1年と少し付き合っていた彼女と別れた。
わたしと彼女は小学6年生からの親友だ。同じ中学に入り、別の高校に入って少し疎遠になってしまったが、わたしが大学で完全に孤立してしまい、小中の頃の友達とまた連絡を取り始めたことをきっかけに彼女とまた仲良くなった。
わたしは人間嫌いで独占欲が強い。友愛と恋愛の区別がつかない中学時代から彼女のことが好きで、他の子と遊んでいるのを傍目で見ながら嫉妬の炎を燃やしていたり、そんな状況でも遊びに誘えない臆病な自分にイライラしていたりした。
高校に入ったタイミングで何かの拍子に告白をした。何の勢いだったかはあまり覚えていないが、彼女はわたしのことを拒絶はせず受け入れてくれた。その後付き合う以前にまず友達として仲が良かったので、特に何ということもなく好き同士であるという事実だけ確認したようだったと思う。今思うとお互い恋愛に疎くどんくさかった。
その後あまり連絡を取らなくなったが、その間彼女には彼氏が出来たり別れたりまた出来たりした話だけは聞いていた。その頃のわたしは別に告白はしたものの彼女と付き合っている訳でもなく友達として仲が良かっただけで十分だったのだが、彼氏を作っている事実に少し妬いた。
人間嫌いの特徴として、「人のことを信頼して裏切られることが嫌なので、最初から相手のことを嫌いな態度を取って予防線を張る」というのがあるらしいのだが、そのときのわたしは思いっきりそれを実行していた。とにかく彼女に素っ気ない態度を取って、自分が傷つかないために距離を取ろうとしていた。
その後わたしが大学に入る頃に彼女は3人目の彼氏が出来て、少ししたところで彼女は一人暮らしを始めた。その行動にわたしは「すぐとは言わなくても、今の彼氏と結婚するのだろう」と思った。また傷つきたくなくて、彼女のことをもっと嫌いになっていようとしていた。
その後わたしが大学3年くらいのころ、彼女と同じゲームアニメが好きになり意気投合した。オタクの話をしている間は彼女の嫌いな部分を忘れていられたので、一緒にイベントに行くようになった。
何度か一緒にイベントに参加し、イベント帰りにわたしが家に帰るのがめんどくさくなってしまい、そのまま彼女の家に泊まることになった。その夜彼女はわたしに告白してきて、懺悔のように今までの心境を語り始めた。
わたしが告白してきたのにその後彼氏を作って裏切った、今の彼氏とも上手くいっているわけじゃない、親友として恋人として好きなのかもう10年以上共にして分からなくなってしまったけど、ずっとわたしのことが好きだ、特別な存在でいてほしい
そうわたしに告げてきた。はやく縁を切ろう、嫌いになってしまおう、と思っていた気持ちが魔法のように溶けて消えてなくなって、その日わたしは彼女の告白を受け入れた。
その日からほぼ毎晩のように彼女とは通話をし、オタクなイベントにも、デートスポットにも、色んなところへ行った。毎日楽しくてとなりにいれるだけで幸せだった。
ただ、わたしはあまりにもちゃらんぽらんな性格で、20代後半に足をかけ始めた今でも社会人ではなくフリーターだった。これがしばらくのわたしの課題で、行動はしないくせにどうにかしなくてはいけないと気持ちだけ焦っていた。
彼女と一緒にいると楽しくて幸せなことばかりに目を向けてしまって、クズなわたしはしなくてはいけないことから目を背けていた。このことについて何度か彼女に相談して、一度距離を置いてほしいとお願いをしたこともあった。忘れっぽい彼女とつらいことからすぐ逃げてしまうわたしの相性があまりにもピッタリで、そのお願いは2日と持たずバカハッピーな日常を始めてしまっていた。
付き合い始めてから1年と4ヶ月ほど、彼女が忙しくなったり、わたしが思い出したかのように自分の状況を思い出したりして、ほぼ毎日続いていた通話も少し疎かになっていた。どんな小さな出来事でも彼女に話していたのに、相談したいことがたくさんあるのにいつになっても言えない。落ち込みやすいわたしは外が寒くなってきて更に落ち込みやすくなっていた。
その頃彼女は会社の同僚とディズニーに行く予定があると話してくれた。わたしは12月の彼女の誕生日に、サプライズでディズニーに連れていってあげようと画策していたこともあり、その1ヶ月前に、たとえアフター6でも、先にディズニーに行かれてしまうのはかなりのショックだった。
その他にも小さなことがいくつも重なり、わたしはついヒステリーを起こし「ちゃんと職に就いたり時間を確保して自立したい、一度距離を置かせてほしい」と別れを切り出してしまった。本当の本当の本当は別れる気はあまりないのだが、0か100かでしか物事を考えられない人間嫌いゆえにこういう言い方しか出来なかった。
やさしい彼女は「前にも一度距離を置こうと言ったのに、離れるのが嫌で見て見ぬふりをしてしまった。前に進みたいと決断してくれてありがとう」と別れを受け入れてくれた。
今後は一度仲の良い友達に戻ると話し合ったが、お互い嫌いでも何でもないのに別れることになってしまってとてもつらいが、全てわたしの責任であるし、少し後悔があっても前に進んでわたしを正さなければならない。
うんち
今日も女のレズ長文