2021-01-23

ボーイズラブCDを聞いて資格試験合格した

数年前に宅地建物取引士資格試験を受けた。

宅建士の試験国家資格の中では比較的易しいらしいが、それでも合格率は高くなく職場には何年受験しても合格できないという人もいた。

わたしは当時30歳のオタク腐女子仕事資格必要になったので受験したのだが、大学受験以来の久々の試験勉強になかなか苦戦した。長らく勉強というものをしていないと、まず集中して参考書を読むことすら難しい。

そこで役立ったのがボーイズラブCDである

わたしは無音状態で何かに集中するのが苦手で、かといって音楽を聞くとなるとオタクなのでアニソンアイドルソングばかりになってしまう。日本語歌詞だと頭の中で歌詞宅建業法の条文がけんかを始めて勉強にならない。

しかボーイズラブCDならかなり集中できる。

ひとくちにボーイズラブCDと言っても勉強に向いているものとそうでないものがある。勉強中に聞くべきボーイズラブCDはとにかくエロいもの。男の喘ぎ声は特に意味もなく耳に優しいので聞いていると心が安らぐうえに集中力を高めてくれる。

特に聞いていたのは、彼らの恋の行方をただひたすらに見守るCD男子高校生、はじめての」シリーズ。このシリーズノーカット、ノーフェード、ノーBGM男子高校生たちのそれを盗み聞きできるというもので、大部分がエッチシーンでできていてとても素晴らしい。一応ストーリーもあるが、民法の条文の邪魔をしない程度なのであまり気にならない。

シリーズの中でも第3弾「生徒会役員の密やかな謀」が良い。受け役の興津和幸さんの演技が最高。この喘ぎ声を聞くために現代に生まれた。

わたしボーイズラブCDを家での勉強中はもちろん、出勤前のカフェ通勤中の電車職場で開かれた勉強会、とにかく勉強をするときはひたすらに聞き続けた。わたし真剣な顔で法令上の制限を覚えているとき、耳元ではいつも男が喘いでいた。


そして迎えた試験当日、運命的なことに会場は高校だった。

30歳独身腐女子合法的高校の校舎に足を踏み入れる機会なんてそうそうない。高校卒業してから10年以上が経っており、高校という場はもはやなによりもボーイズラブ舞台という感覚が強い。

校門を通ってから教室に入るまでの景色ボーイズラブだった。

校舎まで続く道、毎日生活を感じる下駄箱、教室へと向かう階段、窓から昼の陽がさしこむ踊り場、分別を促す手書き貼り紙があるゴミ箱教室のドアが並ぶ廊下、すべてからボーイズラブ息遣いが聞こえた。

試験を受ける教室に入ると受験する人たちがすでに席で参考書などを開いていた。試験会場に入る指定の時刻から試験開始までけっこうな時間があり(細かく覚えていないが30分~1時間程度はあったと思う)、わたしも周囲の人にならって一応参考書を開いた。

しかし、ふと視線をあげれば黒板があり、日常教室の黒板なんて見ることがないわたしは黒板にもまたボーイズラブを感じ、思った。今しかない。

参考書を閉じてイヤホンを装着し、まっすぐに前を見て「男子高校生、はじめての」を再生した。

実際の高校教室で、男子高校生ボーイズラブを聞くのはこれまでに経験したことのない楽しさがあった。まるで今この瞬間に隣でボーイズラブたちが事に及んでいるような気がした。

ここまでくるとボーイズラブCDを聞きながら勉強をすると集中できるなんてことはもう言ってられず、頭の中はボーイズラブ一色、受けの痴態に興奮している攻めよりもただそれを聞いているわたしのほうが確実に大興奮していた。

ボーイズラブに包まれたままに試験が始まりわたし試験への緊張とボーイズラブへの興奮で手の震えが止まらシャープペンシルを一本折った。

そんな状態で受けた試験から絶対に落ちたと思い、そしたらまた来年高校に行こう…あのボーイズラブが詰まった空間へと…と絶望希望に変えていたが意外にも試験には合格した。わたし地頭が良いということもあるが、ボーイズラブCDの力が大きかったのだろう。


ボーイズラブありがとう。おかげで今日も重説を読むことができます

  • 英検の受験会場が高校だったかな? 会場でてからの駅までの一本道で、たまたまJKが前を歩いてたのだが、 こちらがJKを追いかけてるのと思ったのか、 おっさんが民家から飛び出してき...

  • 清々しいオタクは好きやで

  • 同じ会場です 音漏れしてましたよ

  • 男の喘ぎ声は特に意味もなく耳に優しい わかる

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