以前ちきりん女史が、
「成人病予備軍に、成人病治療に投入される社会的コスト(=税金)を可視化して提示したら、
予備軍が健康に留意するようになった」と言うネタを投入してた。
「全ての社会サービスについて、投入税額を可視化したら、受益者側も節制するようになるのでは?」とちきりんは提案。
自分もちきりんの「社会サービス受益者に、投入税額を可視化提示する」のには賛成だが、
そうなると一番問題なのは「保育所利用者に、投入税額を可視化表示」だろうな。
保育所利用者は、自らが支払う保育所利用料の数倍の税金が投入されてることを知らない
自分は「自分の小学生の子供の、毎月の税金投入額(=本来なら授業料になるべき金額)」を知りたい、という風変わりな保護者だ
仮に授業日数を250日と仮定すると、「1回あたりの授業料」は、小学校で3,400円、中学校で4,000円にもなる。
果たして、この金額を意識する保護者、そして児童生徒はどれくらいいるのだろうか?
小学生に対して、「この授業は、君たちの月額お小遣いの10倍ものお金が、毎日税金から投入されています」と、絶対に教育すべきだと思う
一般的に「人口の高齢化は望ましくない、どんどん子供を増やすべきだ」と議論される。
しかしそういう論者は、
「義務教育に年間1人当たり100万円、義務教育課程で900万円がコストとして嵩む」ことを織り込んで議論しているのだろうか?
因みに「日本全国平均で、小学生は3,400円/日、義務教育に嵩む」という話であり、
「山中の分校で、生徒一人先生一人」なんて場合、間違いなく10,000円/日を超えている。
義務教育コストを可視化したら、間違いなく「増田リスト自治体(消滅自治体)の教育コスト」は
思考実験。
義務教育保護者に「教育バウチャー、年間100万円分」を手渡して、公立私立国立なんでも選択できるようにすれば、どうなるだろう?
一人当たり義務教育コストを、平成23年85万円⇒24年83万円⇒25年81万円⇒26年79万円と「カイゼン」していく、と思うのだが。
逆に言えば、投入金額を年間85万円でフィックスしているのなら、教育効果は対前年比1%づつ、20年で20%は改善していないとオカシイ
ところが、実態は、年によって「ゆとり教育」として一気に改悪したりしている。
義務教育バウチャー以上に、未就学児育児バウチャー制度の方が効果的かも。
未就学児を抱えた家庭に、一律月20万円を配布。その代わり保育園への税金投入を停止。
保育園に預けたい人は、月額20万円程度に値上がった保育料を負担しながら、保育園に入れる
明治33年の小学校令までは、義務教育でも(尋常小学校でも)授業料取ってたんだな。
思考実験。
「教育は義務だ、でも公立小学校通学に授業料年間85万円払え」
と保護者に請求したら、就学率はどうなるだろうか?
義務教育保護者に「年間85万円支払え」と要求したならば、保護者の側も
「だから、授業料を85万円⇒80万円⇒75万円にしろ」、と。
教育バウチャー制度は小学校経営を「合理化」する効果があると思う。
「江戸時代、農民はコメ経済ではあったが貨幣経済じゃなかった。
明治になり、尋常小学校授業料という「貨幣で支払わなきゃならないもの」が
押し付けられたせいで、農村は無理やり貨幣経済化を強いられた」
と経済史の解説して、目ウロコだった