数年前のある日、僕はあるキャラクターに惚れた。
そのキャラクターのことを深く知りたくて、気づけばGoogleでその名を検索していた。すると、見たことのないファンイラストや、小説作品のようなものが、バンバン出て来るではないか。
「同人誌」の存在は知っていたし、それを「薄い本」と呼ぶ文化も知ってた。「腐女子」を自称する人にも会ったことがあるし、オタク文化を多少は知っているつもりだった。ただ、実際に二次創作作品を楽しんだのは、この時が初めてだった。
検索で訪れたPixivというサイトの中には、僕の好きになったキャラクターのイラストや漫画、小説がかなりの数あった。(そのときはたくさんあるように感じたが、のちにそれは少ないほうだと知る)
それらの作者たちがツイッターをやっていることを知り、僕はすぐにツイッターを開始、作者たちにフォローを飛ばした。
それまでの僕のSNSの使い方といえば、リアルの知り合いとやり取りするか、芸能人や有名人などの発信を遠くから楽しむ、その二択だ。
作者たちをフォローしたときの気持ちは、もちろん後者。フォローを返してもらおうという気持ちはなかった。
ところが現在、相互フォローという形でやり取りしているひとが増えている。
僕は絵も文も書けないので、ただそのキャラクターを好きだと呟いたり、仕事が嫌だとか、友達と遊んだとか、そんな他愛もない話を呟くだけである。
大変ありがたいことだ。
この頃は、そう思っていた。
その思いは、日に日に強くなった。
「同人界隈の人間なら、これは共感できて当然だよね?」という共通認識を、まるで理解できないことが多くなってきて(さらに他の皆さんは理解できているのを目の当たりにして)、僕はふと、こわくなった。
そう、そもそも僕は同人というものを正しく理解していなかった。僕は同人について、「熱狂的なファンがときどき勢い余って創作してしまうだけ、そういう人が地球上に意外にも多く存在していただけ」という認識でいた。
しかし同人文化は、長い歴史を経てここに存在するのであって、暗黙の了解や、さまざまなタブーがある。
ただの消費者で、理解の浅い僕のような人間が、無責任に足を踏み入れてはいけない場所だったのだ。
このところ僕のフォローしている作者たちが、同人界隈…というか、「同人女」というものについて意見を述べている。
「同人女」という言葉自体、初めて知るものだったが、僕の周りは作者も読者もほとんど女性なので、そのカテゴリに該当するのだろう。好きになったキャラクターは男だったから、当然なのかもしれない(僕は男)。
作者たちは主に、このハテナブログというサイトの記事を読んで、思ったことを述べていた。
僕もいろいろな記事を読んでみたが、理解はできても全く共感できない。当然、作者の皆様が述べることにも共感できない。僕は、ただただ己の未熟さを深く反省するしかなかった。
ちょっと前に「コミケのようなイベントでは作者たちが顔を晒すんだから、来る側も顔とツイッターアカウントを申告するのが当然!」みたいなツイートがバズっていたとき、「アカウントや名前を申告?認知ほしいオタクの迷惑行為ではないか」と思ってしまったのだが、同人文化は「同じものを好きな者たちによる輪」であるのに対し、僕は完全にただのファン気分だったのだ。
やはり、一番好きなのは公式のキャラクターなんだ。誰かと盛り上がれなくても、そのキャラクターや作品を応援する気持ちを大切にできれば、僕はそれでいい。
うんこ
💩使え!
ミソジニー
この返信はミソジニー(女性や女性が活躍する文化・"女性的な"感情を抑え込まない表現・"女々しい"性格…などを嫌がる気質)を持った人がしているので、特に気にする必要はないですよ...
どうでもうんち