「脚注」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 脚注とは

2010-02-17

ブランチャードはリフレを支持も否定もしていない件について

http://anond.hatelabo.jp/20100216112730

明快かつ痛快な解説。ただ一点だけ同意できない点があるのです。

池田先生なんかよりずっと英語が読めている我らが増田一同の代表氏曰く、

リフレ派の人たちが主張するとおり、「ゼロ金利制約に陥っても、中銀が高めのレートでインフレターゲットを実行すればデフレから脱却できる!」のであれば、なにも4%のインフレを許容してまでゼロ金利回避する必要などありません。処方箋はあるのですから、それを粛々と実行して安定成長へと復帰すればよろしい。」

おっしゃる通りです。ただし、「中銀が高めのレートでインフレターゲットを実行すれば」という点がなかなかに厄介な障害なのです。

ブランチャード他は以下のように指摘しております(素晴らしい訳を利用させていただきましょう)。

日銀が将来のマネーサプライ増と将来のインフレとにコミットする能力ないしは意思に欠けるからであると片付けられてしまった」

「中銀が高めのレートでインフレターゲットを実行する」能力も意志もないのです。処方箋はあるのに肝心の中銀がそれを採用しようという意思がないのです。

こんな中銀ですから、平時においてインフレ率を高めに誘導しておく必要が、すなわち名目金利引き下げの余地を残しておく必要があるのです。

名目金利引き下げの余地を残しておいて流動性の罠に陥らないようにしておかないといけないのです。

というのも、この国の中銀は将来のマネーサプライ増と将来のインフレとにコミットする能力も意思もございませんから、一旦流動性の罠に陥ってしまえば、長引くデフレ不況という辛い未来約束されているからです。

そういうわけで「リフレ政策があれば流動性の罠など恐るるに足らない、だから4%のインフレ率なんか必要ない!」と高らかに宣言することはできないのです。

将来のマネーサプライ増と将来のインフレとにコミットする能力も意思も欠いた中銀だからこそ、4%のインフレ率が必要となるのです。

将来のマネーサプライ増と将来のインフレとにコミットする能力も意思も欠いた中銀だからこそ、流動性の罠など恐るるに足るのです。

流動性の罠に陥らないようにするために、4%(具体的な数値は検討の余地があるでしょう)のインフレ目標が必要になるのです。

ただ、以上の話はいかにして流動性の罠に陥らないようにするかという話であります。

一旦流動性の罠に陥ってしまった経済がいかにして流動性の罠から脱却すればよいのか、という話とは次元の違う話です。

つまりは、ブランチャードらによるインフレ目標4%の提案は現在日本経済が抱える問題、いかにして流動性の罠から抜け出したらよいのかという問題とは分けて考えるべきなのです。

ブランチャードはリフレを支持もしていなければ否定もしていないのです。

ブランチャードは「いかにして流動性の罠に陥らないようにすればよいのか」を問題にしているのです。

リフレ政策というのは、「いかにして流動性の罠から抜け出せばいいのか」という問題に対する一つの処方箋であります。

「いかにして流動性の罠に陥らないようにすればよいのか」を問題にしているブランチャードが、「いかにして流動性の罠から抜け出せばいいのか」という問題への処方箋であるリフレ政策を支持するはずも否定するはずもないのです。

そもそも取り組んでいる問題が違うのです。

(ただし、ブランチャード他はリフレ政策の有効性もきちんと指摘しております。再度素晴らしい訳を利用させていただきますと、

なぜなら、中央銀行が将来の高い名目マネーサプライ成長率とひいては将来の高いインフレーションコミット訳注約束)できるなら、中銀は期待インフレ率の上昇によって将来の予想実質金利を低下させ、それによって現在の景気を刺激することが出来るからだ(脚注

この文章にはEggertsson and Woodford (2003)への参照がなされていますから、ブランチャードら自身の意見というよりは、こういう議論もあるよ、という紹介にすぎないのかもしれません。この点に留意しつつも、「中央銀行が将来の高い名目マネーサプライ成長率とひいては将来の高いインフレーションコミット訳注約束)できるなら」流動性の罠から脱出できる、という話でありますから、流動性の罠から脱出するためのリフレ政策を支持していると読めないこともないでしょう。)

2010-02-16

ブランチャードはリフレを支持していない件について

リフレ村の方では「ブランチャードがインフレ率を4%前後に誘導することに言及した」ことで色々と盛り上がっているようでありますな。

http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20100214#p2

要するに、マクロ経済学大御所ブランチャードが「今まではインフレ率は2%前後に誘導するのが望ましいとされていたが、2%程度だとゼロ金利に陥りやすいので、もう少し高めの4%前後インフレ率を誘導した方がいいのかもしれない」という論文を発表したと。で、日頃から高めのインフレターゲットによる景気回復を主張なさっている皆様が盛り上がったという構図のようであります。

で、それに対して(直接言及があったわけではないものの)、我らが池田先生が果敢に反論。

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51377205.html

あちこちで話題になっているIMF論文をざっと読んでみた。日経の記事には「平時から4%など高めの物価上昇率を容認し金利水準も引き上げることで、金融危機のような経済ショック時の利下げの余地を広げることが望ましい」と書いてあるが、この記者は明らかに原論文を読んでいない(か英語が読めない)。論文にはこう書いてある:

Should policymakers therefore aim for a higher target inflation rate in normal times, in order to increase the room for monetary policy to react to such shocks? To be concrete, are the net costs of inflation much higher at, say, 4 percent than at 2 percent, the current target range?

[...]

Perhaps more important is the risk that higher inflation rates may induce changes in the structure of the economy (such as the widespread use of wage indexation) that magnify inflation shocks and reduce the effectiveness of policy action.But the question remains whether these costs are outweighed by the potential benefits in terms of avoiding the zero interest rate bound.

と書いており、むしろ高いインフレ目標には否定的だ。


うわぁ。読めてない。全然読めてないよ池田先生。ここでブランチャードが書いているのは、

ということであって、「高いインフレ目標には否定的」なんてこの段落から読み取れるわけがありません。これでは突っ込まれてもしょうがない。池田先生にはエントリーをアップする前に深呼吸を3回することをお勧めしたいと思います。


さて、一方でリフレ村で給食当番をなさっているらしい矢野先生は、高らかに以下のエントリーをアップされました。

http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20100215/p1

主要国のインフレ目標「平時から4%に」 IMF提言

(以下略)

「まあ、当然の話だよね」とリフレ派なら誰もが思う訳ですが、(以下略)

リフレ政策論争を巡って、誰が正しくて誰が間違っていたのか?」が明らかになる日が近づいていると思います。


…いや、先生ブランチャードの論文リフレを全然サポートしてません。ちょっと考えれば分かる話です。なぜブランチャードは2%ではなく4%のインフレを検討課題としてあげているのでしょうか?ご自身も翻訳されているとおり、「ゼロ金利制約(それ以上利下げできない状態)にハマるリスク回避するため」です。リフレ派の人たちが主張するとおり、「ゼロ金利制約に陥っても、中銀が高めのレートでインフレターゲットを実行すればデフレから脱却できる!」のであれば、なにも4%のインフレを許容してまでゼロ金利回避する必要などありません。処方箋はあるのですから、それを粛々と実行して安定成長へと復帰すればよろしい。

ブランチャードらがここまで繰り返しゼロ金利制約の問題を強調するのは、その処方箋が当てにならないと判断したからです。この点を明確にするために、以下でブランチャード論文の一節を翻訳します。この論文

  1. What we thought we knew (以前はコンセンサスとして認められていたが、今回の危機で否定されたか、疑問符が付いたアイデアを列挙している)
  2. What we have learned from the crisis (文字通り、今回の危機の教訓)
  3. Implications for the design of policy (今後の経済政策へのインプリケーション)

という3部構成になっており、問題の4%インフレは第3部の一項目です。以下で翻訳するのは第1部のB節、つまり「今や否定されつつある過去コンセンサス」について語った一節です。

http://www.imf.org/external/pubs/ft/spn/2010/spn1003.pdf

B. Low Inflation

インフレーションはただ安定しているだけでなく、非常に低く抑えられているべきだ(多くの中央銀行は2%前後ターゲットに選んでいる)」という広いコンセンサス(increasing consensus)があった。これはインフレによって流動性の罠へ陥ってしまうのではないかという議論へと繋がった。低い平均インフレは低い平均名目金利を招き、そして名目金利ゼロ以下には下げられないので、低インフレの下では不景気の際に利下げ(金融緩和)の余地が小さいと言うことになる。しかしながら、この低インフレ危険性は低いと見なされた。なぜなら、中央銀行が将来の高い名目マネーサプライ成長率とひいては将来の高いインフレーションコミット訳注約束)できるなら、中銀は期待インフレ率の上昇によって将来の予想実質金利を低下させ、それによって現在の景気を刺激することが出来るからだ脚注)。そして、それほど景気へのショックが大きくない世界では、2%のインフレがあればゼロ金利制約を回避するのには十分だと思われたのである。こうして、議論の焦点は、コミットメント重要性と中央銀行インフレ期待への影響力へと絞られたのである。

大恐慌時に発生した流動性の罠、それに伴うひどいデフレと低い名目金利は、もはや歴史上の出来事であると認識され、そのような政策の失敗は今や回避可能であると考えられた。1990年代日本経験、すなわちデフレゼロ金利および長く続く不景気は、この認識の前に不愉快に立ちふさがる問題だった。しかし、これは日銀が将来のマネーサプライ増と将来のインフレとにコミットする能力ないしは意思に欠けるからであると片付けられてしまった(公平を期しておくと、Fed日本経験を無視したわけではなく、2000年の初めにデフレリスクを憂慮した論文を発表している)。

脚注ではEggertsson and Woodford (2003)が参照されている)

ブランチャードらがなぜゼロ金利流動性の罠)に陥るリスクを重視するのか、このB節から明らかであると言えると思います。 特に太字で強調した部分を参照してください。どこかで見たことがある主張ではありませんか。少し分かり易く言い換えれば、リフレ政策が役に立ちそうにないから、「低インフレによって流動性の罠へ陥ってしまうのではないか」という懸念が復活しており、だからこそリフレ政策が必要になるような状況に陥らないように政策を運営すべきだと彼らは主張しているのです。4%のインフレ率というのはそのための政策案です(ただし、ブランチャードらもイマイチ自信がないのか、6つ挙げられた政策オプションのうち、この4%インフレの案だけは表題にクエスションマークが付いています)。

紅茶を片手に「まぁ、当然の話だよね」などと余裕をかましている場合ではありません。さぁ、今こそ高らかに「リフレ政策があれば流動性の罠など恐るるに足らない、だから4%のインフレ率なんか必要ない!」と宣言を!

外野増田池田先生矢野先生の熱い戦いを心から応援しております。

2009-10-18

妙に詳しい解説ありがとう

究極超人あ〜る - Wikipedia」の脚注より。

「基本はトライX、これを4号紙か5号紙で焼いてこそ味が出る」と鳥坂は述べているが、トライXは所定の感度通りにD-76処理を行った場合、やや硬調に仕上がる傾向がある。また、印画紙は号数が上がるほど硬調になり、標準としては2号紙や3号紙が用いられることが多い。鳥坂の説明どおりにすると、それの良し悪しは別問題として、非常にハイコントラスト写真に仕上がってしまう。ただしトライXとD-76処理は世界標準とも言え、さんごの言う「基本はネオパンSS」は日本でしか通用しない。また、ネオパンをフジドール/スーパープロドール処理した場合、軟調になる特性を持っている。

なんというかこう・・・

2009-10-08

下手な文章だと思わせない3つの法則

http://anond.hatelabo.jp/20091006192224

上の記事によれば、下手と思わせない文章を書くには「繰り返しを避ける」ことだけを気にかければ十分であるらしい。しかし、私はこれでは不十分だと思う。なぜなら、「繰り返しを避ける」ということの意味が明らかにされていないからだ。たとえこ法則を知ったとしても、実践することは困難である。具体的で実践的であることに注意すると、下手と思わせない文章を書くには、少なくとも以下の3点に留意する必要があるだろう。

  • "内容の繰り返し"を避ける(構成の段階)
  • 1文を"可能な限り"短く記述する(記述の段階)
  • 接続詞で文と文の関係を明らかにする(推敲の段階)

以下、それぞれについて詳説する。

"内容の繰り返し"を避ける(構成の段階)

下手と思われてしまう文章は、たいてい書きたい内容が整理されていない。同じ内容を、表現や話題を変えて何度も繰り返し書く。そのため、書かれた文章全体の内容の密度が低くなり、結果として読者に退屈な印象を与えてしまう。読者の眼を常に文章に惹きつけるためには、内容の繰り返しを避けて、文章全体の「意味の密度」を高める必要がある。

具体的な方法としては、MECE分析やKJ法などの論理的思考のフレームワーク活用することが挙げられる。これらを活用することで伝えたいことを排他的命題群として整理することができ、内容の繰り返しが起こりえなくなる。ただし、もしあなたがブログなどのちょっとした文章を書きたい程度であれば、文章を書く手を一旦止めて自分は何を伝えたいのか」「伝えたいことは幾つあるのか」と問うだけでも十分効果的である。

1文を"可能な限り"短く記述する(記述の段階)

書きたい内容が十分整理できたら、次はそれを文章にしていく。この段階で注意してもらいたいのは、読点を多用して無意味に1文を長くしないことだ。1文を長くすると、それだけ文に込められた意味が多くなる。人の認識能力には限りがあるので、あまりにも長いとその文が伝えたいことを忘れてしまうだろう。1文にはできるだけ1つの主張のみを割り当てて、意味を明確にすることが重要である。具体的には読点を多用しないことが最も効果的だ(注1)。

また、文を短くすることで、自ずとその文の種類が明らかになる。具体的には「断定」か「類推」か「願望」か「事実記述」かのどれかが明瞭になる。それゆえ、文末の表現も広がりが生まれ、元記事で指摘されていた問題も解消される。この法則もまた、記述の段階における「繰り返しの回避」の戦略なのである。

接続詞で文と文の関係を明らかにする(推敲の段階)

ひと通り文章が書けてきたら、文と文の関係を見直していくことが重要である。文章を読むということは橋を渡るようなもので、文の間につながりが無ければたちまち先に進めなくなる。下手と思わせない文章は、文と文のつながりが明瞭で読者に疑問を起こさせないものだ。

文と文の関係を見直す具体的な方法としては、すべての文に接続詞を挿入してみることが挙げられる。なぜなら、接続詞は文章間の論理関係を明示するため、文のつながりが不適切であればそれがすぐに明らかになるからだ。

挿入して不自然であることが分かれば、間に文章を加えるなり、文の順序を入れ替えるなりして調整していく。もしあなたがどの接続詞を使えば良いか分からないのであれば、それは文と文の繋がりを考えずに書いてしまったということだ。いちから書き直す必要があるだろう。このように、接続詞の挿入は書き手に具体的な修正案を考えさせる一種の指標となるのである

ただし、この手法はあくまでチェックのための方法であり、実際にすべての文に接続詞を挿入する必要は無い。むしろ論理の転換といった重要な箇所以外では、接続詞はできるだけ省略したほうが文章が滑らかになる。接続詞の詳しい扱い方については、野矢茂樹氏の名著『論理トレーニング』『論理トレーニング101題』を参照されたい。

まとめ

以上、私が考える「下手と思わせない文章術」について述べてきた。上の3点は一見するとまとまりが無いように思われるかもしれないが、実は文章を書く上で重要意識が貫かれている。

それは、「文章を書くことと内容を考えることは、常に一体である」ということである。

私たちが考えることは、ある程度ことばに影響を受けている。言葉なくして、人は自分の思考をまとめることはできない。したがって、文章が下手であるということは、考えていることが整理されていない証拠なのである。文章と内容のつながりを考えず、ただ表面的な修辞に拘っても文章の下手さはいささかも改善されない。文章を書く人には、常にこの点を意識していただきたい。

最後に、この文章はブログの記事にしては長く端的ではないので、下手な文章に該当してしまうかもしれない。もしあなたが、私の文章に問題があると感じるならば是非言及していただきたい。そこからまた有益な「文章術」が生まれてくるかもしれないのだから。

脚注

注1 : 「1文を短くせよ」と主張すると、たいてい提出される反論に「小説日記などのような情緒的な文章では、1文が長くて面白い文章もあるではないか」というものがある。しかし、その種の文章にも、実はこの法則は当てはまるのだ。小説における文章は、主に人の「認識と思考の流れ」そのものを記述するためにある。人の認識や思考はとめどなく続くものであるから、日常の文章よりもどうしても1文が長くなってしまう。小説の1文が長くなるのは、そうなる必然性がある。逆に人の思考や認識の転換を反映せずに、いつまでもだらだらと1文を続ければ、たとえ小説だとしても下手な印象を与えてしまうだろう。いかなる文章においても、文の長さの必然性を問い、可能な限り短くすることは重要である。

2009-09-28

誤解を恐れず言えば、姫島村のは「ワークシェア」ではない(長文注意

だって西洋ワークシェアという概念が編み出されたのとは全く独立に、かつ、全く異なる動機・背景で発案されたものだから。

姫島村方式』とワークシェアとの共通点と相違点

リーマンショックからこのかた、雇用情勢の悪化で「今度こそワークシェアしかねえ……!」という機運が国内でも出てきている昨今、大分県姫島村、つうか姫島村役場の事例が「国内におけるワークシェアの元祖」であるような文脈で各マスコミで持ち上げられている。うんまあ、『賃金を抑えてその分たくさん人を雇いましょう』という手法そのものはワークシェア的ではあるし、かかる手法において国内最古と言われればその通りだ、っていうか下手したら先進資本主義世界全体において最古かもしれないw(*1)

ただ、姫島村の場合は当時から現在に至るまで一貫して『公共セクターに於いて賃金を抑え雇用を増やす』形態になっており、この点で既に一般的なワークシェア概念――民間ないし官民全体で、『同一労働同一賃金の原則』の徹底を背景に、主として一人当たりの労働時間を短縮することにより、一人当たりの賃金抑制しつつ雇用を増やすこと――とは形態を異にする。

この形態の相違は、姫島村方式の創案そのものが、一般的な意味でのワークシェアとは起源を異にすることに由来する。

http://www.zck.or.jp/forum/forum/2590/2590.htm

http://www.zck.or.jp/essay/2681.html

において姫島村藤本昭夫村長(40年前にこの制度を創案した村長の息子であったりする:後述)自らが詳しく述べられていることだが、この施策のそもそもの動機は雇用不安の解消などではなく、『昭和四十年代前半に、過疎化人口減対策として若者を村に残すための取組みとして始められ』たものなのである。昭和四十年代前半といえば、オイルショックすらまだ到来していない、高度成長でイケイケドンドン右肩上がりな時代である。しかしながら姫島村ということろは、田舎である大分県の中でも、更に隔絶した離島だ。高度成長の恩恵はさほど大きくはなく、村内の仕事は限られる。とはいえ、今のような雇用不安とは様相が全く異なる。島の外に出て行けば、仕事はいくらでもあるのだから。

村内に仕事はないが、村外には仕事はいくらでもある。この状況下で、村内の仕事を増やすべく始められたのが、姫島村方式である。

効果

では過疎対策としての効果の程如何かというと、これが結構効いている。今なお過疎の村には違いがないものの限界集落は発生しておらず(*2)、また現在でも村職員の人数は村内全人口の約7.7%を占める『大口就職先』だ(*3)。この村職員の人数を背景に、保健や福祉など現場の業務――行政の合理化に於いて真っ先に民営に移されがちな『現業』の分野だ――にその過半を裂き(*3)、結果として村民の居住環境に対する満足度は過疎の村にもかかわらず悪くはない(*4)。一方で、村職員の給与は高度成長・バブルを経た現在でも低廉なまま据え置かれ、その水準は夕張市につぐ低さである(*4)。

とはいえ、一方で人口減は続いており、人口増に繋がる地域振興の決め手とまでには至っていないことは、上掲手記において藤本村長も認めるところである。

姫島村方式の成功』の背景にある姫島村および姫島村役場の特異性

さて、かように長期にわたり姫島村方式が受容され続け、いまなお続いている背景には、その効果が評価されていること以外にも、姫島村社会および姫島村役場の特異性があることを指摘せざるを得ない。

姫島村では、藤本村長の父である故・藤本熊雄氏の代から半世紀以上にわたって村長選が行われていない(*5)。最後の村長選で村全体が『懲りた』のだ、と言う。一方で、熊雄氏は、姫島村出身である自民党の有力者・西村英一にきわめて近しい立場で、二人三脚のようにして姫島インフラを整備していった。『おらが村の西村先生』を錦の旗(*6)に、姫島村政治意識保守自民党への支持を基盤としてまとまっていった。

そこに到来した高度経済成長の波。人口流出の危機。熊雄氏は言った。『役場での共働きは原則、禁止。女性出産育児を機会に退職する。ただ、家庭の事情に応じて優先的に雇用する』と(*7)。これが革新の強い地域であれば、かかる意見昭和40年代の当時ですら『女性出産を機に退職せよ、と強要するとは何事ぞ』と一悶着起きたであろう。都市部であれば首長リコールもありえたかもしれない(*8)。しかるに、ここは姫島村である。保守は絶対優位であり、(大分県内他自治体では今なお猖獗を極める)自治労系の職員組合すらここには存在しない(*9)。反対する者は居なかった。

――そしてこの言葉姫島村方式の発端となった。

今なお姫島村同調圧力は強い。少し前からインターネットに居たはてサ諸君におかれては、「姫島村成人式」を記憶する人もあるかもしれない。「成人式には晴れ着などもってのほか、それが『常識』である」との主張。それがまかり通る社会であればこそ、通用している制度である、という認識が必要だ。

無論、『空き缶デポジット制度の徹底』など、ほかにも同調圧力の強い村社会だからこそ成功した政策を幾つも擁する村なのであり、『みんなで保守化すればいいじゃん!』という解釈もできるかもしれないが、ねえ。

結語

畢竟、姫島村方式は『過疎化の抑止』『過疎地における公共サービスの維持』に対しては一定の有効性を持ち、そういう意味では地方自治体、とりわけ過疎地を抱える自治体が真似するには良い物である。だが、だからといって『雇用不安を解決するためのワークシェア手法の先駆』としては一般化しがたいものだと考える。雇用不安対策としては民間を幅広く巻き込む必要があり、そのためには保守革新使用者労働者の枠を越えた妥協が必要であるところ、姫島村で起きたことは良くも悪くも『保守使用者的立場による善政』の枠を越える物ではないのだから。

……ってわけでな、あれを『ワークシェアだ! ラピュタ本当にあったんだ!!』って言われると、もにょるのだよ。

脚注脚注記法使えないのな面倒くさいな!)

(*1)オランダワークシェア事例が1970年台創始、姫島村方式も「40年ほど前に創始」「昭和四十年代前半」なのであるからほぼ同時期、ないし下手をしたら姫島村の方が古いかもしれんのよ。

(*2)http://kotobank.jp/word/%E5%A7%AB%E5%B3%B6%E6%9D%91%E3%81%AE%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0 ただしソース朝日

(*3)http://www.oita-press.co.jp/featureNews/12294210095/2009_123180887708.htmlおよび上掲の藤本村長手記から。パーセントで言ってもぴんと来づらいかもしれないが『村民の13人に一人が村職員』と言い換えると尋常じゃない。

(*4)http://arch.oita-u.ac.jp/urban/ppt/2008/B/yamamura.pdf

(*5)http://www.oita-press.co.jp/localNews/2008_122533025626.html

(*6)上掲手記中http://www.zck.or.jp/forum/forum/2590/2590.htm#section8に『西村先生は、「村の誇り」であり、西村先生を皆で応援しよう、皆で頑張ろうという意識』の言及あり。

(*7)http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/living/children/227551/

(*8)同じ大分県内の日田市で、近年『共働き職員の給与削減』を言った市長が居た。http://www.nikkansports.com/ns/general/f-so-tp0-060207-0011.htmlそして、その市長は次の選挙落選した。

(*9)上掲手記中http://www.zck.or.jp/essay/2681.htmlに「職員団体はない」旨言及あり。

2009-06-28

WEB企業への憧れについて。「それSIerでできるよ」かもしれないこと

Webの人とSierの人に就活生から質問があります

http://anond.hatelabo.jp/20090612012506

言及します。えー前もって言っておきますと、ごめんなさい。自分にはまともな回答できません。だって自分技術人間ではないんだもの。代わりといってはなんですがSIerの営業的な仕事をしていますよ。大きなお世話かもしれませんが、そんな人間から役にたたないアドバイス。本当ミもフタもないやつ。根と葉はあるかもしれない。

お気に召さなければ見なかったことにしてください。

就職活動をするにあたって考えてもらいたいことは、可能であれば、もっと働いている自分イメージしてほしいということです。言及されている方で、「何がしたいのよ」的なことを書かれているのをお見受けしましたが、まさにそう。プログラミングしたいのか、マネジメントしたいのか、システム運用して特定のスキルを身につけたいのか、それともシステム企画をしたいのか。WEB企業就職するのであれば、実際にどんなことしてるの?まで考えてほしい。自分のしたいことをできるだけ具体的、具体的にしてそれができる場所なのかよく見極めてほしいなと思います。会社で働くということは歯車になるということだからね。なんだかんだ言って全部が全部できるわけじゃないので。(脚注1)

私も就職活動中はWEB業界が気になって気になって仕方がありませんでした。だって楽しそうですよね。惹かれるのもわかります。実は私も文系私大出身でプログラミングもしたことのないような奴でしたが大学の後半にほんの少しだけプログラミングをかじって遊んで、いざ就職活動をするにあたって増田さんと似たようなことを思っていました。WEB世界はなんて楽しそうなんだろうって。

しかし、私は現在SIerでいわゆる営業職をしています。自分の場合やっぱりWEB系への憧れはあったんだけども、上記のようなことを具体的によくよく考えたら、システム周辺での"ビジネス"がしたかったんだということに気づきました。WEB企業のダイナミックスな部分(技術的な意味というよりビジネス的な意味で)に惹かれていたのでした。

そしてそれらはSIerでもできるんじゃないか、と。(脚注2)

SIerビジネスは終わった」と近年言われるようになりました。その理由等については言及しませんが実際そういう側面もあるでしょう。少なくとも旧来のやり方に固執していてはいけないと思う内部の人間は一定数いるのではないかと思います。保守派人間には疎まれがちですが、新しい"ビジネス"しようぜ!っていう人間SIerに必要なのは事実です。

もしあなたが、私と同じように"ビジネス"がしたいと考えていて、社内で(場合によっては客先でも)ぎゃーぎゃー言える精神的なタフさを持っているのならSIerおすすめします。血ィだらだら流しながらインファイトするときもありますが楽しいですよ。

--

(脚注1)SIerは巨大すぎて具体的なイメージを描くことは難しいかもしれません。いろんな人がいろんなことをしているので実際配属後までどうなるかわかりません。希望を出せばやりたいことをできる環境ならいいんですけどね。そういう意味ではSIer豊富な受け皿があることも事実です。

(脚注2)例えば、新規事業に対する投資余力なんてのはベンチャーの比ではありません

2009-03-18

腐女子をめぐる状況

最近はてブとかの流れからまとめてみた。

ぶっちゃけあまり腐業界に詳しくないので、ツッコミどころ多いと思う。

A.腐女子自意識(なるべくひっそりやりたい)

  1. 性や欲望に関わる自意識からの羞恥
  2. 耽美系文化から続く、背徳と「乙女秘密」の美学(理解されたくない派?)
  3. 二次創作・ナマモノの場合、元ネタに対する後ろめたさ(身勝手な消費の自覚。腐ってる私達ゴメンナサイ!でもやめられない禁断の蜜!)

B2接続

B.非腐女子からの抑圧の内面

  1. オタク一部含む、非腐女子からの蔑視
  2. 腐女子自虐と反発(A→「腐」意識確立

B2同性愛嫌悪(「キモイ同性愛妄想してる私達腐ってる!やめられない禁断の蜜!)

→「腐女子とは叩かれるもの」「一般人は腐をキモイと思うのが当然」「不快にさせないようこちらが気遣うのがマナー」→内面化完成 

C.腐界内の葛藤(B2を少しだけ突っ込んでまとめた)

  1. B1への自衛反応(どうせ叩かれるならおとなしくするのが利口)
  2. 内部対立による分断化(対立や相互不干渉で「腐」の共通意識薄れるor元から共通意識ない?)

→外部からの「腐女子」というレッテルに対する「連帯責任意識

 「空気読めない奴は腐全体にとって害悪

 やおいBLを嗜好するという共通点しかなく内部はバラバラだが、外から見れば同じ。

 助け合うことができず、責任のなすり付け合い(あのジャンルは厨ばっかり、今はあの界隈が目立ってていい迷惑、みたいなやつ)や「お前ら、分かってんだろーな」という牽制が強まる

(おそらく非腐である女オタク腐女子を嫌っている?のは同じような流れか)

D.更に分断される「腐」意識(今多分このへん)

  1. 「隠れない」腐女子及び腐男子台頭など
    • よく知らない。ネット世代?or隠れない人は昔から一定数いた?
    • 腐男子ってわりと堂々としている気がする(イメージ。根拠無し)
  2. 「語る」腐女子、「語るべからず」規範との衝突
  3. 「隠れ」腐女子腐女子ブームに抑圧を深める

→更に深く潜る層と、オープンな層に分かれていく?



脚注記法ダメなんだね…

女性が欲望の主体になるのをキモがる件。

ニコ動アニメ動画に、本編の1シーンを加工して男性キャラの「頬を染めた」ものがあった。

そこに「キモいサムネイル見せんな!検索にかからないようにするか無難サムネイルにするくらいの配慮をしろ!」という批判(というか…もう少し乱暴な感じだったが)を多数見かけたことがある。

内容は特別萌え動画でもないネタ動画だったようだけど、BLでもないものにそこまでの反応をするっていうのは「男性に向けられる欲望そのものが気持ち悪い」のかと思ったんだが、よくわからない。

2009-02-10

続:週末に「とらドラ!」の原作読んだけどよ

http://anond.hatelabo.jp/20090209001638

なんか、トラバツリーが、

すげぇことになっちまったな。

いつのまにか宗教の話になってるし、

ドールなら水銀燈

薔薇なら白薔薇

おっさんにはついていけねぇよ。

 

で、

みんなのブコメトラバで、

自分自身の過ちにも気がついたし、

一方で、

やっぱティピカルネス炸裂してんな

って、思いを強くした。

ちょっと、整理したい。

 

まず、「オラクル

この言葉を安易に使ったのがまずかった。

使う前にGold資格ぐらいとっておくべきだった。

オラクルに対するステレオタイプって、

俺にもあるんだけどよ、

って感じのステレオタイプ

俺自身の説明でも、

多くの人を誤解の渦に巻き込んでしまった。

 

実際、オラクルがそういう先輩や指導者的な役割を

負っていることは、多いと思うけど、

俺も、たぶんみんなも、

オラクルという言葉に釣られてしまったよね。

 

だからオラクルじゃなくて

物語における「メタ視点」を提供する人

といった方がよかった。

例えばさ、わかり易すぎる例で行くと、

「君が選ばれし勇者だ」

みたいなことを明示的に言う人な。

その物語における

登場人物たちの役割を

提示する存在だ。

その役割が登場人物たちの行動に

根拠を与えるわけな。

 

んでもって、俺自身が、

を明示的にわけて考えるべきだった。

俺は、この二つを混同させながら、

愚痴ってたわけだ。

 

 

じゃあ、ここから、一部のブコメに返信。

(1)

id:fumiko703 おばあさんの認知症の進行の程度は医者に見せなきゃわからんと思う。

祖母の件だけど、

心配してくれてありがとう

祖母はありがちなアルツハイマー+鬱の同時進行コンボ

MRIで脳萎縮も確認。

「大して」って書いたのは、誤解を生んでしまうね。

すまん。

本題は、

実はケアが必要だったのは、弟夫婦だった

ってことよ。

 

(2)

「文体がおもしろい

といってくれている人が数人いた。

Tokyo FMラジオ番組 Avantiオススメしとくよ。

http://www.avanti-web.com/index2.html

 

(3)

id:mantrapri 自分一人で「私は自己を相対化できます」っていっても、多分嘘なんだなぁ。

id:zatpek 「自己解決する子供」が子供ロールモデルとして採用されるのは心配。

ナイスコメントだよ。おじさん嬉しいよ。

おじさんの危惧はそこにあるんだ。

よくあんな誤解を生むヘンテコな文章から、

俺の言いたいことを言い当てるもんだ。

すごい。

まったく、誰だよ

「はてぶのコメントには、バカなものが本当に多すぎる。」

とか、ぬかした愚者は。

同じおっさんとして恥ずかしいね。

 

(4)

あと、 y_arim には反応しとかないといけない。

id:y_arim 「見ていてほしい」「全部分かっててほしい」って言うよね。オリオン座とか亜美とかに。これがoracleの代替なんだと思う。口は出さず見守っていて、と。それが思春期少年少女の気持ちなんだ

懐かしい気持ちになったよ。

 

高校漢文の授業で、

「あなたにとっての“伯楽”とは何か、書きなさい」

という課題があったから、

「私にとっての伯楽は宇宙人だ」

って書いたことを思い出したよ。

俺、ハ○ヒとなら上手くやれたと思う。マジで

 

で、そのときはさ、先生

「実在しないものを伯楽と捉えるのはおかしい」

みたいな講評をもらってさ、

「こいつ、わかってねぇよ」

って、思ったんだよ。

 

伯楽ってのは、

才能見出して、

 自分を世にプロモートしてくれる存在

なわけだから、人間社会にいる以上は、

伯楽は人間以外にありえないって

今なら思うけどさ。

当時は、宇宙人だって、そう思っていた。

 

あと、 日記も読んだけど、

読解について納得できる部分が多い。

ただ、読解後の解釈、というか考え方の面で、

おっさんとして、

突っ込まざるを得ない部分があったから突っ込んどく。

作中では亜美も、彼女を超えるパーフェクトな存在と思われていた「兄貴」こと生徒会長狩野すみれも、ただのガキでしかないことが暴かれていくのだけれども。

http://d.hatena.ne.jp/y_arim/20090209/1234169785

完璧超人 じゃなかったら ただのガキ」

っていう、二項対立のことなんだけど、

たまたま、こう書いただけ?

あと、脚注

もっとも、各所できっちりと少年少女の全能感を去勢しているあたりが『とらドラ!』の個性だとは思う。

と書いてあるね。

「全能感 or 無力感

の二項対立かな。

 

id:y_nob 6巻を読んでいて実乃梨が竜児に「亜美には全部わかっていて欲しい」いう心情を吐露するシーン。人にすがる実乃梨に微かに嫌悪感?を感じた。

その感覚。若い子に共通かな?

完璧超人 じゃなかったら ただのガキ」

と一緒だけど、他人に厳しすぎじゃねぇか?

「俺は他人に期待せず頼らず生きていく」

っていうのは、

パラドキシカルな他人への過剰期待のバイスバーサだろ?

「他人が自分に期待しないこと」を期待するという、

期待の脱期待化の失敗だろ?

(ここ、笑うところな)

 

(5)

今の若い子達はさ、

場面場面で、異なった役割を演じなければならない、

っていうのはわかる。

キャラ立ちだろ?

若い子だけじゃねぇ。

おっさんも不安定だ。

現代社会のティピカルネスだよ。

だから、

古いステレオタイプオラクルって

必要ないって俺も思うよ。

っていうか、

多くのブコメであるように、

そもそもそんな存在

もういないよな。

 

でも、みんなそれで困ってるんじゃねぇの?

 

(6)

おまけ

id:inumash ロック好きにはこの感覚は良くわかんないなー。「オラクル」は『否定する(される)ための存在』としてしか認知されないから。

B'zのさ、「敵がいなけりゃ」って曲があるね。

否定すべき存在がなくなったとき、

ロックは何を否定するのよ?

誰か 敵がいなけりゃやってられない

それが俺の道しるべだ

何も持ってないのはつらいこと

だからお願い 俺のカタキになってよ

http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND13134/index.html

2008-03-15

はてダユーザーに告ぐ。長い脚注を書くな。

はてなダイアリーはてダ)にやたらと長い脚注を書く人がいる。あれをやめてもらいたい。理由を以下に記す。

はてダ脚注マウスオーバーポップアップできるが、7秒ほどで消えてしまう。長い脚注を書かれても読めない。

はてダ脚注クリックでページ内移動ができるが、上下に移動することで思考が脇にそれてしまう。その結果、読み手の本文への理解度が落ちる。

・1回目を脚注を参照しながら読み、2回目を本文だけに集中して読むという「2度読み」を読者に期待しているなら、それは傲慢である。ほとんどの読者は1回読んで終わりなのだから。

これを踏まえて、はてダユーザーには次のことを肝に銘じてもらいたい。

・最も望ましいのは脚注を使わないことである。脚注を使いたくなったら「その脚注は本当に必要か?」「本文に組み込めないか?」をまず検討すべきである。

・どうしても脚注を使わざるを得ない場合は全角56文字以内にするよう心がける。はてダ脚注ポップアップすると全角28文字程度で改行されるので、全角56文字以内ならば2行以内に収まる。上記の「ポップアップの表示は7秒程度」という制約の面からも好ましい。

最後に1つ。長い脚注は書き手にとっても読み手にとっても利益がないことを知ってほしい。

2008-02-20

http://anond.hatelabo.jp/20080220115859

どうでもいいけど、タイトルに*付ける必要ないよ

あと(())で脚注もつかえないから

2007-12-16

http://anond.hatelabo.jp/20071216144134

一応説明しておきますが。

私は分からないデータ引用してその数値を元に論を展開しているのではなく、引用したような分からないデータが問題だと言っているのです。

そもそもリンクしているのは検索で出てきたページそのままであり、それがそれだけでは不正確な表だから問題だとしているのです。

最後通牒のは表だけ引用してるからよくわかんないんだろうけど確実に1号あたりの部数だから年間の平均かなんかだろう。

とおっしゃるとおりに分からないんです。それで脚注や説明へのリンクもない。URLを削ってトップにいっても分からない。表だけでページが完結している以上その表の書き方が欠陥があるなら問題と考えたわけです。

他も少なくとも業界団体の発表なら、間でデータ省略してる個人HPから引用せずに、ソース元まで行って聞けばいい。

そのまま不確実なデータ引用するのはWikipedia使って記事書くようなやつと変わんないんだよ。

勘違いなされているのかもしれませんが、発表元に訪ねなければ何のデータか分からない不明瞭なデータ情報として発表していることを問題にしているのです。

また、2つとも表の書き方として問題があるのだと言うことも述べておきます。

また、悪意があろうが無かろうが不正確なデータの書き方はなるべく避けるべきことです。

そして私が言っているのはデータの書き方に問題があるからその人の論は間違っていると糾弾しているのではなく、データが不明確だからその人の論の信憑性に問題が出てくるため正確にデータを提示しなくてはならないと言う指摘です。

http://anond.hatelabo.jp/20071216141545

わからないデータ引用して使うなよ、それも文責だろ。

最後通牒のは表だけ引用してるからよくわかんないんだろうけど確実に1号あたりの部数だから年間の平均かなんかだろう。

BIGNETは文教堂書店チェーン・Jbookの1ヶ月の実売と順位(隔月誌とかもあるから1号分の累積かもしれないが)。3つめはリンク見てないので。

データネタ元や脚注カットする引用主は問題だが、文教堂は公開元。サービスで公開してんので、文教堂の本部に電話メールでもいいが、多分転送ルートを考えると電話のほうが早い)して聞けばいい話。他も少なくとも業界団体の発表なら、間でデータ省略してる個人HPから引用せずに、ソース元まで行って聞けばいい。

そのまま不確実なデータ引用するのはWikipedia使って記事書くようなやつと変わんないんだよ。

もちろん右左系とか国絡みとかの意識とかを操作したい奴はそういった不確実データを使ってくるから「不確実!」と糾弾してもいいんだが。

あの人たちに悪意はないでしょ。

では。

2007-09-24

事件が何かに影響された報道

報道し過ぎると「私もその言い訳が使えるんじゃないか」と勘違いするバカが増殖するという危機感がある。

というか金田一少年の事件簿名探偵コナンなどでも「伝説ミスリードに用いようとした犯罪」がわんさか出ているというに、報道機関ミスリードの手先か。

かのような分析報道は節度((ゼロにしろと言ってるわけじゃない))を持たないと反社会的である。

関係ないけど、匿名ダイアリーでは脚注記法は使えないの?[追記:使えないらしい]

2007-08-25

いつになったら使えるようになるんだろ

((脚注))

2007-03-05

ぜんぶかいてみた

http://anond.hatelabo.jp/20070305101151

見出し関連】

見出し記法

みだしきほうをとなえた

◆時刻付き見出し記法

t*じこくつきみだしきほうをとなえた

name属性付き見出し記法

name*ねいむぞくせいつきみだしきほうをとなえた

カテゴリー記法

[はてな]かてごりーきほうをとなえた

小見出し記法

こみだしきほうをとなえた

◆小々見出し記法

ここみだしきほうをとなえた

【その他入力支援】

リスト記法

  • hogehoge
    • hogehoge
  • hogehoge
    1. hogehoge

◆定義リスト記法

hoge
fuga

◆表組み記法

hoge fuga
hoge fuga

引用記法

hoge

◆pre記法

hoge

スーパーpre記法

hoge

スーパーpre記法シンタックスハイライト

$There's @More %Than &One \$Way \@To \%Do *It.

aa記法

                 _,,,.. --- ..,,,__
              ,, r''"        `ヽ、
            /     , .∧     `'、
            //  , i  / ,/ 'i i,  ,   'i
           ',i' ,  /フ'メi_/   '、i_i,_L,, i  ',
       _,,_   ,/ ,,i / ,,r==、,,''  _,,,ニ,,i 'i,i i i,
      ./  'i ./ i. レ'i             `' i/レ'! ',    幸 運 を !
      |.  i i  '、 i    r─---┐    i  i ',
     _,,L,,_ i, i   `'i,.   i      i   ,' /  ',
   ,r''"    `'i'、!    /ヽ,   '、    ノ  ./''"    i
 / -─'''''''‐く ト-、,/   フ-、`ー‐ '",,_-''" ',      i
 i   _,,,,,__ノ ,i.i.  `'ヽー" 'ヽ,  ̄ ̄''ー0'i   ヽ    i
 'i        )i i     `ヽ  `ヽ,,`>、,,,,,,L_  \,,,j
  '、   ─--r' i i          i       ヽ,
   \,,__,,ノ-,i,i           i   0 i ',
    i,    //      ,, -'   i 0    ', i
     \,__//   _,, -ァ'''"       i   0 ', i
        ̄゛゛゛ ̄  i           i 0     ', ',

脚注記法

(( hoge ))

◆改行記法

----ここから----

1行目

2行目

----ここまで----

◆pタグ停止記法

----ここから---- < hoge fuga >

----ここまで----

tex記法

<img src="http://d.hatena.ne.jp/cgi-bin/mimetex.cgi?e^{i\pi}~=~-1" class="tex" alt="e^{i\pi} = -1">

ウクレレ記法

[uke:D7 D7@0202 C C@3345]

http記法

http://www.hatena.ne.jp/

はてな

<img src="http://d.hatena.ne.jp/barcode?str=http%3a%2f%2fwww%2ehatena%2ene%2ejp%2f" class="barcode" alt="http://www.hatena.ne.jp/">

http://www.hatena.ne.jp/

◆mailto記法

mailto:info@hatena.ne.jp

google記法

google:はてな

google:image:はてな

google:news:はてな

amazon記法

[amazon:はてな]

自動リンク停止記法

http://www.hatena.ne.jp/

id記法

id:1234567890

id:1234567890:archive

id:1234567890:about

id:1234567890:image

id:1234567890:detail

question記法

question:1234567890:title

question:1234567890:detail

question:1234567890:image

search記法

search:はてな

search:keyword:はてな

search:question:はてな

search:asin:はてな

search:web:はてな

◆antenna記法

a:id:1234567890

bookmark記法

b:id:1234567890

[b:id:1234567890:t:1234567890]

b:t:1234567890

b:keyword:はてな

◆diary記法

d:id:hatena

d:keyword:はてな

fotolife記法

f:id:hatena:hatena:image

f:id:hatena:favorite

◆group記法

g:hatena

g:hatena:id:hatenadiary

g:hatena:id:hatenadiary:20040501

g:hatena:id:hatenadiary:archive

g:hatena:keyword:はてなダイアリー利用可能タグ

idea記法

idea:182

idea:182:title

i:id:sample

i:t:タグ

rss記法

r:id:sample

◆graph記法

graph:id:sample

graph:id:sample:しなもんの体重

<img src="http://graph.hatena.ne.jp/sample/graph?graphname=%e3%81%97%e3%81%aa%e3%82%82%e3%82%93%e3%81%ae%e4%bd%93%e9%87%8d" class="hatena-graph-image" alt="しなもんの体重" title="しなもんの体重">

graph:t:体重

map記法

map:x139.6983y35.6514

keyword記法

[[はてな]]

[keyword:はてな]

[keyword:はてな:map]

[keyword:はてな:map:satellite]

[keyword:はてな:map:hybrid]

isbn/asin記法

ISBN:9784798110523

ISBN:4798110523

asin:B0009WHOMG

ISBN:9784798110523

◆rakuten記法

[rakuten:rdownload:10285260:image:small]

jan/ean記法

jan:4981254610640:barcode

続きを読む記法

====

スーパー続きを読む記法(これ大丈夫かな…ないと思うけど、以下のエントリ隠れたらごめんなさい)

=====

以上。

(追記)波線が??になっちゃってたので、hoge等に変更しました。

(追記:20070412) 引用記法の書き方間違ってたので修正しました。

2007-02-28

とあるまとめブログを二年間やっています  の反応に対する反応

http://anond.hatelabo.jp/20070227013759です。

まとめサイトについての概要

私のやっているサイト2ch系ではありません。ただ、他の方から「まとめサイト」と呼ばれる事が多いのでそう書いたらなんだか誤解を招いてしまいました。申し訳ないです。

どちらかというと、VIP系のレス抽出ブログよりも、過去ログを一括で見られるサイトとか、薬のデータベースとか、そういったものに近いです。私は一定の脚注は示すものの(例えば、このお薬は正式にはAという分類に入っていますが、一般的な認識ではBのカテゴリに入る事が多いです、のような)、それ以上の私情は一切挟めないシステムとなっています。

閲覧者のコントロールについて

以前、東京都の纏めた不健全図書のリストを利用して東京都お墨付きエロ本を探す、というような話題が有った事が記憶にある方もいらっしゃるかと思います。私のサイトデータは、そういった「お堅く健全で真面目な方向」で作っても、「不健全で非道徳的な使い方」の出来るもので、当然前者の取り方は面白くないので後者目的で閲覧なさっている方が圧倒的に多いようです。ある程度のノイズどころか、そういう言い方をするならば殆どがノイズです。注意書きや案内等はおそらく無駄でしょう。

アフィ

一番多くても500Hit/Day以内のサイトにアフィをつけても、むなしいような気がします。普段はもっとすくないですし。「導入したけど収入ねーよ!」と別方面で凹む事になりそうです。

纏めサイトシステム

恋人に「知識が無い訳ではないのだから自分で作ってみては」と言われているのですが、何種類ものプログラミング言語に挫折してからプログラミングする事には強い拒否感があります。どう作れば良いのか判らないというのが正直なところ。

記事を見つける面白さ?

今でも記事は面白いです。ただ、一人で「これ面白いよ! 面白いよ!」と言い続ける事が、虚しくなってきただけです。「そうだね面白いね」という自分への反応でなくてもいいんです。どこか知らない所で「こういうの面白いよ」って言う人が増えればそれでいいんです。でも、そういう人はあまり増えません。多分、私が面白いと思っている事は、他の人々にとっては魅力の無い、つまらない物なのでしょう。

私は、6人目だから

似たようなサイト過去にもありました。かじって直ぐ辞めた人も含めれば、私がおそらく6人目です。6人目、というより6代目、の方が適切かもしれません。他にこういう事をしているサイトを、今の所私は知りません。だから、私が辞めても代わりは居ます。居るでしょう。ただ、私が一番快適に閲覧できるサイトは、私にしか作れないと思っています。少しの差異、誤字、デザインの崩れ、不整合なものが我慢ならないのです。変な所で潔癖なのかもしれません。

やめるかやめないか、それが問題なのか

とりあえず、もう辞めたいけれど、自分が納得したものを他人が提供できない以上、続けます。続けるしかないでしょう。

2007-02-19

[][][][]今日の朝刊の時流自論より

2ちゃん哲学板とかいつぞやはてブでヒットしたニセ科学菊池誠さんのBlogじゃないがそこらへんでよく見かけるフマ?なる人物がプライベートモードに追い込んだらしい本田由紀という方が最近朝日新聞で何かの賞を取ってそこらへんの流れからかその人が時流自論を最近担当している記事を読むことがあるのだけれども今日の記事をザッと独断と偏見引用してみる。

企業の「家族依存」を正せ

まとめるとこんな感じだった((まとめてるか、ちゃんと要約できているかはわからない))

  1. 低収入の若年非正社員が3人に1人に達するほどの規模であるのに何故それが今現在看過されているのか
  2. 批判的な論調では若者が豊かな親世代に依存パラサイト(寄生)しているため。「若者の甘え」という問題なだけだ。
  3. しかし現実ではそうした個人単位家族単位ミクロレベルの説明を超えた規模で進行している。((ここに関してはデータの見方でまだ反論があるであろうところだろうけれども))
  4. 問題は現在では「マクロ社会システム間の関係性」という観点からの把握が必要になっている。
  5. 社会学者の居郷至伸の近刊論文での見解に興味深いものがある。
  6. その居郷氏の見解について本田氏が敷衍した記述が次だ
    • ミクロな説明は、仕事家族の間に「若者の甘え」という心理的要因を介在させることで、問題を若者個々人に帰責してしまう。しかし若者の甘えという無根拠((ここはまた異論があるかもしれないところだ))な要因を除去し、より大局的な見地から見れば、経済システム家族システムとの直接的な((直接的なのかは微妙かも(間社会的に)間接的に、とかじゃないのかな))依存関係という事実が浮かび上がる』
  7. つまり、これほど大量の低賃金労働者が暴動に走りもせずに社会内に存在しえているのは、彼らを支える家族という社会領域の存在、その資産が企業側の依存に対しいまだ有効であるからであり現状で必要な生活保障の責任を各方面が放棄たらしめていることは長期的に持続可能なものでなく非常に脆く暫定的なものである。
  8. それゆえ家族単位などの社会領域、保護領域を持たぬ若者においては現下でも厳しい困窮状態に置かれている。
  9. 日本経済発展を遂げえた時期に労働していた親世代は今後数十年の間にこの社会を去る。その後に残されるのはむき出しの低賃金労働者の巨大な群れではないだろうか
  10. この現今の以上の問題を含む社会システムをどうするのか。「再チャレンジ」政策や「成長力底上げ戦略」は、機会の実質的な拡充を伴わないままに、問題を個人の努力というミクロ次元すり替え結果に終わることが危惧される。
  11. それに対して本田氏が挙げる具体的な政策の例としては『無償ないし生活費保護を伴う職業教育訓練の大幅拡充や、丁寧なカウンセリングと選択可能な複数の就労ルールを整備した確実性の高い就労支援、生活保護対象の基準緩和((生活保護下からの自立を支援する様々な政策))などが求められる。それらの実現のためにも、個々人が苦境に耐えるのではなく協同して怒りの叫びをあげる必要がある。』とのことだ。


こういう見解は初めて見たので興味を持ってこちらにメモとして書き込むことにした。

問題は現在、平均的な共通社会意識が「ミクロ次元」の問題として認識するような社会環境に現状の日本にはあることが挙げられるかもしれないかな、と。

それは個々人が協同する機会が希薄化されているかもしれないことにも関連するだろう、とも思う。つまりインターネット((一例として挙げているだけで複数の現在00年代日本における様々な間人媒体がって話っす。かな))というような副次的生活主体がリアルな生活主体を希薄化させてそしてまた双方が空中分解たまま進行していっている現今の社会環境が、その機会・可能性をますます低下させたまま進んでいっている、のかな、と。

以上、歿。((こんなに引用していいのか(Φ皿Φ)クワ?って今ちょっと不安に思いながらさて外出します図書館とかに。ひきこもりが。))

ていうか今確認画面見たら脚注、使えてないじゃんorz

> anond:20070219094329

マクロにやっぱり見合った職が無いだけなんじゃないかと。

マクロに見合った職があるような経験っていうか教育を受けるマクロなものが無いってのもあるかもね。

ていうか両方じゃろうて。マクロミクロをますます。ミクロマクロをますます。じゃないかな。

いい感じに悪循環生み出してるからその分のマイナス部分を国がどうにかせんと負債としていつか暴落しちゃうぜってことでは。大量粛清としての自殺者の切捨てっていうのとかで(ry。うふっ。

2007-01-10

はてなでもブクマURLの不統一はある

自分の日記日記モード)がブクマされたときは、

と3つのURLに計34ユーザブクマが分散してたなぁ。

別に他人にブクマされようが何しようが知ったこっちゃないのでどうでもいいけど。

2006-12-16

テスト

この日記での脚注の使い方が分かりません((二重カッコでくくればいいはずだよね?))


出てなくない? どうしてだろう。。

2006-12-10

はてな匿名ダイアリー脚注テスト

普通脚注

しなもん((現はてな会長))

定義リスト脚注
はてな社員
しなもん((現はてな会長))


あれれ?匿名では使えない?

何か理由あるのでしょうか。使いたかったのだけれど。

2006-09-24

バグっぽいものを淡々と記録するよ

はてな記法が使えます」といいつつ

 

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん