自分は某上場企業で200以上のメディア・サイトのseoを預かる者だ。
ちなみに預かっているのはすべて自社サービスのサイトで、代理店ではない。
自分(自社)にとって今回のアプデはプラスにもマイナスにもならなかった。例によってぶっ飛んだサイトもあれば、躍進したサイトもある。
eatといえば格好はいいが、その実大規模メディア、ドメインランクの高いサイト、ドメインエイジの古いサイトが過大に評価された先祖返りの印象は自分自身もやや同感だ。
だからと言って、オレはなんとも思わない。
1スタッフとした15年ほどseoに携わってきたので、「またか」くらいだの感興だ。
なによりオレのサラリーは今月も同額支払われる。
報酬がぶっ飛んだアフィリエイターの方とは、受けたパンチの重みが違う。
このタイミングだとイヤな風に聞こえるだろうけど、これは事実だ。
ただし、もう一つの事実としてこれだけはアフィリエイター側の方に知っておいてほしいことがある。
仕事柄SERPで勝ち星をあげるために、いろんな企業からコンサルを受ける。
たとえば麻雀大好き社長のところもいたし、Appleの敵だったところもいる。
だからと言って彼らの持っているノウハウが、アフィリエイターでイケイケの人がもっているノウハウより優れているか?と聞かれたら全力でNOと言いたい。
それに彼らは基本的にクライアント受けのいい、定量的でだれがやっても同じような結果になるノウハウしか言ってこないので、実は大したノウハウではない。
オレが言いたいのはココだ。
特に記事コンテンツに関しては、トップアフィリエイターたちのほうが、そうした組織よりもっと研究できていると思っている。
いつしか個人のseoのアフィリエイトは終わったと喧伝されるようになったが、企業に雇われてつつseoを担ってる立場から見ればそんな風にはちっとも見えない。
でかい資本にアフィリエイト市場が飲み込まれると言う人もいる。
でも100人単位のライターや編集者、1000万円単位の施策をもってしても叶わないアフィリエイトサイトは今だっていくらでもあるのだ。
定量的なアプローチで80点をとる方法があったとしても、取らなきゃいけないkwで10位内のサイトが81点以上のスコアなら、そのノウハウは勝てないノウハウだ。
資本やリソースを振り回しても、seoで無双できるようなノウハウなんてハナからないんだと思う。
資本力のある企業に属するseo担当者も、アフィリエイターの方と同じように、頭を悩ませ、煩悶し、雷に打たれたような錯覚に身を焦がし、そして落胆している。
と言いながらも、オレはアフィリエイターに迎合したいわけではない。
アフィリエイターに言いたいのは、それだけ読者のニーズを汲み取って寄り添える分析力、分析に基づいて行動を駆り立てるコンテンツ力があるのなら、アフィリエイトではなく、自身の手でサービスや商品を創るべきだと思う。
確かにseoアフィリエイトはうまくハマれば利益率の高いおいしい投資だ。
でも肝心のソリューションを他人任せにしてる時点で、限界がある。アフィリエイトは決して万能ではない。
今回seoアフィから退場された方とも、またSERPで戦いたいと。
今度は企業のseo担当者vsアフィリエイターではなく、サービスや商品提供者のライバルとして。
お互い苦汁を舐めながら共に歩んできたのだから、きっとオレたちは戦友だよ。