2012-04-02

(雑感)Facebookに見る実名主義と経歴社会

日本Facebook流行らないと言われていた。(実際には利用者数は増加し続けている訳でその懸念はどうだったのかというところに疑問を感じたりもするのだが)流行らないと思われていた理由に実名主義日本で受けないというものがある。実際、Facebook上にはニックネームらしい人物の多数登録されているので実名主義が完全に浸透したというわけではなさそうである

 そこで、日本で何故実名主義流行らないかを考えてみた。

個人の経歴に対する考え方の相違

 経歴に対する考え方が日本アメリカでは決定的に異なっている。どう異なっているのか?

日本

各個人の人生全てを判断しようとする。

アメリカ

各個人の成功歴を判断しようとする。

と私は考えている。つまりアメリカにおける経歴の考え方は、ある特定の個人がある行動を達成させるだけの能力があったのか、また現在その能力を有しているのかという判断指標であると私は思うわけである

ここではその例を一つあげようと思う。「マイクタイソン」と「江夏豊」を比較してみる。

マイクタイソン江夏豊

この二人を同列で並べるのは少し馬鹿げているかもしれないが、共に覚せい剤経験者でありその国のスポーツ分野において多大なる貢献をした人物という点では変わらない。

マイクタイソンの悪歴

耳噛み事件

翌年6月28日に行われた再戦では、ホリフィールドWBA世界ヘビー級王座に挑戦するが、耳噛み事件(雑誌等で世紀の噛み付きとも称された)を起こし、2回の耳噛みにより3R終了時に失格負けとなった。この反則行為により、試合後はリング上で大混乱となり、一年間のライセンス停止処分を受けた。

1999年に復帰するも、年に1試合程度と試合間隔が極端に開くようになる。2002年6月8日にレノックス・ルイスの持つWBCIBF、IBO世界ヘビー級王座に挑戦。結果は8RKO負け。2003年6月暴行容疑で再度逮捕

2004年4月15日K-1試合出場契約を結ぶ。日本国内でのプロモート契約であるが、薬物犯罪者という理由で日本に入国できなかったため、実現は不可能であった。2004年7月30日、復帰戦となるノンタイトルマッチで1ラウンド中盤で膝の靭帯断裂。その怪我が響き、ダニー・ウィリアムズに4ラウンドKO負け。2004年12月、器物損壊容疑で逮捕

波乱に満ちた生活

2006年12月29日自動車ナイトクラブから帰宅する途中にパトカーと遭遇。衝突しかけた折りに取り調べを受けた際、飲酒運転およびコカイン使用所持(再犯)が発覚したことにより逮捕された。2007年11月19日禁固1日と執行猶予3年の判決

2008年5月16日ジェームズ・トバック監督によるドキュメンタリー“Tyson”が第61回カンヌ国際映画祭のある視点部門で上映された。同日行われた記者会見では、タイソン本人が作品の題材となった自らの人生について語った。

2009年6月6日ラスベガスで3度目の結婚式を挙げた[4]。11月12日ロサンゼルス国際空港自分家族写真を撮ろうとしたカメラマンともみ合いになり暴行をした疑いで逮捕されたが、その後証拠不十分のため不起訴処分となった。

2010年7月2日メッカ巡礼のためサウジアラビア入りをする[5]。

表彰歴(実績を除く)

国際ボクシング殿堂

2011年6月12日ボクシングを志してから目標でもあった国際ボクシング殿堂への殿堂入りを果たす。

WWE殿堂

ライセンス停止中の1998年3月29日アメリカのプロレス団体WWEの『レッスルマニアXIV』のメインイベントにて特別レフェリーを務めた経緯から2012年3月31日WWE殿堂に迎えられた。


江夏豊の悪歴

1993年3月3日覚醒剤所持の現行犯で、覚せい剤取締法違反により逮捕される。覚醒剤の所持量が多かったため、初犯ながら懲役2年4ヶ月の実刑判決を受け静岡刑務所に服役、名球会からも退会した(これについては自主退会とも、金田正一会長による除名とも言われている。現在は復帰)。1995年4月27日に仮釈放され、出所後は野球解説者・評論家に復帰した。

表彰歴

なし

何故江夏豊野球殿堂入りを果せないのか

一時の気の迷いで薬物に手を出し、自ら指導者の道を断ってしまったことを悔やむ声は多い。また現在の選定方式で江夏が選ばれる事はもう無いが、野球殿堂入りを熱望するプロ野球関係者も多い。

とあるように野球殿堂入りを望む人間も多い。にも関わらず殿堂入り果たしていない。世界記録であるシーズン401奪三振、最優秀救援投手5回、オールスター9連続三振ノーヒットノーラン達成。功績から考えれば殿堂入りをすべきものである。これがアメリカ社会であったならばマイクタイソン同様に殿堂入りしているだろうと私は考えている。マイクタイソンはその悪歴を有しながら殿堂入り果たしている。これは彼のその分野における功績のみが評価されたものだと言ってもいい。必要なことは成功、実現したという経歴であって決して悪歴ではない。しかし、日本に至ってはそうはならない。一度でも道を踏み外せばどれだけの実績を持っていても社会的に評価されなくなってしまう。そのことを表しているいい例だと私は思っている。

実名主義の浸透に望むこと

これは私の希望である実名主義の浸透の鍵を握るのは経歴に対する考え方にあると私は思っている。一つの汚点によってその後の人生全ての功績が無駄になるのが今の日本だ。だからこそ実名を避け匿名を利用する人が多いと思うのである。経歴において必要なことは過去の失敗や悪行ではない。これから成そうとしていることが成功可能かどうかにある。あって欲しいというのが私の意見だ。Facebookに望むこと。それは実名主義の浸透によって今の日本の経歴に対する考え方を一掃して欲しいと思うのである。仮に日本FaceBook実名主義が浸透する時には、経歴に対する考え方は変わっているであろう。失敗しても立ち直れる世界。何らかの理由により犯罪者となった者が更生することのできる社会。それを私は望むのであり、Facebook上での偽名利用は止むを得ないのではないのかと思う。。

以下参照及びに引用
マイクタイソンに関する事項

マイク・タイソン - Wikipedia

江夏豊に関する事項

江夏豊 - Wikipedia

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