これまでAが主に活動してきたフィールドとは別のジャンルでの、初挑戦の作品だ(WEBからの書籍化なので実際の執筆はもっと前)
最近なにかと話題の多いジャンルのせいか、出版社の宣伝には力が入っており、そのおかげか売れ行きも好調なようだ。一般読者の感想も8割ぐらいが絶賛という状況で、まず順調と言っていいのではないか。
そういう注目の作品なので、何人かのプロ作家もツイッター等で言及している。その中にBもいた。
一般読者とは違い、やはり同ジャンルで執筆している人間の目線だからなのか、Bの評価はややマイナスに寄った厳しめの内容だった。その上、同業者として気になる作品ではあるのか、時間を置いて複数回にわたって言及している。
とはいえ、酷評とか罵倒というほどのものではない。あくまで冷静な指摘だし、人によってはそういう感想もあるだろうという範囲に収まるものになっている。
ところが、それからしばらくして。Aのツイートが妙に荒れだした。
嫉妬かよとか。
お前の読者の気持ちを考えろとか。
そして最近では一般論の形を飛び越えて、とある同業者から自作を繰り返し批判されている、とまではっきり言うようになった。
具体的な名前を出してはいないものの、Bのことを言っているようにしか見えない(作品タイトル検索してみた限りでは、当てはまりそうなプロ作家の感想はBぐらい)
Bの方では、作品に言及した同業者とはいえAをフォローしたりはしていないらしく、この状況を把握はしていないようだ。そのため、現状ではほぼAの独り相撲に近い状態になっている。
上で書いたように、Bの感想は批判寄りの率直なものではあっても、無礼な要素は特にない。
人格否定やデマが混じるような悪質なものでない限り、プロがプロの仕事を批評することは、別に何の問題もないと思う。
(もちろん、批判に反論される可能性は受け入れるべきだし、自分の仕事も厳しく見られることになるのは避けられないが)
俺は気づけなかったが、もしも作者であるAの目から見て、Bの感想には重大な誤読や事実誤認があるというのなら、当てこすりのような愚痴ツイを繰り返していないで、堂々と名指しで指摘した方がいいと思う。
また、繰り返すが、Aの新作の世間での評価は好評が圧倒的多数だ。たとえどんな傑作であっても批判をゼロにすることはできないのだから、あくまで好評/不評の割合にだけ注目していれば、心を乱されることもないのではないか。
なにより、売れてるんでしょ?お金入ってるんでしょ?じゃあいいじゃん。オールオッケーじゃん。金は地球を救う。焼肉おごってよ。
とはいうものの、99の絶賛よりも1の批判の方が心に刺さるという心理も、やはり理解はできる。同じプロ作家であればなおさらだろう。
Aぐらい繊細だと、好意的感想だけが届くシステムを構築した上で、なるべくネットから遠ざかるぐらいした方がいいんじゃないかなあ。