Pythonの無言ブクマをよく見かけるのでネットワークに続いてちょっと書いてみることにしました。
東大・京大のコンテンツが初心者向けでおススメという言説を見かけるのだけど、これは本当だろうか。私は人を選ぶのではないかと考えています。
あれは確かによくまとまっているし、初心者向けに制作されてはいるのだとは思うのですが「大学の学生に向けた授業で用いる」内容だということを失念して手放しで称賛しているきらいがあるなと。
私としてはあの資料は以下の前提で用意されていると考えています。
とはいえ、資料を読んだ時の理解度など人それぞれですから、私が勝手にそう思っているだけなのかもしれません。
あの資料が本当に初学者である自分に向いた資料であるのか。挫折せずに続けられそうか。それは10分やってみたらわかると思います。
なのでまずは10分だけでもいいので実際に試してみて欲しいです。
なお、10分というのは、Google アカウントをお持ちの方限定で、AndroidもGmailなど、Googleのアカウントなんて持ってないぜという方は、アカウント作成にプラス10分割くか、Googleに与したくないということであれば似たような環境であるAnacondaを導入してJupyterNotebookを起動させるかのいずれかで試してください。
後者はnotebook立ち上げる前にめんどくさくて嫌になる可能性があるけど、ポリシーの問題だから仕方ないよね。
Pythonの実行環境は色々なパターンが増えましたが、2021年現在で一番お手軽に試せる環境は Google Colab です。異論は認めない。そしていまんとこ無料なので安心して欲しい。
Google Colab:https://colab.research.google.com/
アクセスすると「Colaboratory へようこそ」というページにたどり着きます。
タイトルの直下にメニューが並んでおり、そこから「ファイル」⇒「ノートブックを新規作成」と選ぶだけで新しいノートブックが開きます。このノートブックというのが Python を実行するための環境になります。
もしGoogleアカウントにログインしていない場合、ここでログイン処理が間に挟まるので、その場合は粛々とログインするだけでOKです。
再生ボタンのようなアイコンと、その横にテキストボックスが表示されたと思います。このテキストボックスは「セル」と呼称します。Excelと同じですね。
これは所謂Jupyter Notebookというもので、Google Colabのカスタマイズが施された専用バージョンです。
では、このテキストボックスにまず「1+1」と書いて実行してみましょう。
実行は再生のアイコンをクリックするか[Shift]+[Enter]キーを押下するかのいずれかで行なえます。
結果として2と出れば完璧です。
下にもう1個セルが出てきたと思います。今度は次の2行書いて実行してみましょう。
msg_text = "Hello World!"
print(msg_text)
所謂Hello Worldですね。文字列が表示されたと思います。
ここでお気づきかも知れませんが、最初の1+1はprint()を省いても結果が出力されました。
実はGoogle Colab(とその元になったJupyter Notebook)では、print()を書かなくてもセルの最後の結果を表示してくれる機能があります。
これはPython標準機能ではありませんので、その点にはご注意ください。基本的にはprint()などの表示するための関数が必要で、セルで実行する際には例外であると覚えておいてください。
さて、これでPythonを実行する環境が整いました。多分ここまで5分も掛からずに実践できたと思いますがいかがでしょうか。
Pythonプログラミング入門: https://utokyo-ipp.github.io/
この中から以下の2つをGoogle Colabに写経しつつ実施いただきたいと思います。残り時間でぎりぎり終わるところまででひとまずいいかなと思います。10分頑張ってみましょう。
いかがでしょう。Python楽しそうだと思えたでしょうか。このまま学習を進められそうでしょうか。
まず、このまま続けられそうであれば、この資料は向いている(素養がある)のだと考えます。上記で飛ばした以下の項番も含めて順番に項目をやってください。
私見ですが、この資料は学習順序も考えてまとめられた資料と思われるので、つまみ食い的に興味があるところだけというのは余りおすすめしません。
一歩ずつ進めていきましょう。それだけでPythonの入門は可能です。がっつり時間を割けるなら1週間もあれば入門できてしまうでしょう。
一方で、ちょっと無機質すぎて読みすすめるのに飽きてきたという方もいるのではないでしょうか。必要最低限の情報だけずっと読みすすめるって意外としんどいものです。
そんな人は、少しお金はかかりますが、やはり教科書の類を購入することをおすすめします。
体系的にまとめつつコラムなどを挟むことで読み進めやすいように配慮されたもので、挫折せずに最低限の知識を得るための最初の一歩としては、やはり書籍が良いでしょう。
初心者向けに漫画形式にした入門書もありますし、網羅的にまとまった教科書系も人気があります。
まずは最初の一歩だけ、必要最小限の知識を得るための電子書籍であればこんな本もあります。
https://amzn.to/3lOodKF:Pythonに興味はあるけれどもはじめの一歩をなかなか踏み出せないでいる人のためのPython「超基礎編」
Kindle Unlimited 対象なのでPrime Reading 加入者であれば無料で読めるのでお手に取ってみませんか。
これで駄目そうなら「マンガでざっくり学ぶPython」が良いのではないかなと思います。
https://amzn.to/3aL0819:マンガでざっくり学ぶPython(パイソン)
京都大学の資料も拝見しました。こちらも内容としてはそれなりの網羅性があり、脱・初心者にむけた内容にまとまっているとは思います。
難点はやはりアカデミックすぎるかなというところです。
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/245698/1/Version2020_02_13_01.pdf
東大も京大も「一般的な初学者」向けかというところに疑問符をつけたいのです。2冊目、3冊目辺りの知識強化として用いるのが良いかなというのが個人的な見解で、1冊目はもう少しやさしい内容から始めるというのが良いと考えています。
また、ゼロからの知識習得というものは Web の1ページをつまみ食いしつつ覚えるというのは結構難しくて、それなりに体系化されたまとまった情報を順番に辿るのが近道だという風に私は考えています。
1. 初学者向けのかんたんな Python 本を買う(変数・関数辺りが理解でき、イラストなども交えているのが理想的)
2. 知識補強として京大資料 または東大資料を参照し、復習しつつ 項番1 の本では得られなかった知識の補強を行う(ここで脱・初心者を果たせる)
3. 自分が本当に目指したい分野の知識習得にあたる(項番 2 までで得られるのは汎用的な基礎知識である。画像編集や機械学習・深層学習などはほぼ含まれていない)
そして、項番 1 の候補で挙げた本も250円(Kindle Unlimited対象)と、1,574円です。時給換算で2時間分程度の費用で、右往左往せずに目的地に目指して進むことができると考えたら、そこまで高い買い物でもないのではないかなと考えています。
投げ出したくなるような学習方式に敢えて挑んで、その通り放置してしまうのが一番勿体ないなと思い、この記事を作成いたしました。
なんとなくググったらたどり着きました。Python Japanという老舗のサイトで初心者向けコンテンツを掲載しています。京大/東大の資料より先にこちらを試したほうが良いかなと考えます。試しに覗いてみてください。
ゼロからのPython入門講座:https://www.python.jp/train/index.html
他にも有益なコンテンツが出てくるでしょうから、コンテンツの個人的な評価を anond:20211023221206 の記事にまとめることにしました。
※随時更新、本記事は、親記事「 anond:20211018163759 」を読んでいる前提のコンテンツです。 色々なぶくまで紹介される Python 等の資料について、一応初心者は脱している身として、私見...