2018-01-18

トイアンナさんの例の4°Cの記事、はっとくよ

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2016-12-21

クリスマス4℃アクセサリーを貰って喜ぶ女はチョロい

4℃というジュエリーがある。市場が縮小する中で着実に売上を伸ばすトップブランドであり、ハート形とピンクゴールドの組み合わせなど甘々なデザインが特徴。SweetCanCamなど女性誌でも引っ張りだこで、結婚指輪としても人気がある。

その一方で、「4℃ダサい」という意見も根強い。4℃女子高生から女子大生を主に支持を受けているブランドで、似合いそうな服は真っ白なコートパステルカラーバッグ。アラサーほとんどが着るのをためらう色合いだ。価格帯は2万円台がボリュームゾーンで決して安くもない。「だったら、年相応のブランドがいい」という気持ちはわかる。

年齢層を無視しても、4℃が背負う王道イメージも私のような日陰者にはずしんとくる。デザインモチーフハート型、ピンクディズニー。ううっ、胃もたれする。年末年始の繁忙期を『日曜日よりの使者』を流して乗り切っている痛いアラサーに何てことするんだ。4℃が悪いんじゃない。こっちの感性が悪いんだ……。

4℃クリスマスプレゼントでよく登場する。

ほとんどの男性ジュエリーブランドに詳しくない。若いうちから女性ジュエリーに詳しかったら業界人かよほどの遊び人だろう。だからクリスマスプレゼントに困る。「彼女 プレゼント」で検索するとネックレスリングなど貴金属お勧めに出てくる。検索1位で出てくるサイトお勧めティファニーオープンハートか、4℃ハートモチーフティファニーの方が高いし、どっちも王道なら4℃かな……。と、直前になって男性は慌てて店へ駆け込む。相手4℃ティファニーが好きで選んだのでもない限りは、プレゼントしたら彼女笑顔がどうも引きつっている……という顛末になる。

「貰いもの文句を言うなんて」という層もいるだろうが、彼氏からプレゼントはおいそれと捨てたりできないかしんどい。次回のデートにはつけないと気まずいし、さりとて合わせる服もない。いっそ白いワンピース、買うか…? ムリムリ。彼の検索結果を恨むしかあるまい。

何歳になっても4℃で心から喜べる女性はチョロい。王道ファッションを好むと分かっているからだ。リッツ・カールトンディズニーランドパリ旅行と喜びそうなもの想像できる。従って男性プレゼントを考える時間も少なくてすむ。どれもお金さえ払えば手に入るから彼女笑顔をたやすく手に入れられる。

その点、王道でない私のような人間のなんと面倒なことか。4℃が嫌なのは「この年だからヴァンクリがいい♡」とかそういうことじゃなくって、自分の好みを元に熟考してほしいからだ。今年なら私は手間暇かけた料理シリアへの寄付をしてくれたら嬉しい。そういうねじくれた願望には「王道プレゼントをくれる君は、私のことを本当に考えて選んでくれたのか」という答えのない問いが待っている。彼にとってみれば、プレゼントを慎重に選ぶ苦痛が毎年続く。去年あげたものと同じものでは済まないからだ。

王道を好む女性は「浅はか」「チョロい」というそしりと引き換えに、男性思考コストを大幅に削減しているのであるクリスマス1日前に駆け込んだ店で手に入る愛情を喜んでくれる。それはなんと大らかな性格なんだろう。こっちは何てワガママなんだろう。

から4℃を喜ぶ女性馬鹿にして「私は違いが分かる女だから」なんて振るまえやしない。それは4℃という優れたブランド踏み台にして自分をお高く見せようとする、別の呪いに過ぎないのだからディズニーなんて絶対行けない、ピンクハートなんて耐えられない。そんな自分相手にしてくれるパートナー候補の数は絶対4℃を喜ぶ王道女子より少ない。わかっちゃいるけどmiu miu♡Tiffany♡になるのはムリだなあ……そもそもはてなブログを選ぶ女なんだからさ。

もしあなたが私と同じように4℃で喜べないなら誇りも抱いてほしい。単なるアンチ王道になって「私は違いがわかる女だから4℃は選ばないのよ」なんてつまらない態度になるのはもったいない。どのブランドにも駄作や傑作はあり、4℃もその例外ではない。

けれど「ああ、これじゃなくていいかな」と思うあなたを含めた複数価値観がこの世にあれば、多様性生まれる。価値観が一つしかない社会では「絶対開成から東大へ入るのよ」なんてベクトルが一直線のママが生まれしまう。価値観は1種類ではない。子ども4℃を好きになろうが自作ネイティブアメリカン衣装を着ようが、「いいじゃん」と言える度量は多様性から生まれる。

将来子ども彼氏4℃を貰ったら「いい彼氏じゃないの、大事にしなさいよ」と言ってあげられるように、同じくらい自分価値観大事にしていい。どちらが優れているわけでも、劣っているわけでもない。

ただ、もし王道プレゼントもっと言えばプレゼントをもらうこと自体も苦手なら自分王道女子のように大らかな女ではないと自覚しておきたいし、そんな人間クリスマスプレゼントを欲しがるなら「これ買って」と指定すべきだろう。ややこしい好みなのにプレゼントサプライズがいいなんて、モノを貰うプロセスだけ王道サプライズにあこがれてしまうのは都合がよすぎる。

かつては私も「クリスマスに欲しいもの自分から言うなんて、せびっているようで失礼なんじゃ」と思っていた。その結果サプライズでもらったのは高さ1mほどあるサルの置物、自作小説、私のために作られた曲たちだ。ハッキリ言って、4℃貰ったほうがマシだった……。そう思うくらいなら自分ブツ指定すべきである。男へ女向けブランド知識を与えることなサプライズ甘えるな

お互いに同じくらいの予算で前からしかったものを交換したいと言えば、王道女子ターゲット人間も納得してくれる。4℃を喜べるなら、自分の大らかさに自信を持って。4℃を喜べないなら、チョロくない女として誇りを持とう。優劣を付ければ、そこに単なる「王道への僻み」が生まれしまうから。そして自分が面倒な側に立つのなら、クリスマスは本当にギフトを贈り合うべきなのか?サプライズである必要はあるのか?と、根底から面倒な疑問を呈しようじゃないか

メリークリスマス

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