http://anond.hatelabo.jp/20161209173308
この増田について、いつものように「マンガが攻撃されている!」と思っている奴が出てきている。
そんな奴らに向けて書く。
マンガ(に限定はしないが)は、間違いなく人生に、人格に影響を与える。
こういう話をすると「ゲーム脳か」みたいな話に持っていく奴がいるが…そういう話ではない。
簡単にいえば、「人間ははじめて知る知識、体験に影響を受ける」ということだ。
普通の人間は、マンガやアニメを見る以前に「暴力はいけません」ということを教わる。だからマンガやアニメを見ても暴力的にならない(基本的には)。しかし、マンガではじめて触れる知識、体験にたいしては、かなり無防備にそれを受け入れる。もちろん反発をしたり、自分で考える人も多い。しかしそうでない人もまた多い。
一番わかり易いのは、セックス関係の知識だろう。まぁマンガというよりはAVだが。女は激しく手マンをすれば感じる、激しく突くと気持ちいい、女は股を開いてオナニーする、潮を吹くのは感じている証拠、などだな。これらは相当のプロじゃないと気持ちよくならない。アナルなんかいきなり攻めても気持ちよくならねぇぞ。また、男性側だと、フェラだな。フェラは言うほど気持ちよくない。パイズリも同様。相当のプロがやれば気持ちいいが、彼女にやってもらっても微妙だからな。
これらは全て、「見ている分には気持ちよさそう」なものばかりだ。つまり、実体験を伴った知識がないものだ。だから勘違いする。それが正しいと思い込み、実践してしまう。
エロ漫画で言えば、女は絶頂して母乳を吹き出すなんてことはないし、イク時にアヘ顔にもトロ顔にもならない。顔に力がはいるからな。アヘ顔、トロ顔になるのは薬キメて前後不覚になってる時だけだ。AVでそういう顔をする女優さんはいるが、あれはプロの技だ。絶頂時に演技できるほどの強者だということだ。そういう女優さんがいたら尊敬しろ。
話が怪しげな方法に逸れたが、ことはAVやエロ知識にとどまらない。
件の増田の言う男女関係もそうだし、自分の選択するロールモデルにも影響する。
そしてその影響は、「自分がはじめて直面する状況」に対して最大の効果を発揮するので、「マンガを真に受けるな」「現実との区別をつけろ」なんてのは虚しい標語にすぎない。
「人生で大事なことはマンガに教わった」とか「このマンガで人生が変わった」とか、そういう話はそのへんに転がってる。ポジティブな影響があるなら、当然ネガティブな影響もある。全く何も影響しないなんてことはありえないのだ。
小学校の頃、マンガやアニメの登場人物に影響されて痛い言動をするやつとか何人かいたろ。それが「影響を与えている」っていうことだ。それがそのままそいつの黒歴史になるかもしれんし、ずっとそういう言動をし続けるかどうかは知らん。しかし確実に影響はあったということだ。「オタクあるある」な数々の言動も、それって要するに実生活に影響を与えているってことじゃねえか。ネタだとしても、そういったものと円のない人とは確実に差異があるということだ。
暴力的ゲームを、倫理教育を一切されていない子供に繰り返し遊ばせればその子は残虐な性格になるだろう。まぁそんな子供はまずいないし、いたとしても実験に使うのは倫理的に無理だ。
それに、外部からの影響を否定するならば、アダルトチルドレンなど存在しないことになる。
これらの暴力性の話と、先の増田の話は前提が全く異なる話なので、混同して馬鹿なことを言い出すなよ。
人間は、「どうしたらいいのかわからない」時に、過去の記憶、知識を総動員して事に当たる。
その時、記憶と知識がマンガによくあるパターンのものしかなかったら、それに沿った結果になるということだ。
少年マンガはだいたい「男にモテる(認められる)男」が描写されることが多いので、実際の恋愛とは全く勝手が異なる。