2013-05-17

 処女厨とめんどくさい処女 [RE]

まず結論から言いましょう

処女厨は 友人に女の子を紹介してもらいませんでした

処女厨は、紹介の前日になって友人にメールしました

ごめん、やっぱやめとく、なんかあんまり紹介とかそういうのってちょっと、と言いました

友人からの返事は短いものでした やっぱりなw 大丈夫冗談から!w

メールをみて、お腹がとても痛くなりました

思い出します あれは小学生の頃です プール時間の前 塾に行く前

決まってお腹がとても痛くなるのです

なんだかとても情けなくなりました

どうして、おれ、この年で、恋愛も出来なくて、友達にも小馬鹿にされて、こんな、みじめで、

いつまでも子供のまま置いていかれて、寄ってきた女は気持ち悪いやつで……

まともな恋愛も出来ないなんて。

処女がいいと信じて疑わなかった頃を思い出しました 

といっても、つい最近までのことですが

処女のはずの黒髪ちゃんは、ろくでもない女でした

処女厨は、あれから黒髪ちゃんと会っていませんでした

黒髪ちゃんへのメールの返信は投げやりになっていました そして文章は攻撃的になっていました

処女厨さん、お久しぶりです☆」

「うん」

「うんってw 遊びませんか?」

「忙しいんで」

「そうですか(´ ・ω・`) …なんか、わたし、怒らせるようなことしました?(´ ・ω・`)」

こんな具合のやり取りが増えていきました

メンヘルビッチ女め と、見下す気持ちが表れていたのでしょう

「ごめんなさい」「怒らせたんなら謝ります」なんだか黒髪ちゃんのメールストーカーみたいです

めんどくさい処女って こういうことか

最後には、メールや着信を無視するようになっていました

そもそもどうしてそんなことを信じていたのでしょうか

すこし考えたら分かることだと思いました

童貞がこんなに駄目で気持ち悪くてクズみたいなんだから、そりゃ処女にも駄目で気持ち悪いクズもいるよな 

あははははは

もうよく分かりません、頭が混乱しています

どうしておれはいつまでもこんななんだ 処女厨子供時代を思い出しました

子供の頃、お母さんとお父さんはなんでも 駄目 といいました

漫画ゲームアニメサッカー部への入部、流行音楽バラエティ番組女の子と遊ぶこと……

処女厨が楽しそうなものに興味を示すと そんなもの駄目! 不良になるよ! と叱られました

彼の楽しみは読書です 

ライトノベルだとバレないようブックカバーをつけて 自分の部屋で読むのです

本を読むことについては、両親はなにも言いませんでしたか

それから、塾帰りにバレないようにゲームセンターに行くこと と インターネット これが彼に許されたものでした

処女厨は、頭のどこかで、恋愛をよくない、不良のやることだと思っていたのかもしれません

結婚以外の恋愛なんて駄目だ、駄目だ駄目だ

そして同時に、漫画や、TVや、恋愛を、自由に楽しんでいるかっこいい男の子可愛い女の子を心底憎んでいました

リア充たちは大勢の友人に囲まれていて、キラキラして見えました

いつも楽しそうです

でも、そういうリア充のなかには人の心を傷つけるのもいます

自分のような人間に、キモいと言ったり、非常識わがままを無理に通したり、ずるい手段で成功を手に入れたり……

それに連中はミーハーです 流行ものにすぐ飛びつきます 気をつけていればだまされないようなデマにすぐ引っかかります マスコミの仕掛けた罠にすぐにハマります 下らないものをすぐに買いあさります

バカです、じぶんより

そういう連中を、処女厨は大嫌いでした

そんな、「スイーツ」の女が告白してきても、そしてそんな女が絶世の美人でも好きにならない自信がありました

ライトノベルにもいろいろありますが、処女厨好きな物語は、いつも主人公ヒロインと結ばれてハッピーエンドをむかえるのです

ヒロインは、主人公だけを好きになり、喧嘩をしながらもなかよくすごしま

処女厨が好きになるのはいつも 生身の人間ではありませんでした

彼は今まで、おれは結婚もしないし、趣味もあるし、これが自分人生だと割り切って生きていました

しかにそれはそれで、たのし人生の一つではあるでしょう 

そうやって趣味に生き、楽しく過ごしている人はたくさんいます 

先天的恋愛を全くしない人もたくさんいます

一人の世界を作り上げ、すばらしい作品を生み出してきたアーティストもいます

でも処女厨は、どれにも当てはまりませんでした 

自分のことをはじめて寂しい人間だと思いました

そして処女厨はお兄さんを思い出しました 昔、彼の隣にいたのは兄です

でも兄は、整形手術をしてイケメンになり、日のあたる人生を堂々と生きています

いまの処女厨はひとりぼっちでした

死んでしまいたい。いなくなりたい。消えてしまいたい。消えてしまいたい。

黒髪ちゃんも本当は気持ち悪いメンヘルビッチ予備軍だったんじゃん。

なんであんな、喜んで、おれ……

そこでふと、処女厨は気付きました

そういえば、おれ、黒髪ちゃんにドキドキしたんだよな……

それまで苦しい気持ちで混乱していた処女厨は、何故だかこんなことを思いつきました

もう一度あの子に会ってみよう

処女厨は、メンヘルビッチだった黒髪ちゃんに告白する気はもはやありませんでした

でも、もう一度黒髪ちゃんと会って、ちょっとでもドキドキできたら……

そう思った時の彼は、高揚した、なんだか嬉しい気持ちを取り戻しました

処女厨は、黒髪ちゃんにメールしました

黒髪ちゃんから返事はありませんでした

それでも処女厨はそのあと、二、三回メールしました 今暇ですか、遊びましょう、飲み行きませんか?

返事は、ありませんでした

最後メールをした次の日、日本に大きな地震が起きました

危ないからと事務所から出されました 電車は止まってしまいました 処女厨は行き場を失ってしまいました

処女厨は歩きました ひとりで交差点にたどり着きました

渋谷ハチ公前、TSUTAYAの近くの交差点です 

たくさんの人がいます

本当にたくさんいます、急いで歩いているのやら、人並みに飲まれそうなのやら、手をつないでいるのやら

歩いている人は茶髪が多いです そして、立ち止まっている人は携帯をさわっている人が多いです

顔を上げてみると、夕やみの空がビルに迫っていました 

たくさんの人々は、だれもそれを見上げていませんでした


なぜだか知りませんが、処女厨は、黒髪ちゃんに会いたいと思いました

  • もう見かけるたびに何べんでも言うけどさ、 処女厨ってのは自分が処女と付き合いたいとか処女とセックスしたいって人間ではないから。 なんかどこかにある理想の形として処女的なも...

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