今日はじめて映画『ぐらんぶる』のポスターを見た。多分これはかなり流行に遅れていると思う。申し訳ない
自分はフェミニストではなく、むしろどちらかといえば反フェミニストだ、しかしそこに確固たる意志があるわけではなく、宇崎ちゃんのポスター騒動の際にフェミニスト、アンチフェミニスト陣営どちらからもとびかう集団を対象とした人格否定に辟易し、そもそもの騒動を生み出したフェミニストという思想に嫌悪感を覚えた程度のものである。
私が昨日始めて映画『ぐらんぶる』のポスターを見た時、まず純粋にあったのは『驚き』だった。このご時世にこんなポスターがあって良いのかと思った。アレだけ性的搾取だと性的搾取だと騒がれているのに。
そして、一時間ほど考えたのちに、Twitterで『ぐらんぶる フェミ』で検索を行った。この時点で、私は匿名で無責任な強い言葉を投げ合うTwitterというSNSにどっぷりと浸っている。恥ずかしい限りだ。
そして当然『フェミニストはぐらんぶるのポスターには抗議しないのか』という意見があった。女性の性的搾取的なポスターにはアレだけの反応を見せたのに、『ぐらんぶる』のポスターにはなんの反応もしないのはダブルスタンダードではないのかという主張だ。
そして、少なくとも私の届く範囲では『ぐらんぶる』ポスターに関して数十人を巻き込んだ炎上はしていなかった。
それについて考えたことがあったが、このご時世SNSに投稿することは非常に危険であると判断したので、申し訳ないがここに書き込むことにする。
まず第一に、私はフェミニストが『ぐらんぶる』のポスターに対して反応を示さないことをダブルスタンダードだとは思わない。
その理由は明確で、フェミニストというものは男性の性的搾取に関して抗議する必要が基本的には無いだろうという考えがある。
フェミニストをグーグルで検索すると、トップに『1.女権拡張論者。』と出てくる。非常に明確だ。
女権拡張論者は「女性の性的搾取」について抗議するわけであって「性的搾取そのもの」に抗議する必要はない(支持を得るために「性的搾取」そのものを仮想敵にした結果、『ぐらんぶる』に反応を示さないことがダブルスタンダードになってしまった個人がいる可能性はあるが)
従って『ぐらんぶる』のポスターにフェミニストが抗議しないからと言ってダブスタなわけではないというのが今の私の考えだ。
しかし『性的搾取』に関してアレだけ騒いだあの界隈が、これに関しては少なくとも宇崎ちゃんほどの炎上していないという現状に違和感を覚えるという感情は理解できるし、私も瞬間的にはそう思った。
だが、フェミニストというのは女権拡張論者なわけだから、男性の性的搾取に関心がなくともフェミニストとしての筋は通っていると思う。少なこともこの件に対して思うことがある男性がいるのであれば自分で行動を起こす必要があるだろうと思う、私自身はこのポスターに抗議の感覚は薄いが、もしそのような活動が起きても不思議には思わない。あのポスター単体はそのくらい攻めている。
もう一つ思ったことがある。それは『フェミニズムという思想が「ジェンダー論に関しての正解を持っている」と思い込む必要はないし、「ジェンダー論に関してすべてが間違っている」と思い込む必要もない』ということだ。
フェミニズムに関してフェミニストがそれを絶対的な『正義』であると考えることは間違っていることではないだろうと思う。だが、この世界においてフェミニズムの論じる「女権拡張論」が絶対的に正しいという保証は何処にもない。その逆に、「女権拡張論」が絶対的に間違っているという保証も何処にもない。
保守主義である右翼、自由主義である左翼、さらに新自由主義で個人の自由も尊重するリバタリアン。これらの思想はそれぞれの支持者はそれを『正義』として疑っていないが、それがこの世界における『正解』である保証は何処にもなく、『間違い』である保証もない、むしろこの3つすべてが間違っている可能性も否定はできない。
フェミニズムは「理論」であり『正解』ではない。そして、フェミニズムを論ずる人間に反対する自由はある。賛成する自由もある。
だから本当はもっと議論を重ねて洗練させていかなければならない。時には反フェミニズムの人間と意見を交わす必要もあるだろう。それは反フェミニズムの人間も同じで、時にはフェミニズムの人間と意見を交わし、その中に納得の行く理由があればそれを受け入れても良い。それだけであなたがフェミニズムに屈したわけではないし、その逆もしかりだ。
今SNSで起きていることは両陣営の個人の失言をいかにもそれがフェミニズム、もしくは反フェミニズム全体の意見であるように吹聴しぶっ叩くショーである。そして意見は先鋭化していき、『極』な人間が作り出されている。
これについての改善案があるわけではないが、この現状は良くないのではないかと考えている。
最後にこの件に関して最終的に思っていることを書いて終わりにしたい
だからフェミフェミフェミフェミうっせんだよいつもいつもよぉ このフェミ蝉が!!