子供の頃近所の庭先になっているのをそこの奥さんが取ってくれたのを、怖くて食べられなかった事を思い出して
家に帰って2つ程食べて、種は食べるものなのかと疑問が湧いた(硬かったから吐き出したけど)
家のキッチンの目立つ所に置いておいたら母親も食べてくれたようで
私が種を食べるのかどうするのか分からなかったという話もした
母親が部屋に戻った後、その話を隣の部屋で盗み聞いていた父親が私に話かけてきた
「アケビは種は食べたら駄目」
毒でもあるかのような言い方だったので
「駄目なの?」
と驚いて聞き返すと
「駄目ではないけど、食べる人はいない!」
とまるで怒った風に言ってきた
でもいつの間にか父親より私の方が色んな事に対して深い知識を持っていた
それは幼少期に感じた父親の博識さへの憧れがそうさせた様に思う
私の色んな知識の、興味の元を辿るとその殆どが昔に父親が話してくれた事が発端だったりする
私がこんなふうにインターネットが大好きなのも理由の一つだと思う
だから別に父親よりも知識が多い事に関して私は悲しいとも思わないし、そのために父親を見下したり軽く見るような事は無い
アケビの種の話も、母親との会話の糸口の為にググらずに残しておいた疑問だったし
でも父親はこんな些細な事をまるで「知らないのは大人としておかしい」とでも言いたげな口調で私に言ってくる
なんかここまで書いて、父親はまだ私に子供でいてほしいんだろうなと思った
ただ私と、私の姉は父親にとって無条件に尊敬してくる、優越を感じる為の道具なんだろうなと、
今までも恐らくこれからも
母親も子供をアクセサリー的に見る人間だけど、子供の頃からコミュニケーションは良くとっていたからそれが分かりやすくて、私自身割り切れたし
母親の方も母親の方で最近は私が人間だという事に感付いてきたみたい
それを受け入れられず
今だに博識なスーパーお父さんとして見られたいが為に
アケビの種から芸能ゴシップまでをさも高尚な知識か、知らなければ恥ずかしい一般常識のように
私に説教をするように話してくるのがね
私は悲しい
昔は
ほろ酔になりながら
遅い時間まで私達姉妹に素敵な人生論とか映画のビッグフィッシュに負けずとも劣らない昔話を聴かせてくれたのに
それが私達は好きだったんだけど
今もそんな話できるだろうに
その突っ張った見栄に水を差さないように私達が気を使ってる事がね
そうやってストレスを自ら拵えてお前は一体何になりたいんだ
昔我々姉妹に言って聞かせた人生論や格言めいた言葉の内のどれ程をこれまでお前は実践してきて、実践しているのか
何もせずに適当に諦めて、適当に子供や結婚を諦めた理由に据えて
お前は一体何になるんだ
そのままで何も変わらない気なら
何も行動を起こさなないなら
今すぐ死ねばいい
父親は
高校時代に父親の話が終わったと思って自室に行ったら追いかけて来てベッドに寝転んだ私を足で何度も踏みつけて死ねと言った事は絶対に忘れないし
私が実家に帰ってきてから何度も私の入浴中にお風呂に入ろうとしてきた事も忘れないし
口答え以前に意見を言うのも許されないこの家と
友人が実母に向って「あんた」と言ってるのを、そう言っても怒られない関係性を羨ましく思ったこの悲しさと
でも、何だかんだ言って、この私の部屋の窓からは沢山家が見えるけども
実は普通な家なんて
何の問題も抱えていない絵に書いたような幸せな家なんて一つも無くて
家庭環境を少しでも打ち明けられる、気のおけない数人の仲間の話からも
その数人でさえも
明るく気丈に振る舞う仲間さえも
どこの家族関係も私の家とは違って特殊な風に見えるし、また逆もそうなんだろうし
色んな人がいるけども
何だかんだ生きてればみんな色々あるらしく
普通な人なんて誰もいなくて、普通に見えてもどこか普通じゃなくて
普通ってのは、アニメやドラマに出てくるモブ中のモブみたいな人だけども
そんな人はどこにもいなくて
多分、モブ中のモブでさえもスポットが当たると個性豊かなモブだろうし
故に
親は死ねとは思うけども
今日も女は毒親叩き
うちも一時期そんな感じで、父親もただの人なんだって、自分も父も理解出来るまで毎日諍いが絶えませんでした。 スーパーなお父さんだったからこそ、余計に老いた姿に悲しみや怒り...