ついさっきスーパーまで行ってどさっと1箱、ストロングゼロの500mlの24本入りを買ってきた。
これを来月8日までに飲み干すわけだから、ざっと計算して1日2缶、1,000mlは呑むことになる。
みたいな。
さて、酒は中1から飲み始めたと昨日書いたけれど、今日はそのことについて振り返ってみようと思う。
あー、でも、まだ酔いが足りないかもしれない。
今手に持っているストロングゼロをまず一缶空けてから、キーボードを叩くことにしましょう。
……。
呑み干した。てことで、もう一缶。
にしても不味いな、ストロングゼロ!
ちなみに葡萄ダブルを今呑んでいるが、安いウォッカ特有の、あのザ・アルコールな苦味がなんとも言えない。それを無理やりぶどうの香料で消した感じも、うん、なんとも!
なーんて悪態を吐きつつ、でも、人生で一番飲み干した酒缶は間違いなくストロングゼロの自分である。
手元に酒がないとき、とりあえず手軽に安くて簡単に酩酊するにはこれは最適すぎるのだ。
500mlのストロングゼロをぐいぐいと呑みつつ、〆には鬼ころし。あとはタール11mgの重めのラッキーストライクなんかの煙草もつまみにして。
そうすればほら、たったの300円程度で酔っ払いの出来上がりだ。
300円の処方箋。
高校時代から続く、いつまでも煮えたぎっている自己嫌悪だって、とりあえず思考の端には追いやれる。
延々と続く毒にしかならない退屈な時間を、この瞬間だけは確かに、こいつらは薬になって埋めてくれるのだ。
……なんの話をしたいんだっけ? ああ、思い出した。
んー、じゃあ。さて、振り返ってみるとするけれど。
ええと、自分が初めて酒を飲んだのは中学一年の冬……7年前のことになる。
ちょうど7年前。
2010年12月23日のことだ。日付だってちゃんと覚えている。
その日は友達の家でクリスマスパーティーだった。メンバーは曖昧だけれど、六人程度。全員、小学校からの幼馴染だ。そいつらとは今でも仲は良い。
酒を持ってきたのは吉田くんだった。
吉田くんはこの小学校メンバーの中では一番アウトローな存在で、不良を嫌いつつ、行動は不良そのものみたいなやつだった。2010年の当時は、脱法ハーブなんかがまだギリギリ滑り込みで出来ていた時代で、吉田くんはドラッグやアルコールなんかの知識を中学1年生ながら無駄に溜め込んでいた。そんな吉田くんを僕は若干尊敬さえしていた。
彼の存在は、部活も何もない暇な中学生であるぼくにとって、ある意味の「非日常」だったのだ。
わんやわんやと騒ぎ立てて、お菓子やジュースなんかにそろそろみんなが飽きてきたころ、吉田くんは青色の水筒を得意げにカバンから取り出して、
ひとこと。
「酒、持ってきた」
と言った。
――たぶん、そのとき一番その言葉に興奮していたのは自分だったと思う。
吉田くんが飲むやつは、とみんなに訊ねて、ぼくは「飲む! 飲む!」と目を輝かせて挙手した記憶がある。
そうしてにやっと笑った吉田くんは、ぼくのグラスに水筒に入った酒を注いでくれた。
茶色の液体。あとになって知ったことだけれど、ブランデーと呼ばれる種類のものだった。
ぼくは余っていた三ツ矢サイダーでそれを割って、ごくっと勢いよくグラスを呷ってみた。
甘い。
なんか、ケーキのにおいに似てる。
それが生まれて初めてのお酒の感想。当時中学一年生のぼくが抱いたお酒への感想だった。
それからお酒はこのクリパのメンバー中で黙認化されて、新年、進級、七夕、ハロウィン、そういう行事を口実にしては酒を呑む日常が始まった。
それはたぶん今もおんなじで、お酒の味が良いからだとか、そんな理由で呑みたいと思ったことは一度もない。
これに尽きた。
たぶん、LSDだとか、大麻だとか、そういうものの代替え品として使っていたのだ、当時の自分たちは。
こうして中学一年生にしてぼくは、暇な日常からそこそこ楽しく脱するためのツールを知ってしまった。
ただそれだけ。
自分が酒を飲み始めたのは、こんな経緯。
ある意味では健全だった当時の酒の飲み方は、高校に入ってから一変し始めるわけだけれど、それは明日書いてみようと思う。
あー、ほんと、ストロングゼロは不味いなあ。でも酔いが足りない。
だからもう1缶追加しようと思う。
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