週明けに学校再開予定の某県の養護教諭です。新年度に向け、緊急対応や生活を送る上での注意点などのマニュアルを作成したり、保護者向けのお願い文書やメール連絡網の文面を考えたり、必要な衛生物品の在庫を整備したり、健診の日程や持ち方を検討したりしています。
もう限界です。
消毒液やそれを入れる霧吹き、液体石けん、ディスポーザブル手袋やマスク、すべての衛生物品が足りない。手に入らない。文科省からは「マスクがない場合は養護教諭や家庭科教員などが作れ」などという通知も出ています。何を考えているのですか。今回の対応のために、厚労省や文科省の出している通知を読みました。3月24日の大臣会見の内容も読みました。この状況下で、なぜ学校再開という決断に至ったのか気になったからです。「一斉臨時休業を始めたときよりも状況が改善しているわけではなく、むしろ感染者が増えている地域もある中で、なぜ学校を再開するのかというと、国民の皆様の感染拡大防止に関する意識が高まっているという認識があるからであります」と仰っていました。全身の力が抜けました。意識があっても、消毒薬や石鹸やマスクがないのです。どう感染予防をするのですか。意識があれば、確実にひとり1メートルなどという距離を取ることは到底困難な教室で授業をしても感染拡大しないのですか。小学校低学年は、正直、身の回りの清潔を保つこともままなっていないような子もいます。指しゃぶりや爪噛みをしたり、鼻を触ったり、床に寝そべったり、平気でします。ましてや新年度です。今日から小学生になりたての子供たちです。在校生も、1ヶ月以上休んだ後、久しぶりに学校に来ています。教員の指導や対応でどうにかなるレベルは越えています。
今わたしの頭の中にあるのは、万が一本校で感染拡大が起こった場合、たとえ十分なエビデンスが担保できていないような対応策であっても、報道やSNSで批判されないような「十分な対応を取りました」というポーズを取るための対応策を考えねば、ということと、もし自分が感染者となった場合、動向調査や報道で明らかになって批判されるような行動を絶対にしてはならないな、ということだけです。感染拡大防止は正直、無理です。いずれどこかの教育機関で起こります。起こらなかったとしたら、それはただの偶然です。
感染拡大が起こるなら、わたしの勤務地以外の場所であって欲しい。寧ろ政府が危機感を持ち、再度の一斉休校と、学童等の可能な限りの閉鎖の判断をしてくれるなら、早くどこかの学校で感染拡大が起こって欲しい、とすら思ってしまいます。心労からか毎日胃が痛く、寝ても覚めても辛いです。帰るころにはスーパーも閉まっており、外食なんてこの状況下でもってのほかですし、家事をする気力もないので、毎日カロリーメイトなどを食べて、痛みを紛らわせるためにお酒を飲んで寝ています。養護教諭ですから、このままでは体を壊してしまうなという自覚はあります。しかし、コロナウィルスに感染し、専門職としての信頼を失い、メディアで報道されるくらいなら、コロナの為に身を粉にして働き、結果体を壊した・命を失ったほうが人間として清いのではないかと思うのです。最近、自分が何か行動を起こすたびに「養護教諭から感染拡大 教育機関のずさんな感染予防体制」「感染者発生市で外食か 市内養護教諭コロナ陽性」「趣味は「バンド演奏」 養護教諭からコロナ感染拡大」など、ありもしないニュースの見出しが頭に浮かびます。
うこん
都会ならもう感染者の詳細までろくに報道されないしされても一日で次の人が大量に出るから忘れられるフェーズだし 地方だと元々感染者との接触歴ありか帰国者とか都会からの転入者...
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