COP25開催地がチリからスペインへ急遽変更となり、参加予定だったグレタさんがtwitterで移動方法の支援を求めた。
元々国連会議の場へヨットで大西洋を渡ってきていたが、ヨット故障で帰路の手段に難渋していたのもある。
これにCOP25開催地であるスペイン政府から支援の申し出が表明されたので、スペイン政府が提示する移動手段について考えてみた。
◆移動行程
アメリカ東海岸(現在西海岸とのことだがアメリカ横断は自力でなんとかできるものとして)→スペイン、マドリード
◆時間的期限
COP25は12月2日~13日マドリードで開催される。開始に間に合うには4週間ほど、開催期間中に到着としても6週間弱
◆制約条件
・乗り物は移動行程中にCO2(及び環境汚染物質)を排出しない
・乗り物の製造工程やライフサイクルでのCO2排出量は考慮しない
◆理想路線(CO2排出量は極小だが1人の人間が太平洋を横断する手段としてのコストは高い)
・東海岸にある代替となるヨット……スペイン政府のつてでヨットと乗員を手配できれば
・スペイン海軍の訓練用ヨット……ゲストに移動手段として提示するにはリスクがあるのでは
https://es.wikipedia.org/wiki/Armada_Espa%C3%B1ola
Veleros Escuela A-72 ~ A-79
https://es.wikipedia.org/wiki/Juan_Sebasti%C3%A1n_de_Elcano_(A-71)
(参考)
なぜ帆船なのにエンジン搭載? 「日本丸」はダイハツ製エンジン その使い道とは
https://trafficnews.jp/post/78510
・旅客機……1人が搭乗するかどうかはCO2排出量にほぼ影響がない、利用した上でカーボン・オフセットをすれば良いのではないか
・客船……上に同じ
・コンテナ船……往路ヨットの船長が提案していた帰路の手段、世界物流の大動脈であるコンテナ船をshameすると世界の経済・社会に大きな影響が出るだろう、コンテナ密航ではなく乗船
◆未来路線(現在の技術では挑戦的で高コスト、あるいは移動手段として適さず、スペイン政府の影響力下にない)
・ソーラー飛行機……数年前世界一周中のソーラーインパルスが名古屋に寄ったこと覚えてますか、操縦士1人が乗るのが限界なので不適
・機帆船……動力の他に帆を併用して風力を活用する輸送船、原油高騰の時には燃費削減のため、現在ではCO2排出削減のため、効果はあるもののゼロ・エミッションではない
・原子力潜水艦……移動中CO2を出さない、乗員の出したCO2は回収し、水を電気分解して酸素を生み出す
理想的手段は過去の産業革命以前の技術(材料や製造技術などで近代化されているが)であるが現代社会で日常利用は難しい、
現実路線は現在の炭素経済と呼ばれるもので一般人の経済的スケールでアクセスできる移動手段であり、未来路線は将来的に技術が普及するまで一般人には利用できない。
選択した手段も彼女の方向性の現れになり、支持者や反対者の注目するところで慎重に検討してほしいが、決断は早い方がいい。期限が差し迫るほど天候に左右されて、結果として不本意な選択肢しか残らなくなる。
実現性や安全性で問題がある手段、丸木舟やイカダ、ベーリング海峡を渡る陸路横断コース、大西洋横断ハイパーループやどこでもドア、などは除外した。