自衛隊は「人命救助」を地元から要請されて熊本に出動している。
では、実際にどれくらいの「人命救助」の「実績」があったのか?
検証してみよう。
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/05/04a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/05/03a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/05/02b.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/05/01a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/30a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/29a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/28c.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/27a.html
◯4月25日(月)の活動実績 人命救助・行方不明者 南阿蘇村 実績1
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/26b.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/25a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/24a.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/23b.html
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/22f.html
◯4月20日の活動実績 人命救助・行方不明者 南阿蘇村 実績1
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/21b.html
◯4月19日の活動実績 人命救助・行方不明者捜索 益城町、南阿蘇村 2名
◯4月18日の活動実績 人命救助・行方不明者捜索 益城町、南阿蘇村 1名
◯4月17日の活動実績 人命救助・行方不明者 益城町、南阿蘇村 実績7
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/04/20a.html
実績はたったこれだけ。
少くない。
なにやってんだ自衛隊。
人命はたくさんの地域で失われていたのに
もう26日以降は自衛隊いらないだろう。
だけど、国民が想像していたほど、自衛隊の災害派兵の実績はあがっていない。
震度6の揺れが来たこともあった。
4/14の最初の地震があった時点では、震源地の益城とその近くでは大変な被害があったけど、その他の地域への影響は限定的だった。
一部地域で水道水が濁ったり断水になったりというライフラインへの影響と、スーパー・コンビニから水とパンが消えたというのが主な被害だった。
余震は続いたが、本震は過ぎたことだし、徐々におさまってまた日常が戻ってくるだろうというのが大半の人の考えだったに違いない。僕もそう思っていた。
そして、その不意を突くように、4/16未明、あの大地震が起きた。
南阿蘇村を中心に大きな被害があったことは周知のことだと思う。
この地震以降、僕の周りでも状況の深刻さの度合いが変わった。
ほとんどの店がクローズしており、営業している店を見つける方が難しくなった。当然、営業している店には長蛇の列。
炊き出しや給水場などが増え、そこでお世話になることが普通になった。ああ、ここは被災地で、僕も被災者なんだなと実感した。
事態が完全に回復することの見通しが立たない中、これじゃ生活がままならないなと思った僕は県外の実家に一時的に帰ることにした。幸いにも僕の実家は熊本からそう遠くない。
僕の友人にもそうする人はいたし、テレビでもそういう人たちのことが写されていた。
高速道路が一部閉鎖されたりと多少の交通規制はあったが、通常の1.3倍程度の運転時間で実家に帰りつくことができた。
実家では、スイッチを押せば電気が点いたし、蛇口をひねれば水もお湯も出た。
快適だ。僕はあっさりと快適な生活を取り戻すことができた。
こんなにも簡単に元の生活を取り戻すことができたことに、僕は言いようのない違和感を覚えていた。
そしてその違和感が、熊本に漂っていた雰囲気としての深刻さと、そこから簡単に抜け出すことができたこととのギャップだということに気づいた。
もちろん、阿蘇大橋が落ちて身動きがとれない阿蘇の人達や家が倒壊するなどの大きな被害を受けた人達を始めとした「どうしようもない理由」を抱え、支援に頼らざるを得ない人達はいる。
だがそれ以外の人達は、案外簡単にこの状況から脱することができるんじゃないか。
僕は実家に帰ったが、友達の家でも、親戚の家でもいいし、宛がないならしばらくビジネスホテルに泊まるでもいい。
緊急事態だし、ゴールデンウィークの代わりの旅行とでも思えば出費のことは我慢できるだろう。
熊本は車社会だから大半の人は自家用車を持っている。車を使えば簡単にこの被災地から抜け出すことができるのだ。
仕事は、電気が来てないんだから大半の職場では休業だろう。僕の会社も数日間は臨時休業となった。有給をとってもいいだろう。
地震が起きたのは土曜日の未明だから、土日の間だけでも避難するという選択肢もある。
もちろん県外に出ることを強要することはできないが、何かそこにとどまらなければいけないという思い込みがあるような気がする。閉じ込められたという勘違いがあるような気がする。
ライフラインが機能しない状況では、金銭的に余裕がある人でもその場所に留まる限り、支援に頼らざるを得ない。
余裕がある人は、県外へと出て、自分が支援を受けなくてよい状態にすることが、「本当に支援に頼らざるを得ない人」を助けることにならないだろうか?
その方が、不自由がないからその人自身も時間を有効に使えるし、win-winな結果になると思うのだが。
[追記]
ついにエコノミークラス症候群で死者が出た。
熊本を出さえすれば、あっけないほどに、いつも通りの生活を送ることができるのに。