません。

また、野球は、冬には絶対にできません。寒い中で肩が充分温められない状態で投げれば、直ぐに肩を壊します。

実際、冬場は寒い地域ではグラウンド練習はまずしませんし、只管体力づくりと、室内練習場があればバッティング練習と、軽い守備練習をする程度です。

従って、思ってる以上に高校野球は日程が詰まってるわけです。

また、高校スポーツ全般に言えることですが、3年最後大会以降、勉強に打ち込んで進学を考えなくてはいけない生徒も多々居ます

この点に置いて、冬場に大会のあるサッカーバレーラクビー等に比べれば悪いとは言えないでしょう。

それらのスポーツでは、受験を無碍にするか、夏の大会や2年次の学年末の冬か春の大会で終わりにするかを自己判断せねばならず、それにより学校差もモロに出るので。

また、高校スポーツ全般に言えることですが、大会をそれ程長くは出来ません。

長くすればするだけ、学校側、選手側、さらには応援に駆けつける側の負担が増えるからです。

他のスポーツを見ればわかりますが、ものすごい過密スケジュールで行われています甲子園準決勝、決勝当たりをもう少し伸ばす事は出来るかもしれませんが、

それ程簡単では無いことを理解してください。

1つの案としては、甲子園だけを使わず、他の球場も使えば1回戦2回戦を短縮でき、上の日程を緩やかに出来るかもしれませんが、

現状、"甲子園で戦う"と言う目的で頑張ってる球児たちが殆どですので、これもまた難しいと想います


いずれにしろ、決して、"過酷環境の元"で試合をさせるために夏の大会を行ってるのではありません。

結果的に夏の過酷環境で行うことに感動を感じる事はあるかもしれませんが、実際熱中症で倒れたり肩を壊してその後野球ができなくなる様な球児を見て

楽しいというのであればそれはキチガイでしょう。

夏場という過酷環境であっても、"安全である"事が前提であるから楽しめるわけです。

肩に関しては、野球をやったことが無い人がその事実を理解できないので、まるで炎天下での危険性と同じ様に考えているだけです。

そちらは実際に危険で、理解出来てる人は、見ててただただ辛いと感じる人が多いのです。



夏に行うのは高校生の年間の生活などを考えると、この時期しか無いわけです。他のスポーツも同じです。他のスポーツは冬にもできるので冬にもさら大会があるだけです。

夏にもやっています。ただ、冬のほうが、"最後大会"になるので盛り上がるのです。

甲子園も、春より夏が盛り上がるのは、暑いからではなく、"最後大会"だからです。勘違いしないでください。

過酷環境の元、怪我するリスクを負いながらやるのを楽しみにしてるファンが居るといいますが、選手らはそういうファンのために野球をしてるわけではないので、

高校野球安全になったところで何も問題ありません。

ですので、投手の球数制限をして、故障する可能性の低い中で行われる甲子園になっても面白さどうこうに関しては何も問題はありません。"野球"が好きな人は見るでしょうし、

そもそもファンをどうこう考えて行っている興行ではありません。

一方で、炎天下で行うな、ということに関しては、確かに、避けられるのであれば避けた方が良いことですが、上記の様に、"炎天下の時だけ"大会を行っているわけではなく、

野球の特性上、夏に大会をやらないと、ずらせるわけではなく、そっくりそのまま1つ大会を潰すしか無いのです。

もし、野球を行うことが、熱中症を避ける事が不可能なことであれば優先度を上げて考えるべきことですが、野球に関して言えば、

攻撃時に水分を充分取ることは可能であり、常に炎天下さらされてるわけではなく、甲子園ではベンチにクーラーもついています

現状、少なくとも甲子園大会は非常に安全管理が徹底されています

地方大会だと、そこまでの管理が出来ていない上、指導者も未熟な事も多いので熱中症になる球児も居ますので、その点については優先度を高くして対策を行わなくてはいけないことです。

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