私は妙齢のサキュバス。男の好みに姿を変えて精液を搾り取るのだ。
サキュバス・レーダー(アホ毛)は性欲の強い男に反応する。早速性欲の強そうな男が来たぞ。見た目は小綺麗にしているが、サキュバスにはそんな擬態は通用しない。こいつはなかなか爛れたプライベート生活を送っていそうだ。
さらにサキュバス・アイは対象の性癖をも見透かしてしまうのだ。こいつ、ロリコンじゃないか!当たりだな。清潔な見た目は禁欲生活の現れだったか…しかしこれほどの性欲だ。本物のロリビッチに誘われて我慢できるわけがない。
「お兄さん…私といいことしない?」
「誰にそそのかされたか知らないけど、二度とこんなことしちゃダメだよ」
ここまでは想定内だ。すぐに化けの皮を剥いでやる。
「違う違う。お兄さんちょっとかっこいいから、一緒に気持ちよくなりたいなーって思っただけ。あっ、お金もいらないよ?」
「と、とにかく相手は選ばないとダメだよ。乱暴な人だっているんだから」
「お兄さんは優しいよ?…っていう話じゃないのはわかるけどさ。もー私がお金払うから!お願い!それでもダメ?」
「……僕はそういうの興味ないから」
アレ〜〜〜?おかしい……レーダーはビンビンに反応してるのに。このまま諦めるのはサキュバスの誇りが許さない!
男はちょうど帰宅するところだった。
「ただいまー、って誰もいないか」
「へー。これがお兄さんのお家か」
「君ねぇ…人の家に勝手に上がり込んだらダメだよ。それで何か用かな?」
「そんなことで…」
「変な人が家に来るかもしれないし。お兄さんが守ってよ」
「…友達の家とかは?」
「友達いなーい」
「警察に」
「そしたら私、警察沙汰のトラブルメーカーじゃん。やだなー、それ。家出ですらないんだよ?ちょっとお泊まり会するだけじゃん」
「泊まっていくつもりなの…」
突然だが、サキュバス・レーダーはエロ本やえっちなおもちゃなどの性的なアイテムにも反応するのだ。
「ねぇお兄さん、これなーに?」
「やっぱりロリコンだったんだ?私、そういうのわかるんだよねー。ねぇねぇ、この漫画と同じことしてあげようか?」
男はとうとう泣き出してしまった。
「泣くほど嬉しかったのかな?」
「もう帰れよ!これ以上踏み込んでくるなよ!」
男は泣きながら突然怒り出す。予想外の反応だった。
ここで男の人回想シーン。
男は現在教材関係の出版社に勤めているが、元は教師だった。男はロリコンではあったものの、それとは別に、子供の健全な育成と教育に興味を持つ使命感の強い男だった。男は使命感があれば性欲は抑えられると高を括っていた。しかし、悶々とする日々に罪悪感が増していき、職務中に勃起しているところを生徒にからかわれて仕事を辞めた。
「人の心は変わるもの。今はそれが良いと思って選択しても、後で後悔するのが人間というもの。まして子供ならなおさらだ。性交渉には必ず危険がつきまとう。今回がたまたま安全な相手だったとしても、いつもそうとは限らない。避妊が成功するとも限らない。安易に成功体験を与えて、常習化していけない。性行為には依存性もある。酒もタバコも20歳から。ゲートウェイドラッグとして機能させてはいけない……」
男の自制心は崩壊寸前だった。しかし、おそらく彼は、子供に手を出すくらいなら死を選ぶだろう。
「…実は私、成人してるんだよね」
「はぁ?バカにするのも大概に…」
「人間の年齢で言うとアラフォーくらい?サキュバスだからもう300年くらい生きてるけど」
そして本当の姿を見せる。男は目を丸くする。
というか今既にDlsite.com見るとそういう漫画に侵されてる状況にあるわけだが。