本日は、徳島新聞社の名物コーナーである 鳴潮(めいちょう)を解説することで、
徳島新聞社の素晴らしさを日本の勤勉な投票者6000万人(有権者数≠実際の投票者数)へ向けてアピールしたいとおもいます。
引用は、 徳島新聞 2012.11.06 第24660号です。
http://www.topics.or.jp/meityo/news/2012/11/135216337985.html
では、さっそくまいりましょう!
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「民主党、自民党、維新の会、その他」のあらゆる政党が一緒くたに悪人であるかのように書かれている。
現実では、国民の怒りは与党である民主党のやり方に対して向けられているのであって、
野党である自民党や維新の会には向いていない。なんとも、見事な責任転嫁の術ではないか。
とりわけ深刻なのは、山積する重要課題を前に八方ふさがりの政治状況を打開できない野田内閣の支持率だろう。前回10月調査から11・5ポイントも急落し、政権発足以来最低の17・7%に落ち込んだ。まさに危機的状況である。民主党の政権担当能力に疑問符を付け、「早く国民の審判を受けよ」と迫っているかのような数字だ
民主党に対する国民の怒りを、「野田内閣」という小さな集団(デコイ、擬似標的)へ反らすことで、民主党全体をかばおうとしている。
ここに筆者の人間らしい温かみが見て取れる。
政権浮揚を狙った内閣改造は法相辞任でつまずき、身内の離党者には歯止めがかからない。政権与党の衆院過半数割れが現実味を帯びる中、臨時国会で事後同意を求めるべき原子力規制委員会の人事も、早々と先送りを決めてしまった
唐突に、「原子力規制委員会」という言葉を持ち出すことで、自民党が旧来から掲げる「原発は必要」という主張をさりげなく批判している。
民主党の批判の文章の中に、アクセントをつけるかのように、さりげなく、自民党への批判を縫いこんでいる名文である。
「民主党マニフェスト(2009年)」と記述すべき所を 「2009年のマニフェスト」 と表現している。
これは、民主党という言葉に悪いイメージが被さるのを防ぐための配慮である。
そのかわりに、悪いイメージは全て「マニフェスト」という小洒落た外来語に被せてしまっているが、それはそれでよい。
なぜかというと、「民主党」という言葉に悪いイメージが被さると困る人は日本に何十万人もいるが、
「マニフェスト」という言葉ならば、困る人は誰もいないからである。
年内の総選挙には、今月22日までの解散が必要とされる。大連合構想で第三極勢力がごたごたする中、
既成政党はその期限まで党利党略優先の駆け引きを続ける恐れがある。そのつけを払わされる国民は、たまったものではないのだが。
要約すると、
"全政党の党略のために、国民がつけを払わされて大変である。"
となる。
実際は、与党である民主党のせいで国民がつけを払わされて大変である状況なのだが、それは横へ置いて忘れておく。
この段落では、あえて「民主党の責任」を、「全政党の連帯責任」へと変換することで、
民主党が被るダメージを自民や維新へも分散させる奇妙な痛み分けに持ち込んでいる。
全体として漂う空気は、とても心地が良い。
"民主党はたしかに悪かった。しかし、自民党や維新の会など他の政党もダメだ。
そういうわけで、読者の皆様は自民や維新へ1つも議席を与えてはいけない。"
と、このように、読者へ刷り込もうとしている訳である。
少しでも自民党の議席数を削り取っておきたいという心意気、まったく大したものである。
本文では、自民党も民主党政治の共犯者であるかのごとく表現されているが、
実際はそうではなく、まったく逆なのである。
この4年間、自民党は参議院の側の立場で、民主党のやり方を正しく修正してあげようと尽力しており、
しかし、自分たちだけが、日本国民から評価されたいなんて、自民党は本当にずる賢い邪悪な連中ではないか?