2017-06-15

IMDビジネス競争力ランキング

IMD World Competitiveness

IMDという研究機関が毎年、ビジネス競争力に関する国際ランキング作成している。

New competitive global elite emerges in IMD business school’s latest world competitiveness ranking

http://www.imd.org/news/updates/new-competitive-global-elite-emerges-in-imd-business-schools-latest-world-competitiveness-ranking/

今年の日本は26位、IT関連のランキングでは27位である

https://worldcompetitiveness.imd.org/countryprofile/JP

IMD World Talent Ranking

人材ランキング(Talent Ranking)というのもあり、割と詳細まで見られるので他の国と表にまとめてみた。

https://www.imd.org/wcc/world-competitiveness-center-rankings/talent-rankings/

データ2016年のもの

数字調査61ヵ国中の順位、カッコ内はデータの値で、項目名の後ろに括弧があるものはそれが単位単位がないものは0~10範囲での評価値となってる。

総合順位の他にカテゴリーが3つあってそれぞれに順位がついてる。項目名に#があるものがそれ。

項目 日本アメリカドイツフランスイギリスカナダイタリア韓国
総合(of 61) 30 14 11282012 34 38
#国内人材への投資、開発 19 261124 36 22 33 35
教育への公的投資GDP比(%) 49 (3.53) 11 (6.2) 38 (4.2) 16 (5.5) 20 (5.39) 18 (5.43) 40 (4.09) 30 (4.93)
生徒一人当たりの公的投資GDP比(%) 15 (25.67) 25 (2281) 21 (23.23) 10 (26.88) 27 (22.51) 37 (18.32) 24 (22.82) 20 (23.37)
初等教育 教師あたりの生徒数(人) 44 (17.4) 28 (15.35) 30 (16) 50 (19.31) 53 (20.67) 24 (14.03) 13 (12.35) 43 (17.31)
中等教育 教師あたりの生徒数(人) 31 (12.72) 45 (15.37) 39 (13.49) 32 (12.73) 52 (18.5) 40 (13.85) 28 (12.19) 48 (16.18)
見習い期間?(Apprenticeships) 4 (6.94) 50 (3.88) 2 (8.54) 57 (3.29) 32 (4.74) 21 (5.1) 28 (4.8) 44 (4.17)
社員教育を重視してるか 5 (7.25) 29 (5.84) 2 (7.71) 45 (5.33) 38 (5.62) 21 (6.1) 57 (4.57) 42 (5.47)
女性労働参加率(%) 43 (43.07) 20 (46.78) 21 (46.67) 8 (48.06) 23 (46.63) 14 (47.18) 47 (42.14) 45 (42.25)
健康インフラ 18 (7.45) 32 (6.03) 0 (8.22) 9 (8.18) 29 (6.44) 19 (7.4) 27 (6.7) 24 (7.02)
# 国の、(海外の)人材への魅力 21 2 8 30 16 7 37 43
生活コスト米国100としたとき 54 (103.2) 51 (100) 29 (75.2) 41 (81.9) 52 (102.4) 18 (71.3) 38 (80.1) 55 (107)
企業人材獲得と定着の重視度 8 (7.79) 4 (7.97) 10 (7.6) 41 (6.28) 16 (7.42) 24 (7.08) 49 (5.61) 21 (7.22)
労働者モチベーション10 (7.08) 17 (6.7) 5 (7.59) 41 (5.25) 25 (6.34) 18 (6.65) 39 (5.47) 59 (3.91)
人材流動性 35 (4.42) 3 (7.33) 13 (6.36) 32 (4.78) 12 (6.42) 19 (5.8) 31 (4.86) 46 (3.6)
クオリティ・オブ・ライフ20 (8.11) 18 (8.26) 9 (9.21) 23 (8) 24 (7.92) 5 (9.55) 28 (7.21) 47 (4.95)
スキル外国人労働者の多さ 52 (3.56) 2 (8.95) 16 (6.63) 40 (4.55) 4 (8.32) 11 (7.4) 50 (3.64) 46 (3.94)
専門職報酬(US$) 7 (48,176) 3 (60,716) 17 (42,280) 18 (38,787) 13 (45,691) 11 (45,701) 26 (32,479) 23 (32,849)
経営層の報酬(US$) 10 (232,629) 2 (375,387) 3 (281,992) 12 (243,218) 6 (278,414) 20 (195,319) 11 (236,768) 16 (215,886)
租税GDP比(%) 29 (17.47) 21 (13.89) 54 (26.48) 49 (24.19) 37 (20.59) 31 (18.11) 48 (23.61) 12 (9.59)
個人財産安全性 21 (8.04) 14 (8.43) 16 (8.25) 27 (7.48) 13 (8.5) 6 (9) 41 (5.85) 37 (6.1)
#人材技術能力活用 52 21 19 2820 9 32 42
労働参加上昇率(%) 49 (0.17) 35 (0.77) 44 (0.31) 51 (0.09) 37 (0.64) 32 (0.8) 52 (-0.07) 19 (1.42)
専門職労働者 50 (4.73) 18 (6.31) 36 (5.59) 27 (6.1) 33 (5.84) 7 (7) 12 (6.64) 48 (5.01)
金融労働者 39 (6.06) 7 (7.86) 18 (7.14) 20 (7.11) 11 (7.78) 10 (7.8) 37 (6.11) 45 (5.67)
経営陣の国際経験 61 (2.77) 32 (5.48) 14 (6.54) 43 (4.8) 15 (6.14) 26 (5.74) 41 (4.88) 52 (4.44)
競争力ある経営 60 (3.31) 2 (7.05) 28 (5.91) 29 (5.9) 18 (6.38) 15 (6.55) 23 (5.99) 52 (4.02)
教育システム 29 (5.7) 23 (6.28) 10 (7.63) 26 (6.03) 18 (6.51) 5 (8.05) 28 (5.85) 38 (4.99)
教育における科学の重視性 22 (5.87) 27 (5.58) 12 (6.45) 17 (6.3) 29 (5.53) 8 (6.72) 30 (5.52) 33 (5.35)
競争に向けた大学教育 50 (4.43) 10 (7.51) 8 (7.59) 28 (6.03) 22 (6.63) 11 (7.45) 27 (6.07) 55 (4.21)
ビジネスに即した管理者教育 57 (4.32) 3 (7.74) 17 (7.03) 49 (4.91) 21 (6.63) 9 (7.4) 38 (5.61) 52 (4.74)
言語スキル 61 (2.9) 44 (4.91) 22 (7.05) 55 (3.58) 51 (4.02) 17 (7.55) 49 (4.43) 33 (5.88)
学生1000人あたりの留学生数(人) 41 (1.07) 24 (2.48) 25 (2.42) 19 (3.65) 6 (6.52) 15 (3.9) 33 (1.38) 38 (1.18)
15歳のPISAスコア(点) 5 (541.5) 29 (489) 13 (519) 23 (497) 20 (504) 12 (521.5) 28 (489.5) 4 (546)

目名はいろいろ間違ってるかも。

見習い期間」は英語だと "Apprenticeships" となってる。

個人財産安全性」は "Personal Security and Private Property Rights"。

感想

日本総合順位は30位だがあまり気にしなくてよいと思う。どういう人材必要かは国によって違うので。

個々の項目を見ていくとよいかと。

日本人材教育に力を入れていて、報酬なども悪くない。

労働者モチベーションは高く、学力テストの点も高い。

項目ではPISAスコアを使っているが、日本は成人のテストであるPIAACにおいても読解力と数学力で一位を取っている。

http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/data/Others/1287165.htm

一方で経営陣は報酬は多いが競争力や国際経験文字通り世界最低である

言語スキルも最低だが、意外にも仏英伊も低い。大きい国は母語だけでもやっていけることが多いからだろう。

教育への投資は少ないが生徒一人当たりでみると悪くない。

大学企業での実践的な教育スコアが低いのが目立っている。

日本はWEFの国際競争力ランキングでも人材活用の項目が低かったし、経営者能力が低いため優秀な労働者無駄遣いされてるといえるだろう。

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