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2024-02-18

anond:20240218135016

純米酒:米と水で造った酒

本醸造酒精米歩合70%以下

吟醸酒精米歩合60%以下

大吟醸酒精米歩合50%以下


袋吊り、雫取り、雫酒:絞りもせずに吊るしで雫として滴ったものを集めた酒

無濾過:濾過器を通さな

生原酒、しぼりたて:火入れをしない酒(味が変化しやすい)

ひやおろし火入れを1回した酒(春の生酒に一回火入れした酒、秋口に出る)

火入れ火入れを2回した酒(常温保存できる酒)

あらばしり:新酒を搾る際、最初出てくる一番フレッシュな部分 (微炭酸だったりする)

おりがらみ:「おり」を残したままの、うっすらと濁っているお酒

にごり酒:もろみが残っている状態お酒


日本酒度:日本酒比重プラスマイナスで表される

日本酒度-3.5から -5.9が「甘口」-1.5から-3.4が「やや甘口」、+1.5から+3.4が「やや辛口」、+3.5から+5.9が「辛口

甘口:比重が重い(糖分が多く残ると重くなりやすいため)

辛口比重が軽い

個人的に、呑み口の甘さと、日本酒度は関係しないと思っている


淡麗:酸度が低く飲みやす

濃醇:酸度が高い、しっかりとしたコクが感じられるタイプ


個人的に飲みやすいのは「淡麗辛口」になると思う

淡麗辛口で袋釣り無濾過生原酒の純米大吟醸なら、大抵美味しい

日本酒の分類

戦前の話はしない、意味がないからね

日本酒「"添加物"で伝統的造り方が減少」は問題

https://toyokeizai.net/articles/-/733193

この記事を受けて書かれたのがこの投稿

日本酒「"添加物"で伝統的造り方が減少」していると嘆く人は、山廃を飲まない方がいい

https://shouyutechou.hatenablog.com/entry/2024/02/18/023352

ブコメとかでは

「1合700円とか、せいぜい1000円の酒」 → 「合」でなく「升」が正しい。これを間違えている元記事もひどいが、それを指摘しない本記事もひどい。「一升瓶でなく居酒屋の値段だろ」というが、相場を知らんのか。

とか書かれてる

相場感でいうと、酒の値段はここ40年くらいそんなに変わってない

鬼殺しみたいな合成酒と呼ばれるものなら、今でも一升600円位で飲める


昔は、日本酒級別制度というのがあって、特級/一級酒/二級酒とか呼んだ

その二級酒というのは、特級/一級に「該当しないもの」なので

そりゃ酷いのも売られていた

酔えるだけで飲めたもんじゃないって感じ

そのイメージを引きずってる古い人は添加された日本酒を嫌う傾向にある

今は、この日本酒級別制度廃止された

wikipediaにも記載があるが、移行期には「特撰」「上撰」「佳撰」などの酒も売られた

覚えてる人もいるかと思う


いまでは、日本酒の分類は、「純米吟醸本醸造合成清酒」「生原酒、火入れ、雫吊り、ひやおろし」などの感じで行われている

合成清酒」はアルコールに糖類、有機酸、アミノ酸などを加えて、清酒のような風味にしたアルコール飲料で、最近のは味の調整がきちんとしていて以外に飲める


大吟醸吟醸本醸造の違いはというと、精米歩合である

70%以下を「本醸造酒」

60%以下を「吟醸酒」

50%以下を「大吟醸酒」

60%以下の酒を「特別本醸造」とか言って売ってる場合もある

純米」がつくと、米と水だけで作っている

純米がつかないのは、醸造アルコールが添加されている


生と火入れの違いは

加熱して酵母菌の数を減らし、熟成の度合いを抑えるかどうかにある

二回の火入れをしたもの熟成が抑えられ味の変化が起こりにくく保管しやす

生原酒は、この火入れを行わない酒で、搾りたての風味を損なわずに飲めるのが売りとなるが味の変化が早い

・買ってすぐに飲む

・開けて一週間後に飲む

・開けてひと月後に飲む

・未開封でひと月眠らせて飲む

それぞれで風味が変わるのが生原酒

温度変化はそのまま味に直結するので、管理の悪い居酒屋や、転売屋などから買うと、逆に火入れよりもまずい酒を飲む羽目になる

「無濾過」と付けば、商品化するためのろ過作業を行ってない酒

「袋吊り」「雫取り」などとつくものは、ろ過だけでなく「絞り」も行わない酒で

主に品評会などに出される類の酒となる

「袋吊り無濾過生原酒」として流通するものは、まぁ蔵で上位に入る酒と思って良い

適切に管理された火入れ酒は、生原酒に劣らない風味を持ってることもある


有名な上善如水がヒットしたことで、「飲みやすい酒」が全国的に作られるようになった

また、物流の発達で「生原酒」などが全国に配送可能になった

この2つをして、落ちていた日本酒の人気が復活していくことになる

生原酒などは、本来神に捧げる酒(奉納される酒)で、地元しか飲めない酒だった

大元記事では

「おいしい酒」と「残念な酒」があり、選び方を間違えると、おいしい酒にありつけない

などと書かれているが

そんなことはない

味の好みで「日本酒度」の高低(甘口辛口)が影響するため

高い酒だからうまい訳では無い

この辺はワインと一緒だ

甘口は単に重いことを指し、本当に甘いわけでもないというのは知っておいた方が良いだろう

呑み口が甘い酒を飲みたい場合、淡麗辛口の酒を飲む方が甘く感じることもある

日本酒度の表記は信じずに、酒屋の主人に好みを話すのが良い

そして、うまい日本酒を飲みたいなら

それで選んでくれる程度の知識を持つ酒屋で買うべきだ




ではでは

高い酒とは?となってくる

コレもまた有名な獺祭の「磨きその先へ」が大体四合で4万くらい

この値段は何であろうかと

もちろん、酒蔵の技術の粋を集めた、みたいなことも関係はするが

大概においては、酒米の削り具合が影響する

ちなみに、磨き二割三分で77%を取り除いている

この磨きを行うと、雑味が減り、飲みやす日本酒になる

完全に好みの問題ではあるが

雑味のない日本酒は、うまいと思われやすい酒だ

芋焼酎のように人を選ばない

磨きその先へは、当然にその先へ進んでいる

ぶっちゃけ、米残ってないんじゃないの?と思ったりもするが

まぁ、削れているのだろう



合成清酒で、一升が700円~1000円くらい

一般流通酒で、一升が2000円くらい

蔵の上位酒とかで、一升が4/5000円くらい

雫取りとかで、一升が10000円くらい(というより、四合で5000円という方がいいか



たまに美味しいお酒を飲みたいって人は

信頼できる酒屋で四合5000円くらいの酒を買って

フレッシュなうちに飲む(飲み切る)のが良い

最近の四合5000円の価格帯は、あまりハズレがない

(どこの蔵も、フルーティ香りの飲みやすい生酒を出してる)

ちょっと口に合わなくても、1週間くらいで好みの味になることもある



ちなみに、元記事の「添加」は、醸造アルコールですらなく、乳酸菌の話で

乳酸添加の有無をききわけられない、ききわける努力もしない業界には評価するものとしての存在価値はない

みたいに言われたりするやつ

自分のことを「通」だと思いたい人に歓迎される傾向にある情報

ここまで来ると、もうウンチク摂取してる状態になってしま

日本酒会などで隣に座るとウザいってな人になってしま

乳酸菌を添加するかどうかというのは、「物語」の問題だと思う


ガルパンで有名になった大洗の月の井酒造も

オーガニック日本酒」なる物語を売りにしていて

人工的なもの基本的に何も加えない究極の自然製法

と謳っている

土地の酒」と呼べるものを作りたいという考え

蔵の人は、当然に好みが出るだろうし、既存客は嫌うかもしれないとまで言っていた

毎年味も変わると

その年の米、その年の水で造った酒は、本来意味でその年その土地の酒といえるのではないか

日本酒会のような場で語りを聞いたのだが、それ自体は悪くはないと思った

実際飲んでみると「和の月」は好みが分かれるだろうなとも思った


これは乳酸添加したら不味いという話ではない

日本酒にどんな物語を見出すかという話だ

 
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